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桜酒  作者: 臥待 月
1/4

第一話

荒涼とした大地。


草木は焼けたのか腐ったのか。


かすかな痕跡を残した

寂しい大地に男は少女を抱えていた、


露になった素肌も

愛くるしい顔も血と泥で汚れていた。


少し前に男の元に駆け寄る少女の

背後に数本の矢が二人に向かって

放たれた。


男にしがみつく少女に背中に

その矢が突き刺さる。


その場に少女が崩れた。


少女の白い細い指が

男の頬の涙に触れた。


「ごめんなさい。


 あなたは生きて・・ね。」


それだけ言うと少女の手が

男の頬から離れて地面に着いた。


口元に微笑みと涙を残したまま。


男は空を見上げて慟哭した。


空に向けて手を突き上げたところで

男は目が覚めた。


体を起こすことなく深いため息をついて

ぼんやりと天井を見ると違和感を覚えた。


「春秋楼じゃないんだ。」


男は昨夜までの記憶を手繰り寄せた。

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