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お前もか

作者: ハズレチ

本当は今すぐサンダルを脱いでお邪魔したい。しかしそれはできない、なぜなら私は重度の絨毯アレルギーだからだ。触れてしまうと、「一定時間股間が勃たなくなる(女性の場合は一定時間股間の穴が塞がる)」「発話全てに濁音がつく」のいずれかの症状が出てしまう。

時間は刻々と過ぎて行く。私はどうすればいいんだ。「誰もいないから遊びに来ない?」と誘われた時に、床が絨毯でないか確認し忘れたこと、暑いからとサンダルを履いて来たこと。後悔が止まらない。

周囲が騒ぎ始めた。

「どうしたの?上がっていいのよ?」彼女が顔を赤らめながら促す。私は決めた。付き合って1ヶ月、ようやくこの時が来た。何としても今日、彼女と1つになりたい。意を決してサンダルを脱ぎ、裸足で踏み出す。そして彼女を優しく後ろから抱きしめた。

「××、ずぎだ、あいじでる」

彼女は私の発話に戸惑いながらも、髪をほどき、靴下を脱いでから、私に身を委ねて来た。

「わだじもよ、あいじでる」

ベットが軋む音は、夜が明けるまで止むことはなかった。

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― 新着の感想 ―
[一言]  吹いてしまいましたw  短い文章で笑わせる、というのは中々難しい事です。 これではお見事と言わざるを得ないでしょう。 生まれる子供が少々心配ですが。
[良い点] 絨毯アレルギー等の設定は独創的で驚きました。読後にタイトルの意味が納得出来るのも良く考えられていると感じました。 [一言] この彼女さんも絨毯アレルギーだったというオチですが、アレルギー体…
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