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あったかいサイダー

作者: うぃる


 今から6億6万6年前が3回繰り返した銀河のどこかの星が隕石によって粉々にされてどこかの惑星に落下した場所の近所のおばちゃんが行きつけのたこ焼き屋で並んでいる所を通り過ぎた人のお話。


 彼には最近悩みがあるらしい。どうやら死ねないらしい。


 この星の人は自然に死ぬことができない。寿命がない。だから一定の期間生きればそこからは自分の判断で死ねる。そのまま生きてもいい。この星の人は生きるのに満足したら死ぬらしい。だから一定の期間生きれば大体の人は満足するから死ぬらしい。中にはまだまだ満足したいから死なない人、自分のように満足できず死ねない人の2種類に分けられる。


 彼はつい最近一定の期間を終え死ねない悩みを持ってしまった。


 大方の理由はご存知のとおり。期間が迫るに連れ焦りを感じていた。周りの人はそれなりに満足し死ぬ準備をしていた。そんな人が羨ましかった。


 子孫を残した人、家庭を持ち幸せに暮らした人。多くの富を得た人、沢山の仲間に恵まれた人。好きなように好き勝手生きた人、せっせと働きながらも満足感を得られた人。


 彼はどれにも当てはまらなかったみたいだ。


 満足できていなかった。中途半端な人生。死んでもいいけど、満足している人を見るとどうにもその決断ができなかった。そんなの関係ない、人は人と考えればいいのだが。実際に今を見てみるとやっぱり満足などしていない。困ったものだ。たぶんこの星の人からすればくだらない悩みなんだ。どうせ一定の期間が過ぎればいつでも死ねるのだ。

 その期間で満足できなかったらその先も満足できないよ、と言う人もいる。このまま生きても逆に辛いこともある、満足するほうが難しい、と言う人もいる。自然に死ぬことができないから”あえて”一定の期間を与えられるからその時間で満足できるもんだろ、と言う人もいる。


 彼は悩む。


 その人の言ってることもわかるが、それができない人もいるんだ。だから自分だってそうしたかった満足したかった。でも思うようにいかなかった。それに抗うこともできなかったから余計に満足できていない。現状の自分もそうだけどそれまでの自分に不満足である。だからこれからと考えている。でもそれが今までできなかったから。これからできるのかといった不安。ならいっその事死んだほうがいいのか。結局自分の人生なんてこんなもんだった。でもそれが…。無限ループ。


 彼は思った。この悩みに終わりはない、と。


 満足を目指して生きるか。不満足で死ぬか。それとも…。


 選択肢はいくつあるんだ?


 彼は何を思い何を考えたのか。


 彼から目が離せない!!


 

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