†旅立ちと試練†
さてさて、久々の本編ですねw
やっと冒険が始まりますよ。
ここまで長かったですね………
すみませんorz
黒狼が可愛いです。
もふもふしたい!!!
肉球ぷにぷにしたいです!!!
誤字脱字あったらごめんなさいorz
この世界の名はミンシス。
かつて魔王が魔族達を従え、あらゆる種族を殺戮していた世界。
ミンシスは破滅への道を辿っていた。
獣人達は食料として魔族に喰われた。
人間達は玩具として殺戮された。
精霊達は主を殺され力を失い絶望した。
エルフ達は寿命が長い故に、魔族の奴隷として捕らわれ玩具として殺戮された。
かつてこの世界は、絶望と憎しみに溢れていた。
そんなとき、救世主が現れる。
その救世主の名はソル。
異世界から現れた勇者だった。
彼は強力な魔法を使い魔族達を倒し、魔王を退けたのだ。
そうして、世界に平和が訪れる。
勇者のソルは王となり、壊れた世界を自然豊かな世界に変えた。
そして、ソルは命尽きるその時に予言を遺す。
────遥か遠い未来で魔王が蘇り、魔族がまた世界を破滅に陥れようとするだろう。
だが、絶望してはならない。
必ずや希望が訪れるだろう。
遥か遠い未来に異世界より月の女神と太陽の勇者が訪れるであろう。
月の女神は白銀の歌姫となる。
白銀の歌姫は、黒き闇の神獣と2人の精霊の姫と共にある。
太陽の勇者は漆黒の剣王となる。
漆黒の剣王は、白き光の神獣と2人の精霊王と共にある。
白銀の歌姫と漆黒の剣王は、必ずや世界に希望をもたらすだろう。
♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬
「……ろ。……きろ!!……起きろ!!この猫!!」
「ふぇあ!?うぅ……?黒狼……?猫…?猫いるの!?どこに!?にゃんこ!!にゃー!!」
「……………………。」
黒狼は寝ぼけてにゃーにゃーと猫を探すルーナを呆れて見ていた。
「猫なんかいない……。いい加減目を覚ませ。」
「うぅ~………。黒狼の意地悪。猫…肉球ぷにぷにしたいなぁ~♪」
「猫はお前だろう………。街に行くんだろうが。日が暮れても知らんぞ。」
黒狼はそう言って、どこか呆れながらルーナの頭を前足でグリグリとする。
「うぅ…?僕が猫?黒狼の肉球もぷにぷにしてるんだね!!ぷにぷに~♡」
ルーナはそんなこと気にせずに、黒狼の肉球を両手でぷにぷにと押して楽しんでいる。
まだ完全に目が覚めてないようだ。
「やめろ!!俺は猫じゃない!!」
黒狼はそんなルーナに振り回される。
「うぅ………。肉球ぷにぷに……。」
ルーナは残念そうに唸る。
その手はどこか怪しい動きをしている。
「いい加減にしろ……。このまま迷宮に引きこもるつもりか?」
黒狼は長らく眠っていたはずなのに、どこか疲れているようだ。
「うぅ~……?あっ!!ビントスってとこに行かなきゃいけないんだった!!」
ようやくルーナは目を覚ます。
「うぅ~………。まずはここから出て、森を抜けなきゃか…。魔物とかいたら嫌だなぁ……。」
ルーナは面倒そうに呟く。
「森を抜ける必要はないぞ。ここから好きな場所に転移出来るからな。」
「転移!?本当に!?森を一気に出られるんだね!!テレポートだ!!」
「…………てれぽーと?」
ルーナは転移というものに興奮してはしゃぎ、黒狼はテレポートに首を傾げる。
「黒狼は準備とかしなくて良いの?」
「別にないが……、寄りたいとこはある。」
黒狼はどこか悲しそうに答える。
「…………?じゃあ、行こう♪」(ギュウッ
「何かと抱き付くのはやめろ………。」
「えへへへ~♪もふもふ♡」
ルーナは黒狼の背中に埋もれながら、出口へと向かった。
「ここが出口?」
「いや、転移ポイントだ。」
「へぇ~。出口とは違うんだ。」
「行くぞ。“Transitus”」
黒狼の言葉と共に、2人は光に包まれて消えた。
♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬
「うぅ………?外?おぉ!!本当に森を抜けた!!」
