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来年度に定年を迎えるシステム部門のチーム長、林部は、チームの庶務である和花を手招きしてこっそりと告げた。


「四月からの人事の話なんだけど、私はもうすぐ定年になるから新しいチーム長が来るんだ。いろいろと手続きしてくれるかな」


「はい、わかりました。どなたが来るんですか?」


「橘さん、びっくりだよ。なんとあの噂のエリートくんだよ」


和花は首をかしげる。


「ん?もしかして知らないの?入社時から話題になってたんだけど、国立大首席で卒業してTOEIC900点持ってる佐伯くんのこと」


林部は声を潜めながら和花だけに聞こえるように教えると、和花は目をぱちくりさせた。


「え、すごい人がいるんですね。どんな方なんだろう?」


「そうだねぇ。佐伯くんは結構クールかなぁ」


「クール、ですか」


「あ、でも佐伯くんはめちゃくちゃ優しいから安心して」


「クールだけど優しい?」


「うーん、何て表現したらいいかわからないなぁ。とにかく、いろいろと手続きで面倒かけるけど、橘さんよろしくね」


今のチーム長はとても優しくて気さくなおじ様タイプだ。気さくではあるけれど人に対して深く追及したりはしない。和花にとって、この距離感で仕事をするのはとてもやりやすかった。

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