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白銀の歌姫による異世界EXAUDI  作者: Chernyy kot
‡Primus autem motus‡
32/44

†償いと懺悔†

今日は盗賊達が出ます。

異世界の定番?ですね!!

ルーナは試練を乗り越えられるでしょうか……。

誤字脱字あったらごめんなさいorz

 「ころ、す……?」

────人を殺す……。僕が……?

でも、早く助けなきゃあの人達が!!

ルーナは盗賊を殺すということに、恐怖を感じて動けなくなっていた。

「ルーナ!!早くしないと間に合わなっ…………!?」

黒狼は慌ててルーナに何かを言いかけて止まった。

ルーナは涙を堪えて震えていた。

そして、黒狼は気付いた。

────ルーナは人を殺したことがない…!!

誰かを傷付けることを拒んでいる!!

ならば、俺が!!

「ルーナ、降ろせ!!俺が殺る!!」

黒狼はルーナの手を穢れさせないようにと、自分が代わりに盗賊を殺すと名乗り出る。

しかし、ルーナはそれを拒んだ。

「駄目……。僕がやらなきゃ駄目なんだ。

黒狼…、ごめんね。それから…、ありがとう。」

────しっかりしなきゃ!!

僕はメアお兄ちゃんと約束したんだ!!

どんなに辛いことがあっても、逃げたくなっても、この世界に行くって!!

それに、黒狼だけに手を穢れさせたくない!!

黒狼は独りで過去に苦しんだ……。

そんな思いはもうさせない…。

僕が……、盗賊を殺して……、その罪をずっと背負わなきゃ駄目なんだ!!

「…………ルーナ、俺がそばにいてやる。

だから、迷うな。」

黒狼はルーナの決意を感じて、そばにいてやると、支えてやるとルーナを見つめる。

「うん……。ありがとう。

僕には黒狼がいるから…、絶対に大丈夫だよ。

だから、黒狼は僕のそばにいてね………。」

ルーナは黒狼の思いに応えようと、儚げに笑って目の前の命を救うために、そして…、奪うために走っていった。

 

♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬


 「いひひひひひひっ!!ほらほら~、ちゃんと構えないと死んじゃうぜぇ~?」

盗賊の1人が、まだ幼さが残る少年を相手に剣を次々と叩き込んでいた。

少年はとても苦しげに、なんとか盗賊の剣を受け止めている。

「……………くっ!!お前なんかにっ!!」

「あぁ?お前みたいなお坊ちゃんに、何にも言われたくはねぇよ!!」

────キンッ!!

「─────っ!?」

盗賊の剣は少年の剣を遠くへ弾き飛ばし、その反動で少年は地面に倒れ込む。

そして、盗賊は嗤いながら少年を踏みつけた。

「いひひひひひひっ!!残念だなぁ~?

お前はもうただのゴミ屑だ。大事な母親と妹を守れないゴミ屑だぜぇ?

まぁ…、お前の大事なあの2人は俺達がじっくり相手してやるよ。お前の目の前でなぁ!!

そろそろあの男も駄目みたいだし…、親子2人で自分の弱さを恨むんだなぁ?

その後に……、親子仲良くあの世に逝かせてやるからよ?いひひひひひひっ!!」

「うっ………!!うぁ……!!」

少年は男に踏みつけられ、苦しげに呻く。

その時後ろでは、少年の父親も同じように盗賊に暴行されていた。

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!お兄様!?お父様!?

お願いっ………!!誰か助けて!!」

目の前で父と兄が倒れているのを見て、少女は助けを求める。

母親はそんな少女を守るように、震えながら強く抱き締めていた。

「いひひひひひひっ!!誰も助けなんて来ねぇよ!!

来たとしても、この人数を相手出来るわけがねぇ!!

