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14話目─ハームカルム─

14話目です。

話の進み具合が遅すぎるかなぁとか最近思い始めた節子です…


もう少しテンポよくいけて尚且つわかりやすい文章が書ければいいのですが。

自分の文章力の無さが…

ハームカルムについたのはラウルフの集落を出てから3日後の夜に着いた。


城主の第四将軍への挨拶は翌日にするということで街に着いてからハームカルム城へ入りすぐ寝る為に解散となった。

施設はノワルの城と変わったような感じはなく、中世ヨーロッパを思い起こすような作りだった。


眠りに着こうとしたけれど、何時になっても眠りに着く事が出来なかったので。

城の庭にでも行きちょっと涼もうかと思い部屋を出る事にした。


部屋を出て外に向かうと雲一つない夜空が広がっていてこの世界に来てからの事を思い出す。

「ふぅ…城を出てから大変だったな…俺は元の世界にちゃんと戻れるのかな…」

バイトの人達の姿が浮かぶ。

「あれ…?…皆の顔どんなだったっけ…」

どんなに思い出そうとしても思い出せない。

「なんで…何年も一緒に居たのに…」

頭を抱えると後ろで何かが動く気配がした。

「誰だっ!?」

「あ…すいません、シュン様が外に向かうのが見えたので…」

ココスが暗闇から姿を現した、こんな所まで俺の追っ手なんて来ないよな…洞窟を越えてから一度もなかったし。

「心配してくれたんだね、ありがとうココス」

言うとココスは尻尾をパタパタと振りながら顔をあげて。

「いえ!気にしないでください!シュン様の身命をお守りするのが私の仕事ですので!」

ココスは何時でも俺を一番に考え俺を護りたいという気持ちが痛いぐらいに伝わってくる、けれど…

「うん…気持ちは嬉しいんだけど、あまり他人行儀だと俺が悪い気になっちゃうから出来れば、んー…友達感覚みたいにさ、話さないか?」

これで納得してくれるといいんだけど。

「と、友達感覚ですか…?え、えーと…一応私とシュン様は主従関係ですし…」

ま、してくれないよな。

「んー…あまりいいやり方じゃないんだけど、命令という事で納得してくれないかな?ココスともっと近い感覚で付き合って行きたいし」

そう言うとココスの表情に赤みが増していって。

「ち、近い感覚ですか…わ、わわかりました!じゃ、じゃあ!おやすみなさいませ!」

そう言うと踵を返して一瞬で城の中へ戻っていった。


「ちゃんとわかってくれたのかな…?……それにしても…」

何故、皆の顔が思い出せないのだろう…

名前が思い出せる…けど、その名前と顔が一致しない…なんでだ…

考えていると冷たい風が吹いてきた。

「あまり長い時間ココに居ると風邪引きそうだな…部屋に戻ろう。


部屋に戻ろうと思った瞬間何かが動いた気がした。

けど、明かりは月の光だけだから見えるはずもない、たぶん、気のせいだろう。

「ま、動物かなんかかな、一応道中でも小さい動物とか居たし」

そう思う事にして部屋に戻る事にした。




部屋に戻ってからも寝付く事が出来ず横になって休んでいると、ドアを叩く音が聞こえた。

「シュン様朝ですよ、起きてください」

どうやらココスが起こしに着てくれたみたいだ。

窓を見てみると外は既に明るくなっていた。

窓の景色を見ると城下町の一角が見え、町の中は活気に溢れていた。

「あれ?なんで気付かなかったんだろう」

何時の間にか寝てたのかな?

