†幸福と絶望~斉藤鋼欣視点4th~†
今回のお話は、愚か者には天罰を!!!
って感じです☆
次で鋼欣視点終わります。
やっと主人公ルーナを出せますよ!!
誤字脱字あったらごめんなさいorz
「鋼ちゃん、ルーナちゃん、朝だよ。
朝ごはん出来てるから起きておいで。」
朝になって俺達をばあちゃんが起こしに来る。
「ん~分かった。ルーナ、朝だよ。起きろって。」
「うぅ~………?」
ルーは朝に弱いみたいだ。
焦点の合ってない目をして、ボーッとしている。
「朝ごはん出来てるから、行こう!」
「んっ……、おんぶ。」
「えっ……?」
「………?おんぶ、だめ……?」
あぁ…、足挫いてたっけ。
それなら…仕方がない、よな?
俺はルーをおぶって居間に向かった。
「んっ…………。」
ルーは、また俺の肩に顔を埋めている。
か、可愛すぎるっ!!
「朝から熱いみたいだなぁ?」(ニヤニヤ
「る、ルーナが怪我してるからだよっ////」
「そうかそうかw」
「う~………?」
「ほらっ、早く食べないと冷めちゃうよ。」
俺はルーを降ろして、朝食を食べ始めた。
「今日は早めに家を出るんだよ?
ルーナちゃんは、家に戻って着替えなきゃいけないからね。じゃないと遅刻するよ。」
「んっ、分かった。」
「分かり、ました……。」
ルーはいつの間にか目が覚めたようだ。
「ルーナちゃん、私達には敬語はいらないよ。
私達もルーナちゃんを孫と思うから、ルーナちゃんもおばあちゃんと思ってくれると嬉しいね~。」
「なら、俺はおじいちゃんか。」
「まご…?……私が?
お、おばあちゃん…?おじいちゃん…?」
「そうだよ。おばあちゃんだ。
ルーナちゃん、これからもよろしくね?」
「剣道なら教えてやるぞ!!」
「は、はいっ!!おばあちゃんとおじいちゃん…。」
ばあちゃんとじいちゃんの話を聞いて、ルーは嬉しそうに小さく「おばあちゃんとおじいちゃん…。」と呟いている。嬉しそうでなによりだ。
それより!!じいちゃんが恐怖発言をしている。
ルーが殺られる!?
「じ、じいちゃん!!ルーナに剣道は駄目だからな!?」
「そこまで厳しくしないぞ?」
う、嘘だ!!じいちゃんが厳しくしないなんて!!
世界が破滅する!!!
「絶対駄目なんだからな!?」
「つまらんなぁ…。」
じいちゃんはそう言って、つまらないという顔をしていた。よしっ!ルーを守ったぜっ!!
それから俺は、前から言いたかったことをルーに伝える。
「ルーナ、今から俺のことは名字じゃなくて名前で呼べよな!!俺も今からルーナのこと“ルー”って呼ぶからなっ!!」
「こ、こうき?ルー……?」
「おうっ!!友達だからな!!」
「うんっ!!」
「ほら、2人共早くしないと遅刻するよ。」
「分かった!!ルー行こうっ!!行ってきます!!」
「うんっ。お、おばあちゃん、おじいちゃん…、行ってきます…!!」
「「行ってらっしゃい。」」
それから俺達は、手を繋いで家を出た。
その後学校では、俺がずっとルーのそばにいたからか嫌がらせをするとかはない。
それから一週間俺は、学校ではルーと出来るだけ一緒にいて、家ではじいちゃんに殺されかけていた。
♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬
そしてついにあの阿呆達を〆る日がやってきた!!
今日の稽古には、あの阿呆達がいて俺をずっと睨んでいる。
道場にはばあちゃんとルーもいる。
ルーは阿呆達に怯えていて、ばあちゃんの後ろにしがみついていた。
ばあちゃんが大丈夫だよと頭を撫でている。
今日はルーのために徹底的に〆て土下座させてやるんだ!!
