解放と挑発
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(さて、ここからどうしようか)
サツキは咆哮をあげ再び解き放たれた竜の攻撃を、避けたりすかしたり受け流したりしながら考え続けていた。
(まずこの両腕、肩より先はかなり不味い。何が不味いって魔力、通りが悪いしそれどころか魔力が抜けていってる)
現在サツキの腕は無茶な魔力の使い方をし続けた事によって、本人は知らぬ事だが魔力の通る魔力線が所々破れ、魔力が漏れ出し無駄を増やしてしまっていた。
本来、魔力戦の破損はまだ体が出来上がっていない子供が無理をして魔法を使用した場合なる可能性のあるもので、サツキほど成長した人はなるものではないのだが、サツキは魔力に慣れていない事、魔法という神の設計した形に組まずエネルギーそのままを使用した事、そして何よりサツキ自身の…以上によりこうなってしまったのだった。
しかしサツキは余裕があった。
(まあ所詮後付けされたものだから。今更使えなくなったところで大して問題はない)
使えるものは使うが、使えなくなったものには執着しないのがサツキ。
そう考えると腕の部分の「身体強化」を切り始めた。
(む、むむ?中々切るのも難しいな…腕をのぞいて循環‥循環…よし!)
腕の「身体強化」を切ったサツキは手の中にある重み、二本の短剣を見ると徐にそれをしまった。
(どうせ切れなそうな鱗してるし「身体強化」切ったらなおさらでしょ)
サツキはいまだ噛みつきや薙ぎ払いなどで攻撃してくる竜を見据えると笑った。
「じゃあ行こうか」
サツキは尻尾を振り薙ぎ払いをしてくる竜の攻撃を避けると、今まで得た魔力の経験から魔力線…そのことは知らずとも、何かしらそれに準じた器官がある事を察した。
溜めて勢いよく放出などという行為で通りが悪くなるということを経験したサツキは、準じた器官実は一定の容量、強度があることを理解した。
サツキは天才だ。
ここで質問、一定の容量、一定の強度があるホースでその容量を超えず、その強度を超えないままその水の威力を強化するためにはどうしたらいいか…答えは〜!
「こうしちゃおう」
グルグルグルグル、グルグルグルグル、グルルルルル
回る回る回る、今までは自然と自分の心拍数に合わせ流していた魔力の流れを速く、速く、速く速く速く速く速く速く!
魔力に摩擦があるかなんて知らない、一体準じた器官にどれだけの強度があるかなんて知らない、一体このエネルギーがなんなのかなんて知るはずもない、一体自分がなんなのか、なぜ自分の根底にあるものはこんなにも、こんなにも…知らない。
ただ混じる、「螟匁ウ募鴨」の天敵「豕募鴨」それに準じた魔力、それがいまだ自身の根底には届かず、表層にある不純物を少しずつ、少しずつ、削った。
サツキは天災だ。
そして少し、ソレは肌を見せた。
…声が聞こえた…。
『ああやはり 蛯イ諷「 だ。それでこそ…我である。まあ私は覚えてられぬだろうがそれでも私は、我はあえて問う。理解されぬ位置にゆく私が、我の望む形として顕現する。さて我の 蛯イ諷「 は?』
…嗚呼、我は、私は、「**」だ…。
……
『「**」されぬ怪物がそこに「**」をおく…それもまた良き 蛯イ諷「 良き皮肉だ』
……
「フフフフフ、アハハハハ!」
(嗚呼、なんだか分からないけれどとても楽しい!気分がいい!嗚呼今なら何でもできる!)
ハイになったサツキは凄まじい勢いで魔力…?を回転させながら出力を別アプローチで強化した「身体強化」で突進を避け飛び上がると足足から出力を抑えた「魔力球」を打ち竜を牽制し、地上に足をつけた瞬間加速、竜の足元に潜り込むと、それを感知しおこなってきた竜の踏み付けを回避、後ろについた尻尾の付け根の部分に蹴りを入れあったった瞬間足裏から魔力?を放出、そして素早く離脱した。
「guroooo!guraaaaa!」
サツキの強化された蹴りとそれに追従し発生した衝撃によって、竜の尾の付け根の関節部分は砕かれ動かなくなっていた。
「凄いなあほんとに。どうしたんだろ?なんかいつもより使いやすいなこの魔力?も。色なんか混ざってるけど…いつもみたいに奥にいかなきゃ見えないわけでもないなあ、なんで出てきてるんだろ?前やった時は出てなかったし、まずこの出力でやったら魔力漏れていってたのにそれもないし…これもしかして」
サツキは先程壊した腕にも魔力?を通し始めた。
「おお!通る通る、漏れてない!治った!」
少し解放されたことによる副産物…それを彼女は気づかない。
そしてサツキがそんなことで喜んでいる中…竜は既に尾を再生していた。
「gaaaaaaa!」
「え?」
ビターン!ビターン!
竜が尾を地面に叩きつけるたび激しい音と土ぼころりが立ちまるでそれはサツキへの挑発行為のようであった。
ピンチでなくとも覚醒
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次回も本編です




