表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/40

番外1─他の勇者達─

シュンが魔族側に寝返ったと聞いたのは魔族がここに奇襲を掛けて翌日の事だった。

「そんな…シュンさんが裏切る…嘘です!そんなはずは…」

「どうだかな、裏ではそうやって騙してたのかもしれないぜ?」

そんな馬鹿な…

「それにだな、あいつの従者、処刑されたぜ?内通してたのも全て吐いて昨日処刑された」

そんな…

確かシャルと言ったか、可愛らしい少女だった。

この国が大好きだと誇りだと言ってたあの子が?

「それこそありえない!あの子はこの国が自慢だと誇りだと常に言っていた子だ。

 そんな子が裏切るなんてありえないぞ!それにあの子は魔族を怨んでさえいた」

「そんなの本人じゃなきゃわからんだろう、スパイとかなら良くある事だ」

なぜコウタはこんなにも冷静で居られるんだ…

「カエデよ、俺がなんでこんなに冷静か教えてやろうか?」

まるで心を見透かされて驚いていると。

「昨日な見ちまったんだよ、シュンが兵士を斬ってこの街から出ていくのをな、その直後魔族の奇襲だ、明らかに黒だろうよ」

本当にシュンは私達を裏切ったのか…

何故魔族に…人を殺す魔族なんかに着いたのだ…

「そう…なのか…だが…」

「あのよ、俺が言った事は嘘で、シュンの言った事が本当なのか?

 人を信じようとしないのはどっちよ、俺が嘘ついてるみたいだろ」

「すいません…その通りですね…」

コウタの言うとおりだった事に気付いて謝罪をした。

「そうですね、本当はどうあれ、シュンがこの城を脱走したのは間違いないですし」

「ああ、まぁ実際何があったかは調べてみるわ、これでも諜報部隊の一人だしな任せろって」

そう言うとコウタは笑って任務だから、と立ち去って行った。

「そうだな…次シュンに会った時に聞けばいい、それまでは私のできる事をしよう…」


シュンが脱走して1ヶ月が立った、今回の召喚では1人が召喚されたみたいだ。

名前は│大城おおしろ しょう16歳だと言う、肉体強化ともう一つ能力があるらしいが秘匿されていてわからない。

今度コウタにでも調べてもらおうかな?

私は数日後南の国へ遠征にいくみたい。

北の国ドリムスへ行くらしい、北の国は元勇者が建てた国らしい。

名前はわからないがかなりの腕でそこには少しではあるが魔族も居るらしい。

魔族とは戦っているが実際は国境にある関を越えられず数ヶ月が立つとの事。

早くこの戦争を終わらせたいと思う…だけど…

元の世界に戻る気は今はもうない…

この世界に来て数ヶ月が立つ。

戦闘も何度かこなした。

最近では人の命を奪っても高揚しか感じない。

私はこの世界に生きるべき人間になってしまったようです。

シュンさん、あなたもこの世界で暮らそうと思っているのですか?






━━Side ショウ━━


なんで俺はこんな所に居るんだ?

確か、街を歩いてたら変な奴らに喧嘩売られて買ってボッコボコにした。

OKそこまでは覚えてる。

で、確か警察が来て逃げようと前向いたら光に包まれてここに居た。

ワケワカラン…うぜぇ…

「よくぞ、いらっしゃいました…貴方様で69人目の勇者候補でございます」

ふーん、勇者ねぇ…

「爺さんここはどこだ?つかなんだその変な格好」

「貴様!誰に向かってそんな口を吐くか!」

なんかガキが俺に向かって来た、うぜぇ…

とりあえず、刃物で突いてきたから│わしてぶん殴った、動かなくなったな。

「ったく…よえー癖になんなんだ手前ぇら…」

「失礼しました、私達は貴方様達とは別の世界の住人でございます」

「そんな話を信じろと?…っは!馬鹿馬鹿しい」

「ですが、真実なのです」

まぁ、真実だろうが嘘だろうがどうでもいいや

「で、俺にどうしろと?」

「魔王を倒してもらいたいのです」

「殺せばいいんだな?で、どこにいるんだ?」

「はい、東の果てに居ますが現在は攻めあぐねているのが現状です…」

「まっどうでもいいや。殺し合いとかいっぱい出来るんだろ?」

「はい、異教徒や魔族、何百、何千万とおりますゆえ…」

「おお、いいねぇ楽しそうだ、まぁ今日は休むわどこで寝ればいい?」

「ただいま案内の者を呼びますので少々お待ちを…」

「あいよーったく退屈してたし面白そうだ」






━━Side リョウ━━


また新しいのが召喚されたか…

にしてもシュンの奴は何処にいるんだー?