「シュン様?朝ですので起きてくださいー」

っと…あまりココスを待たせるのも悪いし


服を昨日のうちに用意されていた物に着替え部屋を出る。

「おはようココス、待たせてすまない」

「いえ、気にしないでください好きでやってる事ですから」

そう言ってココスは先導するように歩き始めた。

「今日は第四将軍様との挨拶を兼ねて朝食会をと申し付かってます、その後首都アグニス城へと向かいます」

なんか、社長になった気分だな…とか考えながらココスの言葉を聞く。


やはり城だけあってかなり広い、俺が泊まった部屋は3階にあったせいか結構な距離を歩いてる気がする、5分近く歩いているかな。

「着きました、ここが食堂です」

そうココスが答えるのと、ほぼ同時に扉が開いていく。

食堂は豪邸の食堂みたいに細長い部屋に細長いテーブルが一つ、そこを囲むように10個近いイスが置かれていた。

そして、すでにリョウ達は待ってましたと言わんばかりに座っていた。

…ササは涎さえ垂らしている…


「おや…遅かったね、とりあえずそこに座りなさい」

上座に座っているトカゲの顔をした人型の人?が言った。

たぶん、この人が第四将軍なのだろう。

「はい、ありがとうございます……失礼します」

席に着くと第四将軍?が口を開く

「はじめまして、私がこの城を護る第四将軍スネックだ、私を見ても驚かない人間族は久しぶりだよ」

そう言って微笑み挨拶してきた、ササ達ラウルフ族等を見ていたため、耐性が出来たのかな。

「こちらこそはじめまして、シュンと言います、どれ程この国の力になれるかわかりませんが尽力致す事を申し上げます」

「うん、自分が言う事でもないが、宜しく頼む、では、お待ちかねの食事と行こうか」

その言葉を合図にササが料理に齧り付く。

「ササ!将軍様を前にしてはしたないだろう!」

「よい、それだけ腹が減ったのだろう、それに美味しそうに食べるじゃないか、シェフ達も喜ぶよ」

ココスが注意するがスネック将軍は穏やかに諭す。

優しそうな人だな。

穏やかに食事をしているとある事に気付く…

基本的に音を立ててるのはササだけなんだ。

横を見るとリョウが大人しく食事をしていた。

いつもならココスにササと一緒に怒られているリョウが…何故!?

頭に疑問符が浮かぶが聞く事はしなかった、なんか地雷のような気がしたからだ。

後で聞けるだろうしね。


食事も終わり旅の支度をしようと思ったのだけど、昨夜のうちにスネック将軍の指示で兵士達がやっていてくれたらしく、すぐにでも出発できるみたいだった。

ハームカルムを後にする時スネック将軍やその部下達に挨拶をしたのだけど、その時。

「どうやら、アグニス国内に人間族の諜報部隊と暗殺部隊が潜入しているようだ、君を狙っているのだろう気をつけたまえ…では、道中お気をつけて」

そう伝えられ困惑している間にリョウ達に呼ばれた。

「では、ご忠告ありがとうございます」

「うむ、第三将軍とその部下に敬礼!」

合図と同時にスネックとハームカルム城の兵士達が一斉に敬礼をし、こちらも敬礼で返し俺達は出発した。



「あー肩凝ったーったくあのトカゲめぇ俺の事目の敵にしやがって…」

とハームカルムを出て少ししてリョウが言っていたのを聞いた。

「本当にアイツはなぁ…俺に第三将軍の地位を奪われたからといって軍規がどーの責任をどーのとうるさいったらありゃしない」

「まぁ、大半はリョウが悪いのですけどね」

「うんうん、リョウちゃんが緩過ぎるよね」

「ご主人の良い所でもあると思うでゴザるが」

どうやらスネック将軍とリョウは仲が悪いようだ。

「リョウはスネック将軍が苦手なのか?」

「んにゃ、苦手というか一方的に嫌われてるんだわ、まぁ俺が人間だというのもあるわな」

スネック将軍は親を殺され唯一残った肉親の妹さえ奴隷として売られたらしく、人間を怨んでいるらしい。

「この世界では奴隷制度とかがあるのか…」

「ん?シュンは奴隷制度は肯定派か?」

と聞かれたが俺は一応民主主義国家の日本で育った身だ。

「いや、人類皆平等だとは思わないけど、奴隷は認めるつもりはないよ、人類は亜人や人間同じに文化を持っているんだ物扱いなんて出来ないよ、お互いを尊重しあえるし共存だってできるんだから」

と答えると。

「うん、そうだな俺も同感だ」

「シュン様…ご立派です!」

「ヒナと同じー」

「某は感動したでゴザるよおお!」

と思い思いに返してくれた。

「リョウ、奴隷制度があるのってノワルだけなのかな?」

「んにゃ、ノワルのほかに南にある南蛮国ことアグァラと巨人族が治めるオーグァに奴隷制度があるな、アグァラはエルフだけを奴隷にしている、オーグァは人間を奴隷にしていて当然ながらその国同士は不仲だ」