「では、試合を始める。お互い構えろ。」
そして、阿呆と俺の試合が始まる。
「始め!!」
じいちゃんの合図と共に俺は前に出た。
「やぁっ!!」
────バシッ!!
「うっ!!」
阿呆は苦しげに受け止めた。
じいちゃんの特訓が役に立っているみたいだ。
前に阿呆と試合した時より手応えが全然違う。
まぁ…地獄だったし当たり前だよなぁ……。
───バシッ!!バンッ!!
「一本!!」
まずは俺が突きで一本決めた。
阿呆はもう既に息を切らしている。
臆病野郎はやっぱり大したことないな。
まぁ…手加減しないけど。
「始め!!」
そして、また始まりの合図が出る。
───バンッ!!バシッ!!
俺はわざと技を決めないで、バシバシと徹底的に竹刀を強く打っていく。
阿呆はふらついてきていて、凄く隙だらけだ。
そして俺は、阿呆の面に目掛けて恨みを込めながら思い切り竹刀を打ち込んだ。
「やあっ!!!」
───バンッ!!!
「────っ!!!」
衝撃で阿呆は地面に倒れる。本当に情けない奴だ。
「ま、参った!!!」
と阿呆はまだ後一回あるのに降参する。
「まだ、終わってない。構えろよ!!」
「そうだ。途中でやめることは許さんぞ?」
「も、もう無理です!!」
「途中やめるとは…お前は特にしばらく俺が猛特訓してやろう。」
うわぁ……。じいちゃんの猛特訓って死ぬじゃん。
阿呆に死刑宣告が出た後、取り巻きの連中も俺が〆て死刑確定となった。南無阿弥陀物……。
そして、試合が全て終わった後に俺とじいちゃんは阿呆達を正座させている。
「ルー!こっちに来いよ!!」
俺はルーを呼ぶけど、ルーは阿呆達が怖くて来れないようだ。
仕方がなく俺はルーの所に駆け寄る。
「俺がついてやるから、な?行こう!!」
そう言って俺は手を差し出す。
「う、うん………」
ルーは震える手を俺の手に重ねた。
俺は強く握って、ルーとじいちゃんの隣に立つ。
「お前等、ルーに謝れよ。ちゃんと土下座でな!!」
「────っ!!何で土下座なんk……!!」
────バンッ!!!
じいちゃんは阿呆が何か言う前に、竹刀で地面を強く叩いた。
思わず俺もルーもビクッと一瞬震えた。
ルーは怖くて仕方がないらしく、俺の背中に隠れてしがみついている。
「「「「ひっ………!!!」」」」
阿呆達は情けない悲鳴をあげて大人しくなった。
「何でだと?よってたかって1人の女を虐める臆病者がっ!!謝ることも分からんか!!
俺はルーナを孫と思っている。
その孫を虐めたお前等を許すと思うか?
謝ることも分からんなら、俺が教えてやるぞ?」
じいちゃんから凄い殺気を感じる気がする……。
ルーも俺の背中で震えていた。
じ、じいちゃん、俺達まで巻き添え喰らってるぞ!?
「「「「す、すみませんでしたっ!!!」」」」
阿呆達はもろにじいちゃんの殺気を浴びて、一斉に土下座でルーに謝る。
「ルーナ、一応謝ったがどうするんだ?」
じいちゃんがルーに問いかけた。
「うっ……、お、おじいちゃんに、全部、お任せするのっ!!」
ルーは、怖くてじいちゃんに任せると勢いで言っているようだ。
ルーにそんなつもりはないだろうが、それは阿呆達に死刑宣告をしているようなものだ。
……成仏しろよ!!骨とかは別に拾わないけどなっ!!
