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13話目─出発─

13話目出来上がりました。

にしても暑いですね…

自分の部屋の冷房が壊れ、尚且つ窓が北にしかないという部屋で作業していました節子です…

窓を開けても風が来ないせいか…外に居た方がマシという恐ろしい環境で作った今話です。

翌朝、家の外に出てみると人間のような犬の顔をした種族……ラウルフ族達が生活をしていた。

そっか…昨日はラウルフ族の集落に泊まったんだった。

そういえば、リョウ達は結局戻ってこなかったな…

ちょっと散歩でもしながら探してみよう。


「おはよー」

一つ驚いた事がある。

ボクは人間だ、そう魔族の国からしたら敵対種族のはずなのに、ラウルフ族の人達は普通に挨拶をしてくる。

俺がどんな人間なのかさえも怖がってないように。

「あ…おはよう…ございます」

俺も挨拶を返すとその声を聞いたラウルフ達が集まってきた。

な、なんだ…?

「貴方が新しく魔王様を助けてくれる人なんだってね?」

「ねーねー、リョウとどっちが強いのー?」

「リョウは強くないだろう~」

「ご飯は魚で大丈夫かい?」

[キメラ洞窟から出てきたのー?」

「ねー遊ぼうよー」

「リョウ達が村の入り口で倒れてたけどなんで?」

「その武器なにー?」

「人間ってなんの魔法使うのー?」

「いつまでいるのー?」

何が何やら…

ラウルフ族の人達に囲まれ四苦八苦していると後ろからココスの声が聞こえた。

「待った!!シュン様は長旅で疲れているので質問攻めは止めなさい!」

助かった…ん?…そういえばさっきリョウがどうとかって聞こえたけど…と、考えてる間に次はココスへと質問攻めの矛先が向けられた。

「ココス姉ちゃん!なんであの人に様って呼んでるの?」

「うんうん!なんでなんで?」

「あの人はココスさんの何ー?」

「馬鹿だなぁ…上司のリョウ兄ちゃんには呼び捨てなのにあの人は様!」

「…っは!もしかして…」

「あの人姉ちゃんの旦那さんなの!?」

「早く子供が見たいわねぇ…」

「なん…だと…?」

まさに阿鼻叫喚…ココスは俯きながら震えている。

「う…」

「うって何ー?」

「う…もしかして、生まれる!?」

「なん…だと…?」

「う…うるさあああああい!答えるから少し黙りなさい!」

あ、キレた。

「まず!あの人はシュン様と言いまして!リョウの部隊の副隊長になるお方です!」

「なんでリョウは呼び捨てであの人は様って呼ぶのー?」

「そ、それは…上司だから当たり前です!」

顔を赤らめながらそう呟いたが。

「ウソつけー!リョウの方が偉いだろ!もしかして…惚れタギャッ!」

あ、飛んだ。

「ま、まじか…」

「そ…んな…」

男性達が倒れていく。

だが、女性達は逆だった。

「ねーねー何処がよかったの?」

「もう子作りしたの?」

「ついたのは昨日だしまだでしょ、け…ど…ね?」

「キャーッ!!戦場で高揚した二人…」

「そして、急速に近づく二人そして…愛…」

どうやら、俺が入る余地はないようだ。

それに皆ココスに夢中のようだったのでそのままリョウ達を探す事にした。




リョウ達は以外とすぐ見つかった。

二人は村の入り口の所にうつ伏せで倒れていたからだ。

ササは真っ白な毛が土と埃で汚れていた。

昨日の月の光に反射した綺麗な身体とは思えない…

新品の服が埃や砂で汚れた感じか?

リョウも土と埃に汚れ、そして指で『ココ』と書かれていた、3文字目も書かれているのだが途中で力尽きたようだ。

とりあえず、起こそう。

「リョウ~ササ~起きろー朝だぞ」

「あ、あと5分…」

「ココスそれは私の…」

どうやら寝ぼけているようだ。

どうしたものかと考えていると、ヒナコもリョウ達を探していたらしくこちらに寄ってきた。

「あ、リョウちゃんだササちゃんの家に言ったら誰も居なくて探したよー」

「じぇ…ジェロニ…」

「かくなるう…えは…切腹を…」

ジェロニってなんだろう?

「まだ寝てるみたいだねぇ、しょうがないなぁ」

そう言うとヒナは二人の足を持ち。

「おーきーなーさーいー!!」

と叫びながら近くにあった木の幹に二人を投げつけた。

「ふぐぉっ!?」

「キャインッ!」

あ、やっぱキャインとか言うんだ。

「…いてて…相変わらずヒナの起こし方は過激だな…」

「て、敵襲でゴザルか!?」

と叫びながらキョロキョロと周りを見渡す二人。

「リョウちゃんおはよう!」

「あ、ああヒナおはよう…けど今度起こすときはもう少し優しく起こしてくれ…」

と顔を押さえつけながら言うリョウ。

「揺すっても引っ叩いてもリョウちゃん起きないじゃないのさ」

「そ、某は起きるでござるよ?」

「ココスちゃんに水魔法使ってもらってでしょ?」

「む、むう…」

どうやら二人共朝に弱いようだ。

「まぁまぁそれぐらいにして…所で二人共なんでそんな所で寝てたんだ?」

「んー…それがなぁ、シュンが寝た後に恐ろしい怪物に襲われたんだよ」

怪物だって…?

