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親しい友人といった感じの関係だった彼女と俺ではあったが、高校へ入学するころには、俺も精神的に成長していたようだ。彼女のことが好きになっていた。いつ、どこで彼女を好きになったかなんて、俺には分からない。
あきらめられるという心の声は、結局裏切られることになる。
高校も2年が過ぎ、もうどこの大学へ行くかというのを決めたころになると、恋愛よりも進学するか就職するかという2択の問題が目の前に迫ってくる。
だから私も、彼との話は保留として、まずは大学を決めることにした。
できれば、その間に彼に彼女ができるという、私の本音とは違うことを願いながら。
卒業式の日まで、もうそう遠くない。
私は周りの情報網を駆使して、彼が告白を受けていないことを突き止めた。
もう、ここまでくれば、私しかいないだろう。
心を決めた。