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第四十九話 報酬からの父母再会

 今回は【レジェンドガチャ】だから、天使さんをタップしてガチャを回す。


 寝そべっている天使さんが面倒くさそうにしながら、籠に入っているドロンの果実を手渡すように近づいてくる。天使さんの手からドロンの果実が離れた瞬間がシャッフルされている状態で、俺の目の前に届けられたときのドロンの果実の状態からスキルのレアリティが判断できるらしい。


 そのままは《ノーマル》で、アメ玉は《ユニーク》。お酒にもなれば《エクストラ》になるそうだ。


 やっぱりタマさんじゃん……。


 そして今回はアメ玉が二つ。一回ずつというドキドキワクワクを味わうことなく、数回分をまとめて回されるようだ。もう少しだけ御褒美をもらった感動を味わいたかった。せめて初回だけは……。


「よかったじゃない! ユニークは確定よ!」


「ドM勇者じゃないけど、魔眼系が欲しいなと思っているんで期待してます!」


「魔眼ならすでに持ってるじゃない」


「いまだに実感がないのは何故でしょう?」


「精霊が寄りつかないからでしょ」


 やっぱりな……。薄々分かってはいたけど、精霊を見たのは洞窟までの森の小道を進んでいたときだけで、それ以外は全く見ないんだよな。


 今回の拠点も精霊が寄りつかない場所になってしまっているらしい。悲しいことだ。


「さて、何が出たかな?」


 アメ玉が割れて二つのスキルが出てきた。


 一つ目は《付与:2》。二つ目は《細工:2》という結果だ。二つとも生産系職業のスキルである。気のせいかもしれないけど、俺って生産系のスキルが多い気がする。商人じゃなくて職人になるべきか?


「スキルがどちらもレベル2なのは、【レジェンドガチャ】がユニークを出した場合の最低レベルだからよ!」


「じゃあハズレなんですか?」


「失礼ね! そんなわけないでしょ! アルテア様がハズレはないって言わなかった!?」


「す、すみません……」


「まぁドロン酒で手を打ってあげるわ!」


 隙あらばドロン酒をかっ攫っていくな……。少しは飲む量を減らそうとか思わないのかな? 材料が底をつこうとしているのに……。


「ドロン酒は後ほど」


「絶対よ! それで今回のスキルのことだけど、あんたにとっては当たりよ! 《細工》の方がね!」


「何故です?」


「細工は統合スキルなんだけど、レベル8以上の細工系スキルが三つ以上合わさって《細工》スキルになるのよ。あんたが持っているスキルで条件を満たしているのは《木工》だけ。だから《細工》が加わることで、細工系のスキルを全て一つにできる上に、《木工》のスキルレベルが反映されて《細工:5》になるのよ!」


「それって他の細工系スキルも最大値なんですか?」


「入門の基礎を終えたら、細工系のスキルは自動で統合されて《細工:5》の恩恵を受けられるのよ!」


「すごい! 大当たりだ!」


「そうでしょ! そうでしょ!」


 満足そうに画面の向こう側で頷くタマさんに、ドロン酒を奉納する。それもこれもクエストを出してくれたタマさんのおかげだからと、思いたくなくても思わせてしまうほど感動したからだ。


 ワニさん問題が片付いたら革細工や石工などを始め、蛙さんの目玉を使った宝石細工もする予定だったから、なおのこと感動している。


「ステータスを確認してみたら?」


「そうですね。ステータス」


【名 前】 アーク

【性 別】 男

【年 齢】 5歳

【種 族】 鬼族(隠蔽)

【レベル】 56(10)

【魔力量】 439,200(400)

【魔 術】 無

      水魔術

      地魔術

      火

      風

      森魔術(隠蔽)

      飴魔術(隠蔽)