「え?けど、ラウルフ族の人達は襲われてないような気が…」

「いやいや、目の前に居るじゃん、怪物が」

と言うとリョウが指差す方に目を向けたらココスが居た。

「ん?ココスさんは怪物じゃないでしょ?仲間を怪物って呼ぶのはよくないと思うんだけど…」

諭すように言うけど。

「いや、そうじゃなくてだな…」

そうゆう意味ではなかったようだけど。

「リョウちゃんひどいね!」

「おお前らワザとだろそれ!いや…まぁ説明するとだな、シュンが寝た後にだな、ココスに殴られ蹴られ噛まれ…村の入り口に捨てられたんだ…こんな事されて化け物と呼ばずなんと呼ぶのだ!なぁササ!?」

「え…?そ、某も化け物呼ばわりはひどいと思うでゴザる…確かに某らは人間とは違いますが…」

「例えだって言ってるんだあああああああ!!いいか!?言葉と言うのは………」

大袈裟に暴れるリョウを尻目に

「さて、準備して早くアグニス城へ向かいましょう、…一応軽い朝食も準備してあります」

っと、ココスが言い家に戻るのをきっかけに皆戻り始めた。

リョウを一人置いて。


「………というわけで、今のは所謂スキンシップと言ってだな…って…いねえええええぇぇぇ」

準備を始めたのだった。




どうやら、俺達がココに到着する前から準備はされていたみたいで、自分の周りの事だけをすればよかったので思ったより早く出発準備は終わった。

「さて、とりあえずこんなもんでしょうか?」

「うん、ココスありがとう着替えの調達まで手伝ってもらっちゃって」

「い、いえいえ滅相もありません!それに一応魔族国の領地ではありますが人間の間者が紛れ込んでいる可能性もございますので、油断はなりません」

「うん、ココスありがとう」

やはり、魔族だと言われていても俺には彼女達が普通の人間と変わっているようには思えなかった。

感情を伝える事も出来て、言葉も持っている、そして文化さえも…

どうしてノワルの人達はあんなにも魔族を怨んでいるのだろう?

