百合?と勧誘
お願いします
別に百合とかじゃないんでこの話にそんなに忌避感を持たないで大丈夫です。ただ抱きついてるだけです。どうしても嫌な方は飛ばしてくれて大丈夫です。
「それじゃあサツキ、君のことを教えてくれる?」
私とカイナは2人並んで湯船に浸かりながら共にあったまっていた。
「うん、いいよ。答えられることなら」
「それじゃあ君の出身地は?」
(おお、いきなり答え辛いところを…)
「出身地はね、蝨ー逅の譌・譛ャっていうところだよ(ってなんかおかしくない?)」
「ん?もう一回言ってくれる?」
「蝨ー逅の譌・譛ャ…」
「ん〜、やっぱり聞こえないよ。何かそこの部分だけザーッて変な音が上からかかるんだ」
私は少し考え始めた。
(地球に関する情報が制限されている?私にそんなことができるのは今まであった4柱のうち誰かで、尚且つそういうことに詳しそうなのは…よし、今度あったら殴ろう)
私は考えをまとめ、次会ったときにあの野郎を殴る決意を絡めるとカイナを安心させるためそのことを告げることにした。
「カイナ」
「何サツキ?」
「大丈夫。そういうことしたっぽいやつを今度殴って吐かせるから」
「…それ大丈夫?こんなことができる時点で結構な上位者な気がするけど?」
「大丈夫、多分なんとかなる」
私は根拠のない自信が嫌いなのだが、何故かこの時はなんとでもなる気がしていた。
「じゃあ君が殴ってその制限を解いたら僕に話してよ、ね?」
「うん、(まあ知ってもわからんと思うけど)」
「それじゃあ次の質問、君は…元貴族?」
「ふぇ?」
私はなんだか予想だにしない質問押されて変な声が出てしまった。
「な、なな何で?」
「いやだってここにくる前はいい暮らししてそうだし、結構この宿高いのに1人で料金とか払って泊まってるし、お風呂毎日入るとか言ってたし…」
「…(やったなー)」
言われてみればこの世界の常識に照らし合わせるとその通りで、その事実にサツキは愕然としていた。
「んー…なんて言っていいかわからないけど、私の故郷ではそれが当たり前なんだよね」
「えっ!みんな貴族みたいな暮らしをしているの?」
「貴族みたいっていうか…うんまあそう?」
「すごい場所なんだね…何でそんないいところを出たの?」
「出たというか出された?まあもう帰れるかわからないからね」
私が少し感傷的な雰囲気を出して言うとカイナは目を潤ませて私に抱きついてきた。
「サツキ〜大丈夫だよ〜」
「別にそんな辛くないって…離せ!抱きつくな!分かった分かったから!」
私はタコのように(4本だが)いろんなところを触りながら抱きついてくるカイナに恥ずかしくなり引き離した。
「大丈夫?」
大丈夫?と両手をこっちに広げて抱いてあげようか?みたいな感じで聞いてくるカイナにイラッとしつつ私は次の質問を促した。
「ん〜?次〜?」
何故か未だに「甘々タコお姉さん」状態のカイナはフラフラしながら次の質問を言った。
「ん〜…ん!次の僕の質問は…」
直ったようだ。
「サツキの目的は?」
「え?私の目的?」
(なんだろう…考えた事もなかったな、正直今はこの世界に馴染むのが先だし…私が何をするかなんて…)
「ふふ、悩んでいるようだね。そんなサツキに僕が名案を思いついたよ!」
私が真剣にこの世界と向き合っているとカイナが提案と称して謎の迷案?を提示してきた。
「僕が所属する傭兵団に入らない?」
百合?は書くけど本当の百合にはなりません。誓って。あんまり皆さんの枠を狭めたりしたくないので…
まあこの程度百合?でもない気もしますが。
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次回も本編です