【職 業】 トイストア

【スキル】 

〈固 有〉=ユニーク=

      カタログ  2

      セクション 2

〈行 動〉=ノーマル=

      言語 10 算術 10

      観察 10 暗記 6

      植物鑑定 7

      生物鑑定 6 

      思考強化 7

      身体強化 10

      防御強化 7

      歩法 10 跳躍 10

      疾駆 10 呼吸 10

      物理攻撃耐性  5

      水属性攻撃耐性 3

      地属性攻撃耐性 3

      無属性攻撃耐性 5

      気配察知    10

      魔力察知    10

      危機察知    10

      振動感知    4

      聞き耳 7 手探り 7

      話術  4 清掃  5

      採掘  3 威圧  4   

      心話  10

      偽装  10(隠蔽)

     =ユニーク=

      魔力把握   5(感知)

      魔力制御   5(操作)

      魔力重複   5(強化)

      魔力循環   5(隠蔽)

      魔力圧縮   5(隠蔽)

      魔力具現   4(隠蔽)

      魔力武具   3(隠蔽)

      魔糸生成   2(隠蔽)

      魔力付与   2(隠蔽)

      魔力吸収   1(隠蔽)

      武器強化   4

      部位強化   3

      縮地 2 天駆 2

      合気 2 隠密 5

      身体異常無効 5(隠蔽)

      精神異常無効 5(隠蔽)

      状態異常無効 5(隠蔽)

      気配探知   3

      魔力探知   5

      害意察知   3

      解読 3 鑑定 3 

      念話 2 隠蔽 5(隠蔽)

〈職 業〉=ノーマル=

      調合 10 薬術 7

      採取 10 醸造 5 

      解体 10 料理 7

      土木 10 罠術 8

      農耕 10 加工 8

      図画 5  工作 7

      描写 8  造形 6

      裁縫 4  鍛冶 1

      信仰 10(隠蔽)

      体術 10 棒術  8

      槍術 5  細剣術 1

      投擲 6  布衣術 1

      弓術 1  操糸  1

      短縮詠唱 10(隠蔽)

     =ユニーク=

      医術 2  栽培 3

      製菓 2  発掘 2

      建築 3  錬金 1

      付与 2  細工 5(隠蔽)

      捕捉 2  交信 1(隠蔽)

      気功 1

      詠唱破棄 4(隠蔽)

【能 力】=身体系=

      高速再生 身体硬化

     =戦闘系=

      竜鰐闘技

     =特殊系=

      武威

【加 護】 創造神アルテアの加護(隠蔽)

      霊 王シリウスの加護(隠蔽)

      炉 神リゲルの加護 (隠蔽)

【称 号】 転生者(隠蔽)

      使 徒(隠蔽)

      勇 者(隠蔽)

      神 匠(隠蔽)

【備 考】=従 魔=

      耳長銀狼 ラビ

     =召喚獣=

      フェンリル特異種 リム


「えぇぇーーー! 何でーーー!?」


「ラビくん、どうしたの?」


「み、見えてる……? ぜ、全部見えてるの……?」


「もちろん! おかしなところがいっぱいあるね! 特に加護のところかな!」


「そ、そうだよね! ふ、不思議ダヨネー!」


「タマさん、どういうことです?」


 アルテア様以外には会ったことがないから、加護をつける機会はなかったはずなんだけど。


「【霊王】や大精霊クラスになると会わなくても加護をつけられるのよ。あんたの知り合いの神子だって、一応アルテア様の『寵愛』を受けているのよ? 会っていると思う?」


「いえ、全く!」


「だから、【霊王】がたまたま見つけて加護をくれたと思っておけばいいのよ。それから隠蔽と偽装はあたしの方で適当に操作しておいたから。あんた全然やんないし」


「ありがとうございます!」


 ちょっと面倒で人間に会わないからいいかなと思っていたから、タマさんが適当にやってくれたなら言うことなしだ。ありがたい。


「あといくつかお知らせがあるんだけど、加護の話をしていたから先に【炉神】である火の大精霊の称号について説明するわね。《鍛冶》と火属性以外の効果は、細工系スキルの習得習熟速度が三倍になるわ。おまけに、神の技術書『細工』の自由閲覧権もあるらしいから、ドンドン活用なさい。ただし、生産系の職業や神殿の者にバレたら監禁されるから気をつけなさい。勇者の聖剣を創らされるわよ!」


