全知神と裏情報
お願いします
「あなたの正体は…不審者ですね?」
「へ?」
「冗談です」
冗談である。
「は、ハハー君冗談なんて言うんだね」
彼?は少し引き攣った顔で苦笑いした。
「そうですね。冗談を言わないと精神的にキツかったので」
「ん?ああそうか。確かにちょっと神気が漏れちゃってたからね、人間には毒だったか」
その実私はいつも通りの平静を保とうと努力していたが、容易に背後を取られたこととあるべき場所に体がないと言う異世界ならではのビックリ現象で私の今までの常識が揺さぶられ、そこにこの謎の存在との邂逅、そして会話と向き合って話す最中にも何とも言えぬ謎の威圧感?を感じ結構滅入っていたのである。
「っていうか自分でリークしてません?正体…」
「…あっ!いや、うん。うーせっかくの楽しみだったのに〜」
幼稚すぎないか?しかも結構頭が弱いし。
「うーん、どうしよう。ここはトキちゃんの借りて戻そうか…いやこん何で使ったら怒られるよね〜。…うん!仕方ない。このまま続けようか」
どうやら結論が出たようだ。何やら知らない人物名や戻すといった不穏な言葉が出てきたが何事も起こさないようで良かった。
「それじゃあ分かっちゃってると思うけど答え合わせをしようか、どうぞ!」
「あなたはの正体は神ですね?」
まあ神気というヒントもあったし前会った混沌神や厄災神、邪神に比べるとかなり劣るが同じような威圧感があったしね。
「ん〜半分正解!詳しくは?」
(そんなの分かるわけないだろ!今までのヒントなんて「図書館に出現」、「借り物」、「幼稚」、「神気」、「神殿」ぐらいしかないんだから!)
「まあそうだよね、いやごめんごめん。僕の権能について知ってる人なんて僕たちの管轄の世界で生きている生物で知っている者なんて無に等しいもんね」
(…心読んでね?)
「うん」
「…やめてもらってもいいですか?」
「まあいいよ」
凄まじい精神的疲労を感じつつ私は答えを求めた。
「で答えは…?」
「ああそうだったね、じゃあ教えてあげよう!」
(うわ急にノリノリになった)
「聞かなかったことにするよ。ゴホン!僕の正体は〜22柱存在する大神の1柱、神々のまとめ役でリーダーの全知神…の欠片の欠片の欠片の欠片の…(しばらく続く…)の欠片だ!」
(何か…しょぼい?っていうか心読んでんじゃん)
「仕方ない勝手に分かっちゃうんだもん。それに全然しょぼくない!エネルギー量が多いか少ないかだけで技量や実力は僕と一緒だからね!」
私は心が読まれてしまうためどちらにせよ変わらないかとはっきりということにした。
「つまり本体?との違いはエネルギー量の多寡だけだと?」
「うん、まあこれも本体なんだけど…そういうことだね」
「というか深く考えると随分と凄い神様じゃないですか。こんなのがリーダーだとは思いませんでしたけど…」
「うん、君随分とはっきりいうようになったね。いいけど」
「すごく小さい欠片だから混沌神や厄災神、邪神たちに比べて威圧感が小さいんですか?」
「そうだね、まああの3柱達もかなり力を抑えて君の前に現れたと思うよ。あの3柱の本来の姿なんて僕のような神でさえ結構くるものがあるからね」
「あなたはなんでそんな欠片で現れたんですか?」
「んーっとねえ。ここの、いやこの世界の全ての図書館は私の神殿でもあるんだけどね、私が君があったような3柱のようなエネルギー量でここに現界してしまうと神殿でも抑えきれなくなってこの世界が崩壊してしまうんだよね。それに大きいエネルギーを持った状態で現界すると結構疲れちゃうしね」
(…神って化け物しかおらんの?いや化け物だったか。私よく初対面であの3柱の世界を滅ぼす力の本流に耐えられたよな)
「まあ神、僕たちはそういう存在だしね。それと君が耐えられたのは、あの神界のおかげだよ」
「神界?」
「うん、神界っていうのは僕たちが住んでる場所のことであそこだと全ての世界に影響を与えないよう「荳也阜讓ケ」が神気を吸収する結界を創ったんだ。で、その神気は「七獣」を封印…おっと喋らされちゃった」
(あ〜あ〜あ〜。何も聞いてませ〜ん。余計な情報いりませ〜ん。まあ私が実力で耐えられたわけではないことは分かった)
「そうだね。実力で耐えられたらそれはそれで困るよ」
全知神は少ししゃべりすぎたことを反省したのか少し反省しているようだった。
(なんか怒られたのかな?)
「ん、大丈夫さ。じゃあそろそろ本題に入ろうかな…」
私はまた彼?の雰囲気が変わったことを感じ、聞く準備を整えた。
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