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バケモノに至し暗殺者  作者: ヤヒド
冒険者編
10/115

カード発行と鍛冶屋への道中

お願いします

「はいっ!これがあなたの冒険者カードです!」


そう言って受付嬢のアニカさんは私に鉄でできたカードを渡してきた。

そのカードにはGランクということを示す星が8つと私の名前が刻印されていた。

星の数はSランクに近づくほど減っていくらしい。またカードの材質も少しずつ良いものになっていくようだ。

そういえばあのオークとかいう魔物って買取してもらえるのかな?


「ありがとうございました。ちなみに質問なんですけど、これって買取してもらえますか?」


そう言って私はしっかり血抜きをしてもらったオーク6匹分の肉をカウンターの上に出した。

この時私は考えなしにカウンターに出したが、流石に一頭100キロ以上はあろうかというオークを6匹も出せば、肉が袋から出て雪崩のようになってしまうことは明白だった。

オークの肉に囲まれながらアニカさんは言った。


「この肉が何かは調べればわかることですし、買取も可能だとは思うんですけど…」


うんうんと頷いていると少しキレ気味で彼女は言った。


「まずは私を助けていただけませんかねぇ!?」


そうしてわめいていた彼女を助け私達は先ほどの練習場の横にある解体場へ向かった。

判別ができる組合職員の方にオーク肉を見てもらうと、


「これは確かにオークだね。しかも6匹分ぐらいある」


と、とても正確に判別してくれて、このオーク達は一匹10000ミム、6匹で60000ミムで買い取ってくれた。

ちなみに1ミム=1円で一億ミム神貨(しんか)、1000万ミム覇金(はきん)貨、100万ミム帝金貨、10万ミム王金貨、1万ミム金貨、1000ミム銀貨、100ミム銅貨、10ミム青銅貨、1ミム石貨となっているそうだ。

まあおそらく王金貨以上は見ることもないだろうが…

そうして6万ミムを手に入れた私はアニカさんに鍛冶屋の場所とおすすめの宿屋の場所を聞いた。

鍛冶屋のおすすめは、異端のドワーフがやっている「戦神の支度場」で宿屋は「聖神の抱擁」らしい。

実力があるその道のプロ達の店には祝福がかけられ神の名を冠することが許されるようだ。

何故鍛冶屋のドワーフが異端なのかというと、俗に言う亜人という人達は基本「亜大陸」というところに住んでおり、そこから出ることはないからだという。

「聖神の抱擁」は風呂があるらしいが、一泊がとても高いため、泊まっている人は貴族や豪商ばかりでそんなに混み合っていないそうなのでまずは鍛冶屋に向かうことにした。

アニカさんに礼を言い冒険者組合の外に出ると、待ち構えていたのかさっき声をかけてきた騎士達みたいな人たちと、隻眼のおじさんが立っていた。


「ご同行願え…」


騎士の人が声をかけてきたが、今度は「走術」を存分に使い教えてもらった鍛冶屋の方向に走り出した。

咄嗟のことに驚いていたが、気を取り直すとすぐに追ってきた。


「ま、待ってください〜」

「おい嬢ちゃんちょっと待ってくれよ!」


そう言いながら走ってくると彼らの方が速くみるみるうちに差が縮まっていった。

私はまずいと思い、「暗殺歩行」の走術バージョンである「暗殺走行」をして()()()の目を欺いた。

先ほどの経験から隻眼のおじさんには通用しないのと謎の弱点があるということがわかっていたので私は思いっきり叫んだ。


「隻眼のおじさん!!しつこいおじさんは余計モテないよ!!」


すると彼は急に失速しだし、顔を下に向けて沈黙してしまった。

今がチャンス!そう思い私は家の屋根に飛び乗ると鍛冶屋に向かって走って行った。

走っている時に空耳かとも思ったが確かに聞こえた。

どこかで()()()()が発狂しているのを…


 

遅くなりました

次回は本当に鍛冶屋です

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