初めての魔法(見るだけ)と価値観
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私は突っ込んでくるボア達を避けながら、的確に首の急所を刺し一撃で的確に殺していった。
あの後、草原を気配を消しながら索敵しつつ歩いていると、1匹の青く大きいボアを見つけた。
私は静かに近づいていったのだが、急にこっちを見て「ブヒィーーー!」と叫び出した。
軽く驚いていると草原の向こう側から、5匹ぐらいの茶色なボアが突撃してきたのだった…
そして今の状況に至る。
アイツは群れのリーダーだったのかな?なんて思いながらサクサクと手下ボアを処理していると、その群れのリーダーらしき青くでかいボアも突っ込んできた。
芸がないなぁなんて思いながら迎撃しようと構えると突然そのボアの目が赤色に光り、変な風の防壁の様なものを身に纏ってきた。
これはまずい!と考え咄嗟に上に跳ぶと私の足の下を凄まじいスピードで駆け抜けていった。
空気抵抗をあれで散らしているのかな?とかあれが魔法なのかな?なんて考えながら相手を舐めていたことを反省し、もう一度迎撃すべく構え直した。
青ボアは、再びこっちを睨むとまた風の防壁を纏い突っ込んでこようとした…が今度は私が先に突っ込んだ。
青ボアも咄嗟に情報が理解できなかたのか少し後ずさると、狙い通り風の防壁を発動させないまま突っ込んできた。
私は奴の1度目の攻撃の際にある仮説を立てた。それは、ある程度勢いがないとあの魔法は使えないのではないのかということだ。
使えるのならばおそらく走り出す前から使っているはずだし、アイツは魔物にしては賢かったため今私が走り出し、その速度を見て本能的に発動できないことを理解したはずだった。
だから一か八かにかけたのだろう…
確かにこれは賭けであったと自分でも思う。もし助走なしでも発動できていたのならば、私は手痛い反撃を喰らい、betした命を失う可能性もあっただろう………………………だからどうした?
人は私に「お前は狂ってる!」という。
人生は全てその一瞬の選択で出来ている。
その一瞬の判断は時に他人の命や時には社会をも巻き込んで…それに比べればなんと価値の軽いことか!
だから私は他人を信頼して生きる人間が理解できない。
声高に「お前らのほうが狂ってる!」と言ってやりたい。
用いることはできるが信頼して頼むことはできない。
そんな私をひいばあちゃんは「お前は優しいんだねぇ」と言ってくれたがいまだに理解ができていない。
…話が逸れたが私は確かに賭けに勝った。
一か八かに賭けた青ボアを嘲笑うかの様に二振りの短剣を抜き放ち、さらに加速し一気に距離を詰め微かに知性が見て取れるその瞳に短剣を突き刺し、「物体は急に止まれなく、動き続けようとする」というなんか学校で習った気がする理科の何かを利用し、刺したまま体を剃ると勢いのまま青ボアを地面に叩きつけた。
青ボアはしばらく痙攣すると、あっけなく息を引き取った。
私は目玉から短剣を引き抜くとしっかりと血を拭ってホルダーに入れた。
周りには死んだボアの死体が散乱しており、血の匂いですぐにでもオオカミや魔物が寄ってきそうだった。
全身に血を浴びて、こんな姿を見られたら通報されるなと苦笑いしつ私は一度スライムとボアを売るために、街に戻ることにした。
ちなみにスライムは核のみをバックに入れて、ボアはしょうがないので一頭だけ毛皮を剥ぎその上に全て乗せてロープに縛り付け、引きずっていきました。
主人公は色々拗らせてます。
口調が微妙に変わるのも仕様です。
拗らせている理由はだいぶ先で書きます。
次回も本編です