東にちゃんと行ったよなぁ…?

シュンの行方を考えていると横にいるヒナコが何かを強請る感じに言って来た。

「ねぇねぇ、リョウちゃん、あのキメラの革鎧とか強そうじゃない?」

そう言うと近くにある個人で営んでいる武具屋の店頭の装備を指差して言っている。

「ほう、このキメラは上位種だな、火属性を纏ってるよ」

「だよね!?だよね!?すごいなぁレアだよー」

確かに、キメラってのは下手な鉄より遥かに頑丈だそのくせ魔法使う固体から作られた装備は属性を纏っている。

たぶん、金額にしたら金貨100枚は下らないだろう…日本円にしたら1000万ぐらいだ。

ちなみに、銅貨が10円ぐらいで銀貨が1000円金貨が10万円ぐらいだ。

正直魔法使うキメラを倒せばそれだけで遊んでくらせるぐらいの金額だ。

「おいおい、ヒナいくらなんでもあれは無理だ金貨100枚は下らないぞ?」

「え~けど~金貨5枚だよー?」

5枚だと・・・?

5枚といったら普通のキメラ種装備と同じぐらいの値段だそれでも50万ぐらいだがな。

ゴガさんからもらった金はまだ金貨20枚はある、まぁ、今は二人旅だしな、大丈夫だろ。

「店主!このレザーアーマーは金貨5枚か?」

「へ、へいその鎧、人を選ぶようでしてなぁ、認められないと火達磨になるんでさぁ」

おいおい…そんな如何にも呪われた装備です的なの出すなよ…

「ヒナ着てみるか?」

「うんうん!ヒナもこの鎧気に入っちゃったもん!」

「ちょっ!お嬢ちゃん危険だ!死んじまうよ!?」

「誰がお嬢ちゃんかー!ヒナはこれでも20歳だよ!」

そう言うと、プンスカプンスカと音が聞こえるような感じに怒っている。

どう見ても子供にしか見えないだろう…

まぁ、力じゃ絶対勝てないけどな…

「じゃあ店主よ、賭けをしよう、この娘が着けられたら安くしてくれ」

「おいおい、キメラの防具だぜ?金貨5でも赤字だってのによー」

「おっさん、ウソ着くなよ、まだ装備あるんだろ、鎧切れたら腰も手甲とか一式全部買うよ」

「まじかよ兄ちゃん金持ちだな、じゃあ切れたら一式金貨10で売ったるよ」

「ありがとよ、じゃあヒナ着替えて来いよ」

「うんうん!ちょっと待っててね!覗いちゃダメだよ!」

誰が子供体系のお前を覗くかと心で答えて。

「ああ、大丈夫だ信頼しろ」

「うん!リョウちゃんのことは常に信じてるよ!」

そう言うと着替え室へと行った。

まぁ、あんな幼児体系に発情するような趣味じゃないけどな。

言ったら腕とか折られそうだから言わないけど…

「けど、兄ちゃんすごい自信だねぇ、名のある人なんだろうね」

「ああ、一応勇者だからな」

魔族のだけどね。

「まじかい!?そりゃ通りで…よし!もし着れたら無料で譲る!」

「太っ腹だねぇ、いいのかい?」

「勇者様が利用されるんだ、それだけで店に客がくるしな」

ガッハッハと大きな笑い声をあげる店主に罪悪感を感じるが、まぁここは敵地だし?

「そっか、おっちゃんいい人だな、ありがとうよ」

店主のおっちゃんと話してる間にヒナコが戻ってくる

「リョウちゃん~どう!?どう!?似合う!?」

「似合う似合う」

「さすが勇者様か、そいつは選別だ持ってきな」

「じゃあ、遠慮なくもらってくよ、ありがとう」

「気にすんな」

「じゃあ、ヒナ行こうか」

「うん!早くシュンを見つけて、魔王様の所戻らないとね!」

ヒナはなんでこんな空気が読めないおばかさんなんだろうか…

「お…おおおお前魔族か!?」

「いやいや、これでも一応人間ですよ?」

「魔族だああああ魔族が出たぞおおおおおおおお!!!」

まったく聞いてもらえなかった。

ったくヒナめ…面倒事をいつも引っ張り出すんだもんなぁ…

「だあああ!もう馬鹿ヒナ!逃げるぞ!」

「誰が馬鹿だいリョウちゃん!?って追いてかないでよおおお」

まったく、なんでこんな面倒事に…早くシュンを見つけないといけないってのになぁ…とりあえず、近くの森にでも隠れてやり過ごそう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