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バケモノに至し暗殺者  作者: ヤヒド
冒険者編
114/115

サツキらしい所業

長め

「サツキさん?着きましたよ〜」

「ん?おお…ここ?随分でかいね、こんなに教師がいるの?」

「はい、女子生徒専用宿舎と女性教師専用宿舎がくっついてるので結構でかいですね。今の時間だと生徒たちはもう授業…いや少し早いかな?まあいても数名だと思いますが。後は教師もいませんかね」


朝早くこの学園にきたサツキであったがすでに時間は7時を回っており生徒たちは8時からの授業及び朝礼に備え、登校又は朝食などの準備をしているところであった。


「ちなみにここってポープは入れるの?」

「ポルプ、ですね。いいえ、ここは男性禁止なのでここから部屋までの案内は寮母さんにやってもらいます」


そう言いつつもポルプは玄関の扉を跨ぐ。


「入ってるじゃん」

「いや、玄関までは大丈夫なんですよっと…寮母さーん」


サツキの追求を逃れつつ目当ての人物を呼ぶポルプ。しばらくすると奥からまさに想像通りと言って良い正に、寮母という感じな女性が出てきた。


「ん?ポルプかい?一体何の用だい?」

「寮母さん、今日はこれから1ヶ月ここで生活する臨時教師を連れてきました」

「…この時期の臨時教師って言うと1ヶ月研修の?もしかするとそこのお嬢ちゃんかね」


サツキは一歩前に出ると寮母に向かって挨拶をした。


「1ヶ月間お世話になります、サツキと言います。今回は依頼の関係上ここで宿泊することになりました」

「あらあら、丁寧なご挨拶をありがとう。私はここ、女子・女性専用宿舎の寮母をやってるボオネだよ。ちなみに何歳か聞いていいかね?」

「16歳かな」

「冒険者でしかもその年でその礼儀はなかなかなものだね」


ボオネは感心したと同時に内心いろいろなことを考えていた。


(その年でこの礼儀作法、更には採用条件は確かCランク以上だったからかなりの実力者でこの容姿…何処かの貴族の隠し子か何かかね?いずれにせよかなり色々抱えていそうだね)


…彼女の考察力はなかなかに鋭かったがそれでも異世界からやってきたとは夢にも思わないだろう。


「じゃあサツキさん」

「何?」

「8時前までに本校舎入り口に来てください」

「え?それどこ?」


なぜかポルプは走り出す。


「正門から入ってまっすぐ行けば着くので〜!!」

「……」


その場には呆れた表情のサツキとボオネが残されていた。


「ま、まあここの生徒たちに聞けばわかるさ」

「そうですね」

「じゃあ部屋に案内しようかね」

「はい、付いてきます」


サツキとボオネは歩き出した。


……


「ここがアンタの部屋だね」

「あれ?意外と広い」


サツキが案内された部屋は3人で泊まれるほどには広く、なかなかに快適そうであった。


「いいや、ここに後1人一緒に住んでもらうさね」

「え?共用なの?」


聞き捨てならない言葉にサツキのエセ敬語が剥がれる。


「まあ女性だしアンタと同じ冒険者だ。問題ないだろう?」

「う〜ん…まあ仕方ないのか?」


そんなことを宣いつつも内心では学園長に何とか言うことを決意したサツキは大した量のない荷物を置いた。


「本当は今からここのルールを説明するんだけれども、アンタは時間がなさそうだから後にするよ?ちなみにもう向かった方がいいんじゃないかい?」

「分かっ…分かりました。そうします」


取り繕ったサツキにボオネが言う。


「普段の言葉遣いでいいさね。敬語なんか固っ苦しいったらありゃしない」

「ありがとう、そうするね。すっごいめんどくさかったから」

「お、おう」


サツキの変貌に面食らったボオネは落ち着くと言った。


「それじゃあ行って来な!」

「はーい」


サツキは窓を開けた。


「ん?」

「じゃあねボオネさん」


そして3回からサツキは飛び降りた。


「あ、アンタ!」


そんな声を置き去りにサツキは着地の瞬間、一瞬だけ「身体強化」を行いさらに足裏から魔力を噴出、衝撃を和らげた。


「バイバーイ」


そのままサツキは走り去る…その後ろ姿を見たボオネは思った。


(新しい寮則追加だね)


と…。


寝ます


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次回も本編です


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