俺達が可愛がってやるから……、覚悟す……」

その盗賊の言葉は、最後まで続くことはなかった。

その男の首は、どこか悲痛に満ち溢れた冷たい声と共に消え失せる。

「…………そんなことはさせない。

あなた達は…、僕が裁く。

ごめんなさい……。

それから…、自分の罪をちゃんと償って。

さようなら……、“風刃”」

「あぁ………………?」

盗賊の男は、自分の身に何が起きたのか分からずに死んだ。

首を失った体は、紅い噴水を噴き出しながら力無く崩れ落ちる。

その瞬間、ただ1人を除いて全ての時間が止まっていた。

盗賊達も、襲われていた親子も何が起きたのか分からずに、ただ崩れ落ちるものを見ていた。

「て、敵だぁ!!殺せぇ!!」

「敵は1人だ!!」

「1人で30人に突っ込むとは馬鹿な奴め!!」

盗賊達は、我に返り襲撃者を殺そうと武器を取る。

盗賊達は敵は1人だと油断していた。

しかし、その襲撃者は決して弱くはなかった。

その襲撃者は悲痛を胸に秘めて、盗賊達の命を奪い取る。

「“浮遊”、“光壁(こうへき)”」

ルーナの言葉を合図に、倒れていた庸平2人と親子4人、馬車と馬が宙へと浮き光の壁に包まれる。

「なっ………!?」

「これは……、魔法?」

「助けてくださっているの……?」

「倒れている2人は無事なの!?」

親子達は突然宙に浮かされ驚いていた。

そして、自分達を護ろうとして負傷した2人を心配する。

「うぅ………っ!!申し訳、御座いません。」

「ディラン……様、我等は……!!」

「良い!!喋るな!!今は大人しくしていろ!!」

「良かった!!無事ね!!」

「とにかく今は大人しくしてくださらないと、怒りますわ!!」

「多分……、あの人が、助けてくれる……!!」

親子達は護衛の無事を確認して安心する。

そして……、不安そうに盗賊達に囲まれる白と蒼に包まれ黒い何かを抱えた人物を見下ろす。

「この野郎!!よくも!!」

「人形なんか抱えてふざけてるのか!?」

「散々痛めつけて殺してやる!!」

盗賊達は次々と襲撃者に罵声を浴びせ、一斉に襲いかかった。

「…………ごめんなさい。

せめて……、苦しまずに殺して、あげるから。

さようなら……。“氷地獄(アイス・ジェイナーム)”」

その悲痛に満ち冷え切ったルーナの声を合図に、そこは氷の世界と化した。

盗賊達は、何も言わない氷の像となり息絶えた。

「………!!氷の魔法?達人級の水魔法なのか!?」

「これだけの範囲に!?どれだけの魔力が……!!」

「す、凄いですわ……!!」

「助かったのね……。」

親子達は、目の前の出来事を驚いて見ていた。

そして、助かったことに安堵する……。

「……………解除。」

その言葉を合図に、氷の世界は消え失せ宙に浮いていた者達はゆっくりと地上に降りていった。

その時、ルーナが膝から崩れ落ちる。

「うっ………!!うぁ………!!

僕、人殺しに、なっちゃったんだね……。

たくさん……、殺したんだね……。

ひっく………!!うぅっ………!!」

ルーナは黒狼を抱き締めながら、静かに泣く。

たくさんの命を奪った罪を背負って……。

「………………………。」

黒狼は何も言わずに、ルーナの目から零れ落ちる涙を舐める。

「あの……………!!」

その時、破れた服を押さえながら少女が声をかけようとする。

それを、母親が制してルーナの元へ静かに歩み寄っていく。

そして、後ろからそっと抱き締めた。

「───────っ!?」

ルーナは驚いて硬直する。

「大丈夫………。あなたは悪くないわ?

あなたは私達の命の恩人。

あなたは私達を助けるためにやったの。

だから……、あなた1人にその悲しみを背負わせたりなんかさせないわ。

この人達の命を奪ってしまった罪は、私達も背負うべきなの。

だから、1人で抱え込まないで?」

そう言って、助けられた女性はルーナを優しく抱き締めながら背中を撫でる。

「────っ!!僕はっ……!!

どうすれば、いいの……?

僕は……、どうやって……、罪を背負えばいいの?