ノワル国の西側はそのせいで治安がひどく悪いらしい、またエルフ達が治めるエジュアダ国も人攫いや略奪のため酷い状態という事だ。

「奴隷制度か…いつか消し去りたいな…」

「んだな、確かに国によってはそのおかげでうまく回るんだろうけど、俺から見たら反吐が出るよ」

「うん…」

少し暗い雰囲気になったかなと思っていると。

「よし!じゃあトランプやろう!」


その言葉をきっかけに大富豪が始まった。






━━Side ???━━


「隊長例の人物を発見しました、どうやら本当に魔族側に裏切ったようです」


報告では動く死体に囲まれて死んだと聞いたんだけどな…


「そうか…ご苦労引き続き諜報活動を頼む」


「了解しました」


本当に裏切ったんだな人間を、あの野郎……絶対殺す…


「おい、ここは敵陣だあまり殺気を表に出すないくら勇者がいると言ってもここは汚らわしい魔族の領地だどこに敵が潜んでいるかわからんのだぞ」


「…っ……申し訳御座いません」


「そういえば、例の人物とは一緒に馬を並べた仲であったな」


「その事はすでに忘れました、裏切り者は殺すそれだけです」


「そうか……もうよい、行け」


「了解」


アイツを悲しませた罰…その命で償えよ…






━━Side ???━━


「───以上が報告結果となります」

「ん…ご苦労さん」

どんなのが相手でも無傷の勇者ねぇ……いや、元勇者か?

その力があればあの狂った宗教国家の転覆を狙えるか…?

いや、所詮そんな力だけでは無理だろう…

戦争は一人で勝てるほど甘くはない、それなら…そいつを本物の勇者に仕立て上げるか?

魔物との本格的な共存も考えて行かないと行けないが…未だ種族間同士の確執の根は深いか。

悩みが多いというのはな…いい気分ではないか。

「クルーエルちょっといいか?アキラとグンソウを呼んできてくれ」

「ハッ!」

さて…今後の事を色々と決めていかないとな…

さて、彼の者は如何程の者なのかな?


「タカト呼びましたか?」

「グンソウただいま到着しました!」

「うん、ご苦労様…で今後について色々と相談があるんだ」

どう転ぶかはわからない、けれど俺の国に損があるような事は絶対にしない。


未だに我が国は脆弱極まりない…だが…あの国と同盟と行かずとも二面作戦を結構できれば…

だが…まだ絵空事…まだだ、まだ力が足りない…一刻も早く戦力の補充と人員の補充が最優先か…

例の勇者が我が国に来れば…だが報告ではアグニス国に入ったと報告もあったな。

魔族に協力すると考えてまず間違いはないだろう…

それならば彼を…いや…真偽の程もわからないうちからそれは危険か…

せめてアグニス国と連絡する事ができれば…

やはり、ヒッガーザ国とアグニス国の国境線にある関を取るまで待つしかないのか…


「国王!ノワルの軍勢が攻めてきました!数はおよそ1万程!後10日後程で国境線に到着するとの事です!」

ノワルが攻めてきた?なんと愚かな…だがこれは好機か?

あの国が強大と言っても四面を囲まれている国だ数も1万と少ない…

「国境線の関の完成を急がせてくれ!10日では間に合わないか…グンソウを大将に我が精鋭3千を中心に防衛陣を張れ!我が軍の恐ろしさノワル国に見せてやれ!」

「サー!イエッサー!」

「アキラはアグニス国の動向を観察しコンタクトを取れるようなら頼む、理想は同盟関係を前提の友好関係を築けるように頼む」

さて、いくらノワル国には数多くの勇者が居ようと年季が違う事を見せ付けてやろう。

「以上だ!各々の活躍に期待している」



この原初の勇者率いる軍勢で…ノワル国を打ち砕き新しい世を作る!

14話目了です。


中々更新できず申し訳ないですが、今後も細々と続けて生きたいと思います。

完結までは絶対に書きたいので。


誤字脱字等ありましたらご一報ください。

では、また次回。

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