「そうか。お前等明日から鍛えてやるから覚悟しとけよ?逃げたら承知しないからな?」
「「「「は、はいっ!!!」」」」
じいちゃんはほくそ笑みながらそう告げる。
こうして、阿呆達のお仕置きは終わったのだ。
♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬
「あ~疲れた……。」
俺は居間に着くとソファーに倒れ込んだ。
「鋼欣、大丈夫?……怪我、してない……?」
ルーが心配して俺を覗き込んでいる。
「だ、大丈夫だ!!もう、あいつ等はルーを虐めたりしないぜっ!!」
「うんっ!!鋼欣とおじいちゃんの、おかげ。
ありがとう……。
鋼欣、とっても…恰好良かったの!!」
そう言ってルーは、キラキラした顔で笑った。
「お、おうっ!!そっか////」
恰好良いって言われた!!!う、嬉しい!!!!
最近ルーは、うまく話せるようになってよく笑うようになった。
良いことだけど、俺はいつもその宝石みたいな綺麗な笑顔にドキドキしている。
「………?鋼欣、顔赤いの。大丈夫?
汗、拭いて、あげるの…。」
ルーは、内心恥ずかしがっている俺の気持ちを知らずに、顔を俺の方に近付けてハンカチで汗を拭いていた。
「───っ!?だ、大丈夫だからっ!!
俺、風呂で汗流してくるっ/////」
「うん。行ってらっしゃい。」
俺は慌てて風呂に逃げる。
ルーのことは好きだけど、恥ずかしいものは恥ずかしい…。ルーは俺のこと好きかは知らないけど、これからも絶対に守るんだ!!
俺は改めてそう決心して、風呂に入った。
♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬
それからも俺はルーと一緒に毎日学校を過ごしていた。
“鈴”という新しい友達も出来て中学、高校も一緒に合格することができて俺は幸せだった。
何故かルーが中学になって、“僕”と言うようになったのかは気になるけど……。
絶対に教えてくれないし。
しかし、これからも続くと思っていた幸せは…突然終焉を迎える。
───“友達”のはずの鈴が、俺の大好きなルーの人生に終焉をもたらすという…最悪の結末で。
~とある日の道場にて~
────バンッ!!!バシッ!!!
じいちゃん「おらぁっ!!!まだまだこんなもの
ではないぞ!!!!」
阿呆「ひっ!!!い、痛いっ!?」
───バシッ!!!バシッ!!!バンッ!!!!!!
ベキッ!!!!!(竹刀が折れる←
取り巻き連中「「「つ、次は俺達があの化け
物みたいな特訓を………?」」」
ルーナ「あ、あの…、お、おばあちゃんから
さ、差し入れ、です……。」(逃走
取り巻き連中「「「あ、ありがとう////
(ルーナを見ると何故か
安心する…)」」」
じいちゃん「次は誰だぁ!?」
取り巻き連中「「「「ひっ!!(死にたくない!!
誰か助けて!?)」」」」
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鋼欣「別にルーが無理して差し入れなんか持
って行かなくてもいいのに…。」
ルーナ「おばあちゃんが、謝ったから許すこ
とが出来なきゃいけないと駄目って
言ってたの…。」
鋼欣「まぁ…そうだけど。」
ルーナ「そ、それに…哀想だから。」
鋼欣「じいちゃん、竹刀持つと化け物になる
からな。
ルーは優しいなっ!!」(ナデナデ
ルーナ「んっ……。えへへ~////」
鋼欣「…………/////(か、可愛い!!)」
じいちゃんは化け物です。
そして、その化け物の特訓に付き合えるチビ鋼欣も化け物なんでしょうね!!
阿呆と取り巻き連中の名前はこれからも付くことがないでしょう…。
彼らは中学になり、美少女となったルーナに恋をしますが、話しかけようとするとルーナは鋼欣の所へと逃げます。
鋼欣が睨みます。鈴音は黒笑します。
彼らの恋が実ることは決してないのです。
ざまぁwww←