第28話 聖女、マネ泉で疲れを癒す
「ふぅーー。ひと仕事終えた後の〝マネ泉〟は生き返るわねぇーー」
ブリーズディアの街への潜入捜査に結果報告。作戦会議の後は、救護室の現場報告。そして、夕刻の社員食堂準備と今日の私は大忙しだった。ひと仕事を終えた後の温泉が身体に染みる。湯船には二つの果実が浮かび、温泉へ浮かぶ柑橘類のように甘美な香りを滲ませている。
「ルーシア様、相変わらず妖艶で素敵な肢体ですわ」
「ルーシア様のぉ~~♡ 甘い香りがぁ~~♡ 湯気と共に流れて来るのぉ~~♡」
「仙姿玉質」
私と向かい合うようにして、兎人族三姉妹がマネ泉を堪能している。そんなに褒められると照れてしまう。両頬に手を添え染まる頬を隠す私。ララもリリも誰が見ても美しくセクシーな美貌を兼ね備えているし、ルルの可愛らしい容姿も今や生活供給部に舞い降りた天使扱いだ。
「もうーー。貴女達の方が素敵な躰、してるじゃない?」
私がひと言、三姉妹へ言葉を返しただけで、恍惚そうな表情で悶え始める三姉妹達。
「ルーシア様! 勿体ないお言葉ですわ!」
「のほぉおお~~! らめぇ~~♡ そんな事言われたらぁ~~♡ マネ泉へ私の雫が還っていくのぉおおお~~♡」
「羞恥……」
(うーん……この子達、私がサキュバス的な能力を持っているって勘違いしてるんじゃないか?)
私がそう思っていると、我慢出来なくなったのか、暴走リリが湯船へ浮かぶ私の果実へ向かってダイブを開始する。
「ルーシア様……私……もぅ……もぅ我慢出来ない!」
湯気に隠れていたが、湯船より飛び上がった発情兎は産まれたままの姿で両胸を晒した状態のまま聖なる果実へと一直線。私は透かさず身体を翻し、湯船に大きな飛沫があがる!
「ああん♡ ルーシア様ぁああん♡」
「この堕兎人族がぁあああ!」
私が突き上げた拳により、暴走次女は広いマネ泉の向こう側へとダイブしていったのである。
「私達のルーシア様へ手を出した報いよ」
「ご愁傷様」
手を合わせる長女と三女は至って冷静だ。しかし、この時、視界の隅に夜空へ煌めく何かが映った瞬間を私は見逃さなかった。
「僕も高飛び込みごっこするぅううううう!」
先程の何倍もの水柱が間欠泉のように舞い上がる。巻き起こる水流により、ララとルルは流されてしまう。私は水流を巻き起こした本人の首根っこを素早く掴み、顔を向けると、その子……幼女は犬歯が特徴の歯を見せていたずらっぽく笑った。
「凄い凄い! お姉ちゃん、僕の高飛び込み回避したね!」
「こらこら、貴女、上級魔族の子供? 此処は遊び場じゃないのよ?」
私は立ち上がった状態で幼女の首根っこを掴んでいる。幼女の双眸が私の果実に釘付けとなっている。口を尖らせた状態で幼女は抗議を開始する。
「さっき、あそこの兎人族もやってたじゃん! あいつだけずるいずるい!」
「あれは悪い例なの。良い子は真似しちゃいけません」
脚を宙に浮いた状態でバタバタさせるため、足先が湯船に触れ、私の果実に雫がかかる。果汁のように煌めくマネ泉の聖なる雫。一瞬、駄々を捏ねていた事を忘れていたのか、幼女は一瞬沈黙する。
「……(こいつの果実……美味しそう……)……あ、そ、そうなのか。てか! こらーー、僕を誰だと思ってるんだぁー。首根っこ掴むなぁーー」
「ちゃんと大人しく温泉に浸かるって約束してくれたら離してあげるわよ?」
一瞬拗ねた表情をした幼女だが、観念したのか両脚のバタバタを止めて答えた。
「分かったのーー。じゃあ大人しくするの」
「お、物分かりいいわね、いい子いい子」
湯船にそっと幼女の身体を下ろし、艶々したツインテールの桃色髪を撫でてあげる。
「温かい。気持ちいいのーー。お前気に入ったの。名前は何だ? 僕の配下にしてやるの!」
今度は上司と配下ごっこだろうか? 私にはグロリアという魔王様がついているので、ここは優しく断る事にしよう。
「有難いお誘いだけど、残念ながら、私には信頼出来る上司が居るのよ? 私はルーシアよ。ルーシア・サタナキア・プロミネンス。よろしくね」
「僕はマリーって言うの。ルーたん、よろしくね!」
マリーと名乗った幼女は私の果実へ飛び込んで来た。柔らかい果実がマシュマロのようにむにゅるんと沈み、幼女の頭を包み込む。こうして見ると可愛い女の子だ。頭をそっと撫でてあげると幼女は目を細め、至福の表情となっていた。
「ルーシア様! さっきの水流、大丈夫でしたか……なっ! 幼女がルーシア様に埋もれてるわ!」
「のほぉおおおお! よ、幼女がサキュバスメロンにぃいいい! 溜まらないのぉおお!」
「次女大量噴射……」
拳の洗礼を受けた次女と水流により流された長女、三女。兎人族三姉妹は合流した瞬間、衝撃映像を目撃し、発情した次女はマネ泉へ雫を大放出するのであった。




