未来と某ネタ2
第二章開幕!
<少し先のサツキ>
(ほんっとになーんで引き受けちゃったかな)
サツキは1人学園の中庭に生える大きな一本の木の上で寝転がり、そんなことを考えていた。
……
<サツキとギルマス>
「それじゃあ依頼の内容を詳しく説明してもいいかい?」
「うん、是非とも」
ひとしきり笑い合い、意思を確認しあったギルマスとサツキは依頼の内容について話し始めた。
「っとその前に…」
そう言って席を立ったギルマスはサツキを素通りし、壊れた扉の方へ歩いていくと、それを手に取り扉の枠にはめ直した。
「いやーだいぶ不恰好だね」
その言葉の通り、サツキが攻撃を加えた箇所には穴が開いており、さらには扉の開閉を繰り返すたびにギシギシという音が鳴った。
「おっ、これが穴の部分の木だね」
さらにサツキが破壊してくり抜いてしまった木の部分も見つかり、それは見るも無惨な姿となってギルマスの手に握られていた。
「……」
流石に何も言えなかったサツキは黙り込んだ。
その姿は少し小さくなったようにも感じられた。
「うん、それじゃあ防音(?)もしっかりできたところで依頼の内容を説明しようか」
再び座り込んだギルマスは説明を始めた。
「依頼内容は簡単、彼を、ブレイ様を守ることだ。なぜ守るのかというと、私が考える相手が望んでいる二つのシチュエーションでブレイ様の殺害が肝になってくる可能性がかなり高いからだ」
ギルマスは次いでその二つのシュチュエーションを説明し始めた。
「一つ目の目的が謎の組織の目的がアプメイ公爵家の没落だった場合、これは簡単だ。公爵家の血を消すためにブレイ様を殺そうとするだろう」
サツキはその状況を思い浮かべてそれに納得した。
それを確認したギルマスは二つ目の説明をしだした。
「二つ目がアプメイ公爵家の乗っ取りが目的だった場合。これもまた、叔父を当主にし操ろうという場合最も継承権が高いブレイ様を殺そうとするだろう。他にもブレイ様の偽物を用意する場合でも本物はただの邪魔となる、だからこの場合も殺害が狙われるだろう」
言い切ったギルマスは胸元からハンカチを出すと額の汗を拭った。
「これが君に彼を守ってほしい理由だ」
話し終えたギルマスをサツキは鋭く見据えた。
「その彼を守れば私の情報を守ってくれるの?」
「もちろんだ」
間髪入れずサツキに答えたギルマスはハンカチをしまった。
「期限は?」
そんなギルマスにサツキが聞く。
「おじさんがたまたま発見した不審者を潰したその日まで」
そんな曖昧な回答、中に込められた意味は理解できたサツキだが、場合によっては長い期間縛り付けられる可能性を感じ条件を設けた。
「一ヶ月だ」
「え?」
「一ヶ月、それでケリをつけてっておじさんに伝えて」
交渉において大切なのは自分がいかに冷静でイカれているのか理解させることだ(一部編集済み) byゲ○ス○ー 引用元「H○n○e○✖︎○u○t○r 」
自分が面倒から守ってもらう(?)立場でありながらさらに要求するイカれ具合、それをしっかりと実感したギルマスは自分の判断が間違っていなかったことに感謝した。
付け加えると、それをサツキはシラフで要求していた。ただ彼女は、長いのはめんどいと思っただけなのである。
それに加えてサツキはさらに質問を投げかけた。
「いつから?」
「ああ、それは大事だ。そうだね…今の旅もだいぶ狙われやすくはあるんだが…それでも…」
「何?しっかり言って」
少し言い淀んだギルマスにもズバズバと切り込むサツキ、本日何度目かも分からない苦笑いをかましつつギルマスは答えた。
「彼に今ついている護衛は2人いて男性と女性なんだけど、男性は回し者の可能性が高いんだけど女性がね、元Bランク冒険者なんだよね。だから必要ないかなって」
謎の組織の戦力が分からないにしても、この人間の世界でのBランク冒険者というのは相当に強い力を持っており、元といえどその力は小国の英雄並みか、それ以上の力があった。
(それにサツキの交渉(?)によって護衛期間を一ヶ月にされちゃったしね、あの女性が護衛できない時にサツキにはしてもらいたいしな)
サツキのせいでそんなことを考えさせられるギルマスだったが、やはりサツキにはある場所での護衛を任せることに決めた。
「サツキ、君、学園に興味はないかい?」
「へ?ありませんけど?」
「……」
「……」
話し合いは困難を極める…。
まあ彼女はそういう人だから。
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次回も本編です。




