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甘い時間

カツカツとヒールの音を響かせながら颯爽と秀人の目の前に現れたのは、パッと目を惹く美人だった。髪をパサッと軽やかになびかせて、そこにいるだけで華やいで見えるのは艶っぽい顔立ちだからなのか、スタイルが良すぎるせいなのか。


「佐伯くん、本当にチーム長じゃん」


馴れ馴れしく秀人に話しかける姿さえ、思わず目を惹く麗しさがある。


「んー、やっぱり佐伯くんは出世するわね」


「たまたまだよ。宮下も主任になったって?」


「まあね。でも佐伯くんには負けるってば」


先程から和気あいあいと斜め前で繰り広げられる会話に、和花はソワソワと落ち着かないでいた。宮下と呼ばれる彼女はとても美人で聡明そうに見え、その言葉の節々から秀人とは面識が深そうに思える。


「今度また飲みに行こうって話が出てるのよ。そのうちグループメールが行くから」


「ん、わかった」


「じゃあまた」


「ああ、宮下も頑張って」


宮下が去っていき秀人が向き直る。

ちょうどその時に目が合った和花は慌てて目をそらした。


(あんなに楽しそうな佐伯さん、初めて見た)


ソワソワと落ち着かない気持ちは一気にモヤモヤに変わる。


宮下は和花の可愛らしさとは違う美人タイプの女性だ。その容姿が美しく、秀人と並ぶと美男美女でお似合いに思えてくる。


(飲みに行くんだ、あの人と)


先ほどの会話を思い出して、和花はモヤモヤした気持ちが止められなくなった。


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