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自己啓発系みたいな?

平和ボケすぎて草。極まって闇。

作者: 浦島 やい

旧タイ:あんたバカァ?選〇は行くってきまってんのよ!!

で投稿する予定でしたが、急遽変更しました。

こんにちは。浦島です。


選挙近いし、そこら辺の意識の話でもしようかなぁ……

漠然とそう考えていたら、びっくりニュースで驚きました!なので、少し内容変更です。


最近、「アメ」さんでの銃乱射関連の報道が多かったですよね。

やっぱ銃広めたら終わりだわ……

「アメ」さんもカオスやなぁ……, etc.

いろいろ感想あったと思いますが、安全という意味では国家レベルで多少マウントとってた人が殆どでしょう。


ですが、「アメ」さんでも中々おきない事件が起きてしまいました(;・∀・)

諸外国的には日本のセキュリティは失笑ものかもしれませんね。


ことが事なので、ずっと報道一色でしたが、ある程度みて私は思いました。

「平和ボケのつけが、ついにここまで来たか!!」


と。

現場検証など、今後行われるでしょうが、どうみても警備体制に問題がありました。


もちろん、警察やSPさんは普段からキツイ訓練を積んで、仕事をしていらっしゃると思います。

しかし、開けた場所で背後を警戒しない警備ってありですか?

しかも獲物は自作の可能性もあるみたいですし、相当近くまで来ていた様ですから。

犯人がセミプロだとしても、意識の違いで、結果が変わっていた可能性は否定できないでしょう……いるだけで安全な訳では無いのです。


訃報が届いてしまいましたね……ご冥福をお祈りします。




ここから本題ですが、今回の事件もしかり、投票率しかり、いわゆる平和ボケから脱却するために我々が忘れてはいけない「意識」について考えていきます。


結論からいいますが、我々に足りていない意識というのは「どうやって、最善を追い求めようか」という意識。もしくは、「求め続けなければ最善にはならない」という意識ではないしょうか。


まず、こちらを議論する上で、取り上げたい書籍があります。

皆さん、丸山真男さん著の「日本の思想」という本にある、「である」ことと「する」こと、というお話を知っていますでしょうか?


年代によってバラツキがある様ですが、国語の教科書にのっていたり、試験問題になったりと、見た事がある人はそれなりにいるかもしれません。


どういった内容かといいますと、「権利を持つ人間は(「である」)権利を行使しなければ(「する」)、いずれ持っていた権利を失う」という内容です。


例をあげると、あなたが、ある人にお金を貸したとします。貸した相手に催促せずにいたら、返還されずに10年の月日が経ちました。そうすると、民法によって定められた時効によって、あなたはお金を返してもらう権利を失うのです。


人情のない話だなぁって思うかもしれませんが、この時効の根底にある考えとは、「権利の上に長く眠っているものは、民法の保護に値しない」という価値観なのです。

つまり、貸主「である」という状態のまま、何もせず、胡坐をかいていてはいけません、という事です。


こういった考えが特殊だなぁって思った人は「耳をかっぽじって」聞いてください!


自由と権利を保障する日本国憲法第十二条にも、「この憲法が保障する自由および権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」とあり、同じ内容が書かれているんです。


ではなぜ、そんな考え方をするかというと、「自由と権利は、戦争などの血塗られた歴史によって少しづつ人類が獲得したものである」という進歩を尊重し、もう後戻りしない!という強い意思が反映されたからです。

戦争がおきれば、人権が一夜にして無くなるのは、ウクライナを見ていればわかりますよね……


自由は素晴らしいです。ですが、自由を祝福する事は簡単で、擁護する事は難しい。さらに難しいのは自由を日々行使「する」事、なのです。


こうなると「自由」って面倒だと感じる人いますよね?


その通りです!自由って素敵だけど面倒なんですよ。

もしくは、面倒だから素的なのかも……

けれど、面倒だから「自分は考えなくていいや」と思っている人は、「自分が思う自由」という偏見によって、自由を失くしてしまうんです。


これは、自由と結びつきが強い民主主義でも同じです。

民主主義である、という名前だけあれば良いわけではないのです。

「多数の意見を聞く」という過程が重要であったはずが、「多数派が決めた結果」こそが重要である、となってしまうのです!

「感覚民主主義」と言ってもいいかもしれませんね……


なので、未来の自由を失わない為にも投票に行きましょう!



……。

行く意義はわかったけど、現実問題として、若者票の意味ないよね?という方!


あなたの自由を追求「する」姿勢が、現状の「自由である」に満足している人を動かす事を説明しましょう!


と、その前に。

ここまで聞くと、「である」はダメで、「する」が正しいの?と思ったでしょう。

けれど、「である」も非常に重要な価値観であると、明言しておきます。


そこを説明するために、時代と自由の流れを少し見ていきましょう……

江戸時代の身分社会と、現代社会を比べると、「である」が重要だった価値観から「する」が重要な価値観に変化しているのは、想像できますよね?


武士は武士らしく、農民は農民らしく、「である」の身分で当時の政治は上手くいってました。なぜなら、身分の違う人達との交流は少なく、自分の肩書にそった行動をしていれば良かったからです。

一方、現代はというと、様々な産業が分業し多様化する中で、場面によって役割を演じ、身分の垣根を超えて赤の他人と関係を構築「する」必要が出てきました。


なので、「である」→「する」の変化というのは、良い悪いで決められた訳ではなく、時代と共に自然と変化してきたものなのです。


ですが、皆さん!こんな疑問がありませんか?


時代に沿って変化したはずなのに、政治や会社では「である」の肩書で支配されて、いっぱい問題が起きてるよ!? 仕事が終わったって、上下関係が無くなることなんてない!これってどういう事? と。


日本でこの領域が特に遅れているのは……職業上の区分である職能が、そうでない時の身分にまで影響している理由はなぜでしょうか?


非常に端的に言うと、明治に海外からの思想が入ってくる事で、政治・会社など「する」を形とした組織ができました。しかし、海外が数百年かけたそれを、日本は数十年で詰め込む事になり、「組織は出来たが人々の思想は昔のまま」になってしまったのです。


具体的にいうと、組織ごとに「うちはうちらしく」という特定の規則や関係が構築され、人々は行く場所ごとに「である」と「する」を演じ分ける様になってしまいました。

この様な、ごちゃまぜの価値観に対して「日本人はノイローゼになってしまった」と夏目漱石は言っていた様です。



かたっくるしい話で、眠くなってきた人!!!

SEKAI NO OWARI の「Habit」を聞いてみてください。なんとなく、ここまでの話と繋がってる部分を感じ取れると思います。



( ´ー`)フゥー...

一息ついた所で話を戻すと、ごちゃまぜになった日本は、学芸や休日といった「である」の価値観が重要な領域で「する」事が、政治や仕事といった「する」の価値観が重要な領域で「である」事が評価されるなど、逆転現象が起きてしまったのです!


ちなみに、学芸で「である」の価値観が重要だという話は、私の書いたエッセイ”「無意味な学問がある」、その考えが弱小国家をつくりだす!?”を読んで頂ければいいかと思います!ちゃっかり宣伝(*'▽')


ここで、じゃー実際どうするの?という話が本書のまとめになってます。


先ほど触れた、学芸や教養といった分野は、役に立つのではなく「自分について知ることや、自分と社会・自然との関係について自覚を持つこと」が重要であり、そこに高い精神的価値を見出す事こそが大切であるそうです。

個人ごとにこの考えを持つ事がその人ならではの価値を持ち、これを「精神的貴族主義」と表現しています。


そして、この精神的貴族主義を有した上で、政治や会社へ発言・行動する事が、異常になってしまった「する」場所から「である」を消せるのではないでしょうか。

根源的な精神的価値を求める姿勢が、根源的な欲求(民主主義)を導くのではないでしょうか。



警察がいれば安全なのではない。

やさしい人だから、良い政治をするのではない。

失くしてしまえば、解決するわけじゃない。


安全も自由も権利も、求め続けなければ失われてしまうのです。

理想が存在しないのではなく、理想は変化していくのです。

貴方の上げ続ける声が、世界を作る。


―― fin.

まーた堅い内容になっちゃった……

感想、誤字報告や評価してくださる皆さま、ありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 2019年に大きな改正があってましたね(|| ゜Д゜)! すみません。古い知識のまま言っておりましたm(__)m 私が勉強していたの20年近く前なんですよね。 身分法と相続法は蝉でとっ…
[一言] 著書、調べてみました。法曹によるものかと思ったら政治学者でしたね。やいさんは法学部ではなくて、本からの引用と、法律について自分でも部分的に調べてみたインテリという感じかな? だったら、私が…
[良い点] 法律について話題に触れることは有意義だと思います。 [気になる点] 時効の話は、しばしば「権利の上に……保護に値せず」とは言われますが、建前という側面もあるかもしれません。 事実、民法で…
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