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ホテルのラウンジはおしゃれで高級感漂う。


(パーティードレスでよかった)


ウィンドウに映る自分の姿を見て和花はほっとした。私服だったら到底似合わないであろうラグジュアリーな雰囲気に緊張してしまう。


メニュー表を開いて和花は目を見開いた。コーヒー一杯千円という文字を見てつい財布を確認したくなる。


ちらりと秀人を盗み見すると真剣な表情でケーキを選んでいて、和花は思わず笑みが溢れた。会社では見られない貴重な光景な気がして何だかドキドキしてくる。


和花の視線に気づいた秀人がふと顔を上げ、それだけで和花の胸はドキリと鳴った。


「あ、ごめん。橘さん決めた?俺はコーヒーとチーズケーキにするよ」


「えっと、私はショートケーキと紅茶にします」


秀人につられて和花もケーキと飲み物を注文した。


(たまには贅沢もいいよね)


そう思わせてくれるくらい、今は秀人との時間が嬉しい。


(何だかデートみたい……)


空気感に酔いしれている間に、目の前にはデコレーションされたショートケーキと紅茶ポットが運ばれた。


「うわあ、すごい。佐伯さんのチーズケーキもチーズケーキじゃないみたいですね。すごくおしゃれ」


「そうだね。想像以上に美味しそうだ。実は俺はチーズに目がないんだ」


「そうなんですか。確かにすごく美味しそうですね」


「一口食べてみる?」


はい、とチーズケーキの乗ったプレートを差し出され、和花はまだ口をつけていない自分のフォークで遠慮気味にケーキをすくった。


(うわぁ、うわぁ、まるで恋人みたい)


ますます上がるテンションを落ち着けるため、口にケーキを放り込む。しゅわっと溶けていくクリームチーズの甘さがますます和花のテンションを上げた。



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