「勇者の聖剣って同じ物を使い回しか、アルテア様が用意するのと思ってましたが違うんですね」


「加護持ちが創って、アルテア様と火の大精霊が選んだ物にアルテア様が命を吹き込むのよ。加護とは違ったものだけど、物にかける加護みたいな感じよ。それと、勇者一人につき聖剣は一つのみ。使い回しや再生産はないわ。現在封印中の魔王たちは聖剣を媒介にして封印術を行使しているから、封印結界を壊せば聖剣も壊れるわよ」


 じゃああの高校生三人組たちのために剣を創ることになるかもしれないのか? 絶対に嫌だ。これは隠蔽一択だな。


 さすがサポート天使様だ。素晴らしい!


「次は魔物の能力の項目についてだけど、あんたとラビくんたちのような魔力の繋がりがあるものしか見えないから。ドM勇者という前例があるから安心してちょうだい。あとエクストラスキルが二つ以上存在しているんだけど、今追加を承認してステータスに表示しちゃうと習熟度が伸びにくくなるから、あたしが上限まで習熟できたと確認できてから表示させることにするから」


「はい! それでお願いします!」


「ちなみに魔力関係だから、これからは武術関係に力を入れなさい!」


「はい! 【トイストア】もレベルアップしましたからね!」


「最後に、早く風属性の魔術を覚えなさい! 複合属性の氷魔術が習得できないでしょ!」


「了解です!」


 ラビくんもソワソワしているけど、冷たいドロン酒が気になるのかな? それならば早速風魔術を習得しようではないか。


「風よ、爽やかな風よ、巻き起これ《送風》」


「うわぁーーっ!」


 思った以上の威力が出てしまって、ラビくんが風の勢いで転がってしまった。


「ご、ごめん! 大丈夫?」


「うん。ビックリしたけどね」


「美味しいもの作るから許して!」


「いいよーー!」


 胸に飛び込んでくるラビくんを抱き留めてモフモフしていると、上空から何かが近づいてきている気配がして思わず上を向く。


「ん? 何あれ?」


「何か飛んでくるね! 晩御飯かな?」


「何か乗ってるよ。……あっ! 親分だ!」


「え? あれが?」


 巨大な鳥の背中に熊親分が熊さん座りをしており、こちらに近づいてきている。俺はハイドラさんたちに敵ではないことを知らせて、熊親分を迎え入れる準備に移った。


「グォ!」


「お久しぶりです!」


 バサバサと翼をはためかせて降りてきた鳥さんの背中から、親分が滑り降りてきた。オークちゃんを伴って。


「オークちゃんも久しぶりです!」


「ブモ!」


「グォグォ!」


 何やら熊親分が鳥さんともめている。おそらくだが、鳥さんが帰りたくないと言ってごねているせいでもめている。親分がさっきからずっと『帰れ!』と繰り返しているからだ。


 いつもよりはっきりと親分の言葉が分かる。これが《念話》の効果だろう。素晴らしい!


「ブモ! ブモブモ!」


「時間がなかったとはいえ、あいさつが遅れてしまい申し訳ありません!」


「ブモ! ブモブモモ、ブモー!」


「決闘場に行くんですか? 領域持ちの責任と戦いの経験ですか……。確かに必要ですね。女王ワニはハイドラさんの助力と、新魔術がなければ死んでましたから」


「ブモ!」


 分かっているならよろしいと言わんばかりに頷き、ラビくんたちの方へ視線をやるオークちゃん。多分紹介しろってことなんだろうけど、未だもめている最中の熊親分を放置したまま話を進めていいものか悩む。


「お、親分。ドロン酒が完成したんですが、飲んでくれますか?」


「グォ! グーグォ!」


「ピュオーー!」


「グ……グォ……」


 親分は「飲む。だから帰れ!」と言って腕を振るったが、まさかの反撃によって敗北を喫した。


 いつの世も種族関係なく家庭内最強は、間違いなく母である。



お読みいただきありがとうございます。

ストックが底をつき、投稿も間に合いませんでした。楽しみにしてくださった方には本当に申し訳なかったです。


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