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異端を狩る者の詩は誰も歌わない  作者: 大嶋コウジ
ワールド壱の二:嫌になったら生まれ変われば良いんじゃね?
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人類の歴史は続く

 津名は蓮沼達から逃げるようにして校庭から校舎に戻った。津名の様子がおかしかったので大寬は心配した。


「急に走ったりして、どうしたのよ……」


「な、何でも無いよ」


 日高も大寬と同様に心配していた。


"何でも無いって感じじゃ無かったけど……"


「あはは……、ちょっと懐かしかっただけ……」


 大寬は、いつもと違い、歯切れの悪い話し方をしている津名が気になって仕方が無かった。


「前回の時に出会った人?居たっけ?」


"前回……?あぁ、70年前とか話していたあれかぁ"


「あはは……、もっと深くて長~い長~い話……。大寬さんも覚えていないぐらい前からのね」


「はぁ~?私の前世もからんでるの?」


「すっご~く前のね……。ま、まぁ、いいじゃないか、あはは……」


「あんたがそう言うなら良いけど」

"津名とまやちゃんの歴史はどんだけ長いんじゃ~い"


 大寬と日高は何か言えない事情でもあるのだろうと思い、それ以上は聞かなかった。


「……あ、ここ入ろうよ」


 津名はふと目に留まった展示教室に入った。大寬は話を逸らすためかなと思った。


「まぁ、あんたの勉強に悪くないかもね」


 彼女は入口に表示されていた表題を見て、津名の不勉強を補うためにも良いと考えた。しかし、日高はあからさまに嫌な顔をしていた。


"ふぇ……、こ、ここぉ?つまらんらんじゃない?おっと、作った人達に失礼つかまつった……"


 津名達が入ったのは「近年の歴史」と書かれた教室だった。

 ここは歴史研究部という部が展示している出し物だった。部員達は何処にも折らず、ただ近年の歴史をまとめて立体映像で表示しているだけの質素な出し物だった。とはいえ、この時代らしく歴史の内容の他、所々、その歴史を説明する動画も表示されていた。また、気になるところがあれば、タップすることで詳細がポップアップ表示された。


「へ~、勉強になるねっ!」


 これらは、津名、つまり、イフレールにとって興味ある内容だった。"津名ほずみ"に宿るまでに何も勉強していなかったと散々、大寬に怒られていたことを補う内容だったからだった。


 津名はじっと始めの方から歴史年表から眺めていたが、段々と真顔になっていった。


"津名氏、すご~く真面目な顔になった……。歴史の教科書に書いてあることばかりなんだけどなぁ。コピペか~いっ!"


「……」


 日高は一人で歴史年表に突っ込んでいたが、津名はそれすらも聞こえないぐらい集中していた。


【2025年~】

 ハーフウォーと呼ばれる小さな戦争が各地で勃発

 きっかけはA国の経済の低迷

 [A国]

  ・各地で独立運動が活発化して内紛状態に発展

   ・世界各国は静観

  ・内紛によって六カ国に分かれる

   ・南側は日本領となる

   ・国連もそれを承認

   ・A国は元の大きさの四分の一になる

  ・A国の世界戦略が暴露される

   ・世界的なウイルスの蔓延

   ・衛星からの攻撃による同時多発的に起こった山火事

   ・Z国を何度も襲ったハリケーンの生成

   ・各地で起こった地震

 [B国]

  ・A国の後ろだけを失ったB国は民主派独立軍によって大敗、再び民主化を果たす

 [C国]

  ・こちらもA国後ろ盾を失いD国と合併を果たすも経済が極端に悪化

  ・日本に助けを求めて何とか破滅を逃れる

【2030年頃】

 ・地球の地軸がズレて、世界中で強風とM7、8の地震が多発、各国政府が対応に追われる

 ・地軸のズレと共に各大陸の移動が活発化する

  ・アメリカ大陸の東側とヨーロッパ大陸の西側が近づき、北極側に移動

   地中海が大きく広がる

  ・世界中の様々な大陸が海中に沈む

   ・米国西海岸

   ・ユーラシア大陸の東側

    ・この影響で日本の北海道から北側も海中に没する

   ・ヨーロッパのほとんどとロシアは北極側に移動、凍り付く

   ・イギリスの半分

  ・逆に別の日本の南側に新たな大陸が太平洋に浮かび上がる

   ・南極大陸の氷が溶けてヨーロッパの生き残った人達の新たな居住地域に変わる

   ・この大陸はかつてムーと呼ばれていた大陸だった事が調査により発覚

   ・実際、ムー文明の遺跡が多数発見される

  ・アフリカ大陸が半分に割れる

 ・これら混沌によって地球の人口は60億→10億に減少

【2040年頃】

 ・世界中の混乱が続く中、宇宙人達も飛来して地球人を助ける

  ・宇宙人の存在が公になり、各国の秘密事項も暴露され始める

  ・太陽系の火星、金星からの飛来も多数あり一部は地球に住み始める

  ・彼らの知見によって、木星や土星、またそれらの衛星にも生命の存在が判明する

 [日本]

  ・強いリーダーシップを持った首相が就任、日本がアジアのリーダーになることを宣言する

   ・アジアの各国は反対するも内戦だらけで疲弊していて何も出来なかった

  ・ユーラシア大陸の混沌は日本が担当すると宣言し、各地の紛争を止めに自衛隊が派遣される

   ・この時点で自衛隊はアジア平和維持軍と名称を変える

  ・日本から世界の宗教を統一する思想が拡大し世界中の混沌を収める

  ・日本人は世界各国から尊敬されるようになる

 [E国]

  ・人口増と経済発展により先進国になる

  ・平和維持のための軍を編成しユーラシア大陸の平和維持に日本と共に貢献するようになる

 [中東]

  ・Z国の影響が無くなり宗教戦争が起こるも日本からの新思想によって平和を取り戻す

 [アフリカ大陸]

  ・地軸のずれによる影響で緑化が進み経済発展の兆しが見え始める

【2050年頃】

 天変地異が収まり、世界的が再び安定を取り戻し始める


記載した~国というところは、特に現在(2023年4月)存在する特定の国を指すものではございません。

内容は全て作者の創造によるものです。

そのようなことは無いと思いますが、もし思い当たるとしてもそれは偶然一致にしか過ぎません。


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