「おい!!暴れるな!!落ちるぞ!!」
転移を体験したルーナは、黒狼の背中の上ではしゃいでいた。
黒狼はルーナが落ちないように注意していた。
「わぁ!!大きなお花畑だね!!綺麗!!」
「あぁ……。ここは変わってなくて良かった。」
ルーナは目の前の白い花畑に目を奪われる。
黒狼はどこか懐かしそうで、悲しそうな表情をしていた。
「黒狼……悲しいの?」
ルーナは、黒狼の悲しげな表情に気付き心配そうに黒狼を抱き締める。
「あぁ……。ここはかつてルーナのように俺に優しくしてくれた少女の墓だ。」
黒狼は、かつての己の罪と悲しみをルーナに全て隠さずに話した。
すると、ルーナは黒狼を更に強く抱き締め静かに泣いていた。
「黒狼……、大丈夫だよ?黒狼は独りじゃないよ?黒狼は僕の友達で家族なんだもん。僕はニーナさんみたいになれないかもしれないけど…、ずっと黒狼と友達で家族でいるって……、約束したから。」
「あぁ……。俺は独りじゃない。俺にはルーナがいてくれる。だから、寂しくはない。」
黒狼は、もしかするとニーナがこの真っ白で優しすぎる少女と逢わせてくれたんだと思っていた。
────ニーナは、よく俺に白がとても似合うと笑っていたしな…。
「黒狼!!ニーナさんのお墓参りしよう!!それからね?毎年必ずここに来るようにしよう!!」
ルーナは笑顔で、黒狼に話しかけた。
「……毎年?良いのか?」
黒狼は無理をしなくていいという風に問いかける。
「うん!!だって、ニーナさんは黒狼にとって大切な家族なんだよね?だから、僕にとってもニーナさんは大切な家族だよ?
だからね…、ニーナさんは僕にとってお姉ちゃんってことなんだ!!ニーナお姉ちゃんだよ!!」
ルーナは、ニーナお姉ちゃんと嬉しそうに何度も呟いている。
「あぁ……。ニーナも妹が出来て嬉しいだろう。」
黒狼は穏やかな微笑みを浮かべていた。
「うぅ~……。でも、ニーナお姉ちゃんは黒狼のことを親と思っていたんだよね?
だったら…、僕にとっても黒狼はお父さん?
黒狼パパだねw」
ルーナは、どこかずれたことを考えて黒狼をからかうように面白がっていた。
「やめろ……。何故そうなる。俺は黒狼だ。」
「えへへへ~♪冗談だよ?」
そんな会話をしながら、2人はニーナの墓の前へ辿り着く。
「よっと……。ここがニーナお姉ちゃんのお墓?」
「あぁ……。」
ルーナは、黒狼の背中から飛び降り問いかける。
それに黒狼は短く答えた。
すると、ルーナは墓の前で静かに祈るようにしてしゃがみ込んだ。
────ニーナさん、初めまして。
僕はルーナっていいます。
僕は黒狼と友達に家族になりました。
だから、ニーナさんのことをお姉ちゃんと勝手に思ってます。
よろしく、ニーナお姉ちゃん。
僕は、ニーナお姉ちゃんのことも黒狼のこともよく知らないけれど、大切な家族だと思います。
だから、僕と黒狼のことを見守って下さい。
ルーナは、安らかに眠るニーナにそう語りかけていた。
黒狼は優しい表情でニーナに向けて何かを語りかけているルーナを、嬉しそうに見ていた。
そして、黒狼もルーナと共にニーナへ語りかける。
────ニーナ、見ているか?
俺は新たな家族を得た。
お前のようにどこか馬鹿な奴だ。
そして、優しくて純粋で素直な奴だ。
俺はルーナと共に旅に出る。
だから、お前も安らかに眠れ。
そして、俺とお前の妹になったルーナを見守ってくれたら嬉しいと思う。
また、必ず逢いに来るからな…。
約束だ………。
「よし!!ニーナお姉ちゃんにちゃんと挨拶したよ!!
黒狼パパ♪」
「……………喰うぞ?」
「ふぇ!?僕、美味しくないよ!?じ、冗談だよ!?」
「つまらん冗談は言うな………。」
「うぅ~………。黒狼は真面目だね。」
「ルーナがふざけすぎるだけだろう……。」
2人はニーナの墓の前で笑い合う。
その時、少し強い風が吹き真っ白な花びらを吹き上げた。
その花吹雪は、雪のように美しく2人を祝福するように包み込む。
「わぁ……。きっと…、ニーナお姉ちゃんからのