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08話.王都到着

「やっと見えてきたか……」


「あぁ、思ったより長い旅になったな」


 アイオンが溢した(こぼした)言葉にクラウスが答えた。

城塞都市ラッカードを出た3人は、その後いくつかの街や村にて路銀を稼いだり食料調達をしつつ、約一ヶ月ほどの旅を続けていた。

ラッカードでの出来事を経験した3人は、ぎこちなさで不穏な空気を漂わせていたが、徐々にそれも緩和して今では村にいるころと変わらない関係の3人に戻っていた。


「さすが王都だね! こんな遠くからでも城壁が見えるなんて!!」


王都の城壁の大きさに驚くファウスト。

やがて3人は王都に入るための行列を見つけ、最後尾へと向かった。


「王都ともなると出入りするだけでも大変なのだな」


「王都は門衛によるチェックがあるらしいからね」


自分たちの村はもちろん、ここまでの旅で立ち寄った街や村では身元確認をすることはあったが、それ以上に何かを入念に確認することはなかった。

アイオンとファウストはそのことに物珍しさを感じて少し興奮していた。


「でもさすがに少しチェックが物々しすぎないか?」


 クラウスには門衛のチェックが厳しすぎるように見えていた。

身元確認のみではなく、一人づつ室内に連れていかれて何かを入念に確認されているように見えたからだ。


「もしかして、王都で何かあったのか?」


「どうだろうな。

 でも確かにクラウスの言う通りで厳重にチェックしすぎている気もするな」


「普段のチェックを知らないボクたちでは判断できないけど……

 大人しく順番が来るまで待つしかないね」


しばらくして、自分たちの順番が来た3人は身元確認を受けることとなった。


「お前たちは…… 旅のものか?

 武器も持たずに不用心なやつらだな……」


アイオンたちが女神より授かった聖なる武器は願うと手元に出現するという特殊な武器であったため、普段は手ぶらであった。

そして、今回はそれゆえに軽装であることが不審に思われてしまったのだった。


「隣の街まで知り合いの商人さんの馬車に乗せてもらってきたので……

 隣の町から近いとはいえ、さすがに軽装すぎましたね。

 次からは気を付けます」


ファウストの咄嗟の機転によって、疑いを誤魔化すことに成功した3人は無事に王都に入ることができた。


「ファウスト助かったよ、ありがと」


「いえいえ、どういたしまして」


「でも、やっぱりこの王都で事件が起きているみたいだな」


3人は門衛より王都で今、とある事件が起きているということを聞き出していた。


「連続殺人事件…… か」


クラウスが暗い目をしながら言葉を溢す(こぼす)と、アイオンが苦言を呈した(ていした)


「クラウス、そんなに思いつめた目をするな。

 一旦、宿で休憩を取りながら今後の予定を話さないか?」


アイオンの提案を受け入れた2人は門よりほど近い場所にあった宿へと入っていった。

まだ昼過ぎということもあり空室の目立つ宿で広めの部屋を借りた3人は、思い思いの場所に腰を下ろして今後のことについて話しはじめた。


「連続殺人事件……

 ってことは、人が人を殺してる?」


「とは限らないな。

 被害者は人なのだろうが、犯人は魔物かもしれないし、それ以外かもしれない」


「そうですね、アイオンの言う通り情報が不足しているので犯人についてはほとんどわかりませんね。

 門衛さんの話では、事件は夜中に起きている。

 だから夜中の外出はしないように…… だったね?」


「じゃあ、どうする?

 今日王都についたばかりの俺たちじゃ、きっとこれ以上の情報を聞き出せないと思うぜ」


「クラウスはあくまでこの件に首を突っ込みたいだな……」


「当たり前だろ!

 それともアイオンは殺人事件を無視するのか!?」


「はぁ、二人とも落ち着いて。

 じゃあ、ボクから一つ提案が」


ファウストの提案を聞いた二人は、その大胆さに驚きつつもその案に賛同するのであった。


「面白かった!」

「続きが気になる!」

「今後どうなるの!?」


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