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数日後、集まったアンケートを元に個人面談が始まった。秀人に呼ばれた者から近くの会議室へ入っていく。面談は各人の空いている時間に行われ、和花は面談が始まって数日後に秀人から声をかけられた。


「橘さん今から面談できますか?」


「あ、はい」


和花はドキッとしながら立ち上がる。会議室へ行かなくてはいけないことへの気の重さと緊張で鼓動が早くなった。


「会議室よりもこの場でやったほうがいいですか?人に聞かれたくないなら、空きスペースのところでもいいですよ」


秀人は隣の島の空き机を指さす。


「……え?」


「会議室だと個室に二人きりになってしまうのであまり好ましくないかなと思ったんですが」


「あ、はい。それでは空きスペースでお願いします」


和花は慌てて伝え頭を下げると、落ち着かない胸をぎゅっと押さえた。


秀人は和花のアンケート“伝えておきたいこと”を事前に読んですぐに汲み取ってくれたのだ。その配慮は感動に似た気持ちをわき上がらせる。


「では業務内容からいきましょうか。説明してもらえますか」


「はい、わかりました」


庶務の仕事を事細かに伝えると、秀人は時折メモを取りながら和花の話を真剣に聞く。途中質問されるもその口調は終始穏やかで、和花の警戒心も少しずつ薄れていった。

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