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021

宴もたけなわになり幹事が会計をしている中、二次会はどうしようなとどと陽気な笑い声に包まれていた。


「私お手洗いに行ってから出ますね」


「わかったー」


和花は小百合に告げ、トイレから戻ると、もうすでに店の外には誰もいなくなっていた。


(もう下におりたのかな?)


この居酒屋はビルの三階に位置する。

行きは小百合とエレベーターに乗ってきた。ふと見ればエレベーターの前に知らない男性が一人待っている様子だ。


和花は無意識に階段を探してうろうろとしていた。


「橘さん?どうかしましたか?」


突然名前を呼ばれ、和花はドキッと肩を揺らす。ただ、その柔らかな声色はほんの少し安心感をもたらす。


「佐伯さん……」


「皆さんもう下に行ったんじゃないかな?」


「はい」


エレベーターが開く音がして、和花と秀人はそちらを見る。


「あ、お先にどうぞ」


和花は手で促すが、秀人は先にエレベーターに乗った男性に”乗りません”とジェスチャーで伝え、そのままエレベーターのドアが閉まった。


「……階段で行きますか?」


「え?!」


「もしかしてエレベーターが苦手かと思ったんですが、違いましたか?」


「は、はい。そうです」


「階段ならここですよ」


秀人が指差す先に、薄暗い非常階段の扉が見えた。


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