表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
刷り込みで竜の母親になった私は、国の運命を預かることになりました。繁栄も滅亡も、私の導き次第で決まるようです。  作者: 木山楽斗


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

91/100

91.騎士団長との戦い③

「ぐああっ!」

「ぬうっ!?」


 ローディスの手には、確かに肉を切り裂く感触が伝わってきた。しかし、それ以上に彼は、自身の胸部に痛みを覚えていた。

 何が起こったのか。ローディスにはわからなかった。後退しながら見えたのは、血を流すアラーグだ。つまり、ローディスの攻撃は、確かに決まっていたということだ。

 だが、同時にローディスは自身の状態も理解した。彼の鎧には、大きくひびが入っている。左胸の辺りに、攻撃を受けていたのだ。


「まさか……」


 アラーグが何をしたのか、ローディスはだんだんと理解してきた。彼は、ローディスの斬撃に合わせて、拳を振るっていたのだ。

 ただの拳で、ここまでの威力はないはずである。恐らく、カウンターのような要領で、攻撃したのだろう。

 結果的には、アラーグは切り裂かれて、ローディスは痛みを覚えただけだった。だが、もし完璧に攻撃が決まっていれば。もし、彼の武器が健在だったならば。

 そう思い、ローディスは驚いていた。自身の最大の奥義に、そのような弱点があったということに、彼は衝撃を覚えていた。それを最初の一撃で見抜いたアラーグの実力にも、彼は驚きを隠せない。


「いや、それ以前に……」


 そこで、ローディスはとある事実に気づいた。よく考えてみれば、彼の奥義を受けたアラーグが、ああして立っていることがおかしいのだ。

 恐らく、攻撃を受けたことで、ローディスの斬撃は完璧に入らなかったのだろう。ローディスは、自らの攻撃の大きな弱点を悟るのだった。


「……俺の奥義を破ったことは見事だ。しかし、それでも、勝者は変わらない」

「うぐっ……」


 ローディスは、ゆっくりとアラーグに近づいていく。

 アラーグの力は、称賛に値するものだった。だが、結局の所、勝負の結果が変わることはない。

 立っているとはいえ、アラーグは満身創痍である。後もう一撃を加えれば、簡単に倒れるだろう。


「ストーム・ブレス!」

「ぬうっ!」


 しかし、ローディスは大きく後退することになった。自身の前方に、竜巻が現れたからである。

 その竜巻で、ローディスは悟った。あの二人が、現れたのだと。


「兄貴に手を出すな!」

「来たか……」


 ローディスの目の前に、竜と少女が下りてくる。巨大な竜の背に乗った少女の瞳に、アラーグと同じ力を感じて、ローディスはこれから起こる戦いが過酷なものであることを悟るのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