僕は………!!」

ルーナはただ泣き続ける。

「忘れないことよ。

私達は今日のことを忘れてはいけないの。

そして、強くなって生きなさい。

今日奪ってしまった命を忘れずに、その分生き続けるの。」

女性はルーナを励ますように強く言い聞かせる。

「忘れない……?強くなる……?」

「………そうよ?

それが償いになるわ。だから、もう泣かないで?」

女性はそう言いながら、ルーナを安心させるように微笑む。

「本当に………?

強くなって…、忘れずに生きていれば…、僕は償えるの?」

「えぇ……。私達も一緒に償うわ。」

「ありがとう…、ございます。

僕…、もう、大丈夫です。」

「…………………。」

黒狼はルーナの涙を舐めた後、励ますように前足でグリグリと顔を押す。

「うぅ~………。黒狼もありがとう。

もう、大丈夫。」

「あら、人形かと思ったら可愛い子犬だったのね。

優しくて良いわね。」

女性はルーナに抱かれている黒狼を、微笑んで見ていた。

「はいっ!!黒狼は優しい僕の友達で家族なんです!!」

ルーナは黒狼を女性の前に差し出すようにして、持ち上げる。

「可愛いわね。それに賢そうな子だわ。」

「……………………。」

女性に撫でられながら、黒狼は恨めしそうにルーナを睨む。

ルーナはそんな黒狼を笑顔で見つめる。

「それじゃあ、これから私達は街に向かうわ。

みんなを手当てしなきゃね。

盗賊達の遺体も街の警備隊に報告して、回収してもらいましょう……。

あなたも一緒にいきましょう?お礼もしたいわ。」

女性はルーナを誘う。

「良いんですか…?」

「もちろん良いわ!!是非来て頂戴!!」

女性はルーナの手を取り、引っ張り出す。

「あ、あの!!待って下さい!!僕、盗賊達の遺体運べますから!!」

ルーナは慌てて、女性を引き止める。

「運べるって…、どうするの?」

────あっ………。持ち物のこと言えない!!

「えっと……、魔法で運ぶんですよ!?」

「え?そうなの……?」

女性はルーナの慌てたような声に戸惑っていた。

「とにかく!!僕やってきます!!」

「えぇ……。行ってらっしゃい?」

女性は少し呆然としながら、ルーナを見送った。

────危ない、危ない。

メニューのことは秘密にしないと!!

「………ルーナ、大丈夫なのか?」

「うん……。もう、迷わないから。ありがとう。

それにしても……、黙るんじゃなくてワンって鳴いたりしたら可愛かったのに♪」

「………………するか!!」

黒狼はニヤニヤとするニーナの顔を、また前足でグリグリと押していた。

「えへへへ~♪肉球ぷにぷに♡」

────わざとだな!?

黒狼はルーナに抱き締められながら、弄られる。

「さてと………、ごめんなさい。

あなた達のことは忘れないから。

僕はあなた達の命を背負い続けます…。“収納”」

その言葉を合図に、盗賊達の遺体は消える。

────ルーナの力は…、一体?

黒狼は、魔法とは違うルーナの力を不思議そうに眺めていた。

────近いうち、聞いてみなければ…。

黒狼はルーナのことについて考えていた。

「さて……、行こうか。

怪我してる人達の治療もしなくちゃね……。」

そうして、ルーナは駆け出した。



 ────そこでは、新たな出逢いがある。

それは運命によって定められた出逢いでもあった。

今日は特にネタが無いので今日の出来事を話します


今日は母宛の宅配便が来て、代わりに受け取ってサインをしました。

すると、宅配便の男性が………

「小さいのに字が綺麗だね~。偉いね~。」

と頭を撫でてきました………

一応自分は9月に成人するんですよ?

もう大人ですよ!?お・と・な!!

一体何歳だと勘違いしたんですかね!?

そりゃ……、身長も低いですし童顔でよく小学生と勘違いされますけど(泣

いつ子供扱いから解放されるのでしょうか……?

姉ももう30なのに小学生と勘違いされますから…、自分もまだまだ先なんですかね……(遠い目


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