アグニス城へ着いたら色々調べてみようか…何かわかるかもしれない。

色々考えていたらどうやらリョウの準備も終ったらしく荷物を馬車に載せ終わった所だった。

「よしっ!終わりっと、…ちなみにココス」

「なによリョウ」

「うん…言葉遣いがひどくなってる……じゃなくて、シュンは絶対に死なないと思うぞ」

「当然だ!私が守るし人間等に遅れをとるつもりもないわよ」

ワンと言いそうな程表情と握る拳、人型とはいえ犬の様な容姿のため可愛いと思ってしまう。

「そうじゃなくて、たぶん魔王とかが本気で殺そうとしてもだ、シュンが勝つぞ」

と、リョウがさらっと言ったタメ近くに居たラウルフ族達が一斉にこっちを向いた。

「リョウ!さすがにそれは言い過ぎだ、俺はそんな強くはない」

と思った事をリョウに言うが。

「いや、倒せないにしてもお前を殺せる奴はたぶんこの世には居ないぞ」

とさらっと言うリョウ。

「興味ありますね、確かにシュン様は強いと見えますが、魔王様より強いとは思えませんよ?」

「ああ、剣技とかで言えばココスやササの方が上だ、けどシュンはある能力がある」

そこまで言って自分も理解する。

「けど!さすがにそこまで強力な能力じゃ…」

と否定の言葉を言うが。

「否!それこそ否!…リョウの能力は完全防御、全ての物理攻撃、魔法攻撃を防ぐんだそう全てだ、毒や山を消し飛ばすような魔法さえもだ」

「そ、それは…さすがに信じろという方が無理な気がしますが…」

確かに、それに山を消し飛ばすような魔法を受けて生きられる気がしない…

それに、俺は火の魔法を使ってきたキメラと戦った時怪我をしてるし。

「リョウ、あの能力なんだけど、俺一度怪我してるんだけど…」

とリョウに言うけれど。

「どうせ、火属性のキメラと戦った時とかだろ?むしろそんな化け物と一人で戦って傷跡一つ残ってないだけでも異常だ」

とリョウが言うと周りが騒ぎ出した。

「え…キメラを一人で…?」

「それも属性持ちを…?」

「二将軍様でも一人では難しいと言われているのに…」

等いろいろと話しはじめた。


「まぁ、そう言うこった、どんな攻撃だろうが防ぐ、それがシュンの能力…最高だろ?そんな能力ちからを持った奴が俺達についたんだ、俺達がノワルを倒すよ」


リョウの最後の言葉を最後に村人から歓声があがる。

「じゃ、向かおうか、アグニス城へ」

リョウの説明の為か、ラウルフの集落を出る時村人全員からの声援を受け出発した。




村を出発してから少ししてリョウに質問した。

「リョウ、このままアグニス城へ向かうのか?」

「んにゃ、残念ながらラウルフの集落からは道がないからなら、今は北東にある第二首都のハームカルムという街に向かってる」

アグニス国はノワル程ではないとはいえそれでもこの大陸の中でも第二位の国土を持つ国なんだ。

次の街には林道を役三日ほど馬車で進んだ先にあるらしい。

「んで、守備するのは四将軍スネックだ、種族はリザード族、まぁ簡単に言ってしまえば蛇人間だ」

そう言われ頭の中でよくあるゲームに出てくるリザードマンを想像する。

「けど、あいつは…ちょっと珍しいよな…」

「そうでゴザルな…初めて見た時はかなり驚いたでゴザルよ」

自分的には、ラウルフ族と出会った時点でかなり驚いたから…たぶんゲームに出てくる通りとかなんだろうと思う…




色々と雑談していたけれど、さすがに三日という長い時間馬車に居るとなると飽きが来るもの。

というか、リョウが数時間経たずに飽きている…。

「あ~…暇だ、何かしたいなぁ…」

「某も些か飽きたでゴザルな…」

「「飽きた!」でゴザル」

二人が騒いでいるとやはりと言うべきかココスが怒った。

「うるさい!二人共馬鹿言ってないで黙ってなさい!」

「あ、そうだトランプやらね?」

何やら懐かしい単語を聞いた。

「主殿、とらんぷとはなんでゴザルか?」

「どうせくだらないものでしょう」

と、ラウルフの二人が反対の反応を示す。

俺からしたらすごく懐かしいものだし、旅行とか旅路には結構必須だと思ったりする。

「へぇ、トランプなんてどうしたんだ?」

「んー、やはり行軍とかする時って暇じゃない?だから馬車で出来るようにな作ってもらったんだ」

そう言うとトランプを見せる。

それは紙ではなく、木を作られたトランプだった。

「まぁ、紙がいいんだけどこの世界じゃ紙は貴重だ、それならば木属性の魔法で作ってもらったってわけだ」

と自慢げに言うリョウ。

確かに…見てみるとわかる。

前の世界のトランプよりは確かに分厚いけれど木とは思えない薄さだった、アイスの棒より少し薄い感じだろうか?

多少違和感はあるけれど、そこまで問題ではないと思う。

「ほう、面白い紋様でゴザルな」

「でバカリョウこれってどうやって遊ぶんだ?」

「トランプ!?ヒナもやりたい!」

と、皆思い思いに言う。

「ヒナは運転しててくれ、まぁビリが運転するって感じでいいだろう、だから今は我慢だ」

そう言ってヒナに運転を任せるリョウ。

なんというか女性にそれも背の小さい子に運転任せるのは罪悪感が…

「ちなみにシュン、このメンバーで一番馬の扱いがうまいのはヒナだから安心しろ適材適所だ」

「そうですね、ラウルフ族は馬ではなくワーウルフに乗りますから」

ワーウルフってなんだろうか?

「ワーウルフと言ってもシュン様はわからないですね、大型の狼のようなものです私達ラウルフの友であり大事な家族です、確かに怖がられる種族ですがそれは人間に対してのみなので安心してください」

と、ココスは言うけど。

「ココス…シュンは人間だ…あと俺も…ココスのワーウルフに何度食われかけたか……」

リョウは何度か襲われているらしい…

「シュン様には私が言い聞かせますので安心してください、それでリョウ…そのとらんぷってどうやって遊ぶのだ?」

「まぁ、とりあえずババ抜き辺りでいいかな……このジョーカーと書かれたのを一枚だけ合わないように………」

説明してから遊び始めた俺達は、騒がしく、けれど楽しい気持ちを感じながら一路ハームカルムへ。



13話目了です。

汗がダラダラとかきながら

後書きを書いてます…


ちょっと頭がボーっとしてる時に書いてる物なので下手したら設定を無視した所があるかも…あった場合は後日書き直さないと…

また、誤字等ありましたらご一報ください。


それと、ババ抜きの勝率

1位リョウ

2位シュン

同率3位ヒナ

同率3位ココス

番外ササ

と言った感じに自分的には妄想してます。

能力でリョウは頭の回転や記憶力等が飛躍的上昇してますので何がどこにあるとかがすぐわかったりしてます。

まぁ次点でシュンなのはココスが慣れてないだったりヒナの頭がアレなので。

同率3位の二人はココスは後半で慣れて来たため臭いとかで当てたりしてます。

ヒナは運です。

ササは馬鹿なので…とりあえずルールもあまり理解してない感じで遊んでました。


では、また次回。

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