兄妹話
新学期が始まって 学校に行く竜
「だーれだ」 ひんやりとした手で顔を抑えられる
「だれだろう...」「おれだよ」「しってた」
峻が朝から登場した 「あれ紅茶馬鹿は?」「バカww今日は夜勤だったから家で寝てるよ」紅茶馬鹿とはケントのことである 二人は学校に向けて歩みを向けている
おはよー いろんな子が学校の中という閉鎖空間に吸い込まれていく まるで吸引力の変わらない アレ(ダイソン)である 教室に着くなり「あwwwwwこりゃマズイ」
竜は何か忘れたみたい 「どした」今日の準備まるきりしてないや ただの馬鹿 「おまえのほうが馬鹿じゃねえの」
授業が始まり 教科書を持ってこなかった俺がピンポイントで当てられる 「教科書わすれちゃった★」先生があとで職員室に来るようにを6教科聞いてようやく解放された
「竜はこの後帰っちゃうの?」「おれアレあるから学校に残る」アレとは
竜は実験室の鍵を開けて魚に餌をやる 「大きくなったら塩焼きにして食べてあげるからたらふく食えよ」と実験用のベーコンを与えた 本当は普通のえさをやらないといけないのに...
廊下を出たところでクラスメイトと遭遇する 「あ今日一のバカがいる」「なんだよバカって」散々な言われようである 「そういえばバカさん 今日銀鉄ダイヤ改正したけど」 あの始発終電だけのダイヤ改正をどうって言われても何も答えられない 「便利になればそれでいいじゃないの?」その通りである
先生に追いかけられたりしながらなんとか学校を脱出して家に帰る 「俺も空飛びたいな...」翼が小さすぎて飛ぶどころの問題ではない... 学校前のバス停からバスを待って乗る 銀バス中学生乗車券で乗車 竜さんこんにちわですって「こんにちわ」 家の最寄まで乗っていく ジャーニーKは家方面に向けて走っていった
ただいま 妹がリビングで俺のポテチを食べている 「おい何食ってんだよ!」「お兄ちゃんは妹にやさしくするもんでしょ??よってポテチは私が食べていいの」「なにそれ」ママもなんか言って 「テストで数学赤回避したらお菓子解禁してあげる」「無理無理」
数学を赤とらないとは無理難題である 死んだほうがまし 「ロープが必要かも」「しんじゃやだよ」そりゃそうだ 俺だってやりたいことがある... ほんとにあるかは分からないけど...
部屋に戻って窓を開ける 「よいしょ」である 上下移動式窓は窓が重い分かける力も強くなきゃいけないのだ 「さあさあネットタイムだ」銀河バスは通常通り運転 銀河鉄道のダイヤ改正で早朝の混雑が分散 高原発は始発からたち席の混雑が多少緩和 最終平河行と高原行運転で終電の混雑も緩和 「いいことずくめなんだ」一方従業員は朝から仕事で仕事量が増えたから労使が行動を始めそう 「これは関係なさそう」
部屋に隠し持ってきたジュースを飲みながらパソコンで文章を描く 「仕事したいけど受け入れられないおじさんのダイヤリー」「きょうは〇〇を受けたが受からないであろう...」 意外とおじさん層 (年齢は察して)から高評価が届いてる
「俺中学生なんだよな...」
「峻!!峻!!」 昼寝してたら起こされた 「あ?~」不機嫌なまま階段を降りてリビングに向かう 「お久しぶり 峻君」 そのさわやかな声で誰だか分かった 「ねえなんで姉ちゃんがいるの」 「海外留学中に一時帰国していいというから帰ってきたのにその言葉はないでしょう」「てっきり死んだのかと思った お姉ちゃんは幻影なのかと かくにんしていい?」「いいよ」「むにっ」 お腹を突く峻 隣で紅茶をすするケント へんな絵面である 「なあつぼみ 俺の紅茶のめよ」 「いつもは嫌だけど久しぶりに」兄妹三人で小さなお茶会が開かれた...
「姉ちゃん海外でどんな経験したの?」やっぱりクラスメイトに告られた? 「わたしはね 乗るはずのスクールバスが週一で来なくなるの...それ以外は平凡だったな 」スクールバス...「黄色の?」「うん黄色」やっぱり黄色のバスか... 「友達はできた?」「ああ 数名はできたよ」気が付いたら減ったはずの紅茶が増えている そしてケントは台所で給水をしている 「ケント?もう私十分わよ 自分の部屋にいるからなんかあったら声かけて?」
つぼみが部屋に戻っていく 「じゃあ峻 おまえが俺の相手しろ」 「え嫌だ (そっぽを向く)」 お姉ちゃんが二回から叫ぶ「 紅茶ばっかり飲んでると糖尿病になるわよ~」
「お兄ちゃんにインスリン注射...楽しそう 注射器もってる俺と逃げる兄さん...」その想像はやめろとケントが睨む わわっお兄ちゃんが睨むと怖いよっ
峻のお姉ちゃんが前作で一回しかいないのは海外留学中のため...