表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
刷り込みで竜の母親になった私は、国の運命を預かることになりました。繁栄も滅亡も、私の導き次第で決まるようです。  作者: 木山楽斗


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

98/100

98.騎士団長との戦い⑩

「はあっ!」

「ふん!」


 私とローディスは、お互いに相手に向かって行った。

 その直後、辺りに光が溢れ、雷鳴が響く。リルフが、サンダーを放ったのだ。

 だが、これはどちらにも当たらなかった。私達から大きく離れた場所に、雷が落ちたのだ。

 お互いにそれを横目に確認してから、私達は間合いに入った。ローディスの二本の剣を、私はその剣で受け止める。重たい攻撃に、私の体はどんどんと後退していく。


「ふん!」

「くっ……!」

「むっ……!」


 ローディスが片側の剣を引いた瞬間、私は一気に力を込めた。当然のことながら、この隙にローディスの攻撃をなんとかしなければ、私は切り裂かれてしまう。そのため、私は渾身の力を振り絞って、ローディスを押し返す。


「あっ……!」

「むうっ!」


 次の瞬間、辺りが再び光に包まれ、雷鳴が轟いた。今度は、かなり近い場所に雷が落ちた。流石に、私達もその衝撃に怯んでしまう。

 その怯みは、私に有利に働いた。ローディスの力が弱まった瞬間に、後退することができたのである。


「ぬうっ!」

「くっ……!」


 その直後、またも雷が落ちた。眩しい光が辺りを包み込み、轟音が響く。

 リルフのサンダーを放つ感覚は、どんどんと狭くなっている。位置も私達に近づいているし、だんだんと慣れてきたということなのだろう。

 これに関しては、私達が有利になっているといえる。リルフが、あの魔法に慣れるということは、ローディスに直接当てられる可能性が高くなるということだからだ。


「ぬうっ!」


 それを理解したのか、ローディスはこちらに向かって来た。私は、剣を構ええてそれを迎え撃つための体勢を整える。


「ふん!」

「くうっ……」


 ローディスの剣を、私は受け止めた。しかし、それはまだ一本目である。二撃目が来るため、その前になんとかしなければならない。


「うおおおっ!」

「何っ!?」


 そこで私は、地面を蹴って飛び上がった。これが、私の最終手段。前も使った頭突きである。


「ぬぐうっ……!」


 ローディスの二撃目が来る前に、私の頭突きが彼の顔に当たった。その勢いで、ローディスの体が大きくのけぞる。

 その隙に、私は彼の鎧の隙間に、あるものを差し込んだ。それは、先程辺りが光りに包まれた際に拾っておいた槍の一部である。

 そのまま、私はローディスから距離を取っていく。これで、後はかけるだけだ。


「ぬぐあっ!」


 その直後、辺りに光とともに轟音が鳴り響いた。そして、一人の男の悲鳴が木霊する。

 リルフのサンダーが、ローディスの体を貫いたのだ。

 勝負を分けたのは、やはりあの槍だろう。あの尖った先端が、リルフの雷を誘導してくれたのだ。


「くっ……見事、だ」


ローディスは、ゆっくりとその場に倒れた。そのまま、彼は立ち上がらない。


「か、勝った……」


 その姿を見て、私はゆっくりと呟いた。私達が勝ち、この戦いが終わったのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