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バケモノに至し暗殺者  作者: ヤヒド
冒険者編
64/115

首宰相とストーカー

いつも読んでいただきありがとうございます

パンッ!


「よし、それじゃあ話を続けていいかな?」


話し合い(脅し)を無事終え組合内に入ってきたサツキとバルドルを遠巻きに眺め、ざわつく冒険者達を落ち着かせるためギルドマスターは手を叩き話を切り出した。


「ああ頼む、すまないなみんな。この嬢ちゃん…サツキのことは俺に任せてくれ。俺がしっかり見ておく」

「まあバルドルさんが言うなら…」

「強いしな」

「ケッ、(信用できねえよ、殺しちまった方がいいだろ)」

「そんな奴いなくても…」

「言うほど強いか?」


そんなふうにサツキを、バルドルを侮るような言葉を言う数名の冒険者達は次に見たバルドルの言葉によって沈黙した。


「そこのお前ら、俺の実力は知ってるだろ?それに迫るぜ?この嬢ちゃんは…まあまだまだだが」


バルドルを知らないものはこの国にはほぼ存在しない。竜を殺す男がその実力を認めている…その事実だけで文句を垂れていた者たちも静かになった。


「うん。それじゃあ話を続けるよ?さっきは遮られちゃったんだけど…」


そう言ってギルマスはサツキの方をチラッと見たが…サツキはずっと何かを考えているように黙っていた。


「…何ぜ強制依頼にしたかと言うと、王国の方から要請があったんだ。それの内容は…「ランテル王国-首宰相(しゅさいしょう)トーレス・モルネル <商業都市カイロス領主、セイル・ホペニ伯爵より報告を受けた此度の死の黒波(スタンピード)は以前死の黒波(スタンピード)を経験し生き残った兵士の視点からも記録上からも非常に規模が大きく、ストーカー(魔力感知特化個体)がいる可能性が高く既に魔力が捕捉されていると考えられるため逃亡により国中に被害が広がる可能性が非常に高い。よって逃亡した冒険者や住民などは住民票や冒険者組合に保存されている冒険者カードなどから我が国での指名手配を行う。この内容は冒険者や住民に公開することを許可する」ってね、だから強制依頼にしろって言われたわけではないけど私もみんなを売りたいわけではないし逃亡犯にしたいわけでもないのさ」


※首宰相とはこと王国独自のシステムで宰相が三人おりトップが首宰相、その下に右宰相、左宰相がいる。


それを聞いた冒険者たちは人によってさまざまな反応を見せた。嘆く者、呪う者、怒る者、覚悟を決める者…そんな中サツキは…


「質問していい?ストーカー(魔力感知特化個体)って何?後何でそんなに早く連絡取れるの?電話?」


普通に分からない疑問点を普通に聞いていた。しかも質問していい?と聞いておきながら返事が返ってくる前に…


「嬢ちゃん…」

「サツキ…それは…」

「(この小娘やっぱりやばいな)」

「ふふふふふ、ハハハハハ、サツキっていうのかい君は?君がアニカ君が言っていた子だね?いやー面白いな、この中に入ってきた時からそうかなって思ってはいたけど…まあいいよ答えてあげる。常識だけどね」


言外に常識がないと言われたサツキはそれを気にすることなく、ギルドマスターの方を向き重ねた。


「さっきからあなた誰?私あなたなんて知らないよ?何で私の名前知ってるの?アニカ?アニカさんが言ったの?私の情報を?うわー嫌だ、気持ち悪い。登録したの間違いだったかな?」

「ふふ、やっぱり面白いね、そうやって色々偽りながらもしっかり周りの反応を見てる。やり手だね」


普通に狙いを見破られたサツキは嫌そうな顔をすると今度はしっかり中身があることを話し出した。


「まあ本当に嫌だけど、所属する以上そういう者ものだし、まあコッチ(表の顔)を目立たせておけば便利だし…そろそろ話してくれる?」

「ふふ、うん。まあ色々聞きたいこともあるけど…それは君と彼の用事が終わってからにしようか」


そう言ってバルドルの方を向いた後本題に入った。


「まずストーカー(魔力感知特化個体)っていうのは魔物の群れが大きくなると現れる、その集団のボスの補佐係みたいな魔物で、魔力の感知に長けていて一度とらえた魔力を忘れず、ずっと追ってくるんだ。だから私たちや住民が逃げると捕捉した魔力を辿って追ってきちゃうってわけ。そいつ分裂もできるから。まあ実際の戦闘能力は低めで今まで確認された個体では、鳥型、蛇型、虫型、狼型がいてどれがいるかは分からないって感じかな」


それを聞いたサツキには一つの疑問が浮かび上がった。


「でもあのスタンピードそんなに群れって感じじゃあなかったよ?ボスっぽい強い魔力も複数あったし…」


サツキは今自分が少し危うい言葉を発したことに気づいていなかった。


「んん?それは妙だな…そんなに規模がデカいということか?それは全部幹部級でボスは別にいる?この距離じゃそこまで感知できないな…」


考え始めたギルマスとそれを見ながらざわつく冒険者達…今までにない異例の黒波はもうすぐそこまで迫っていた。




皆は覚えているでしょうか…なんか消えちゃったアレのことを…


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次回も本編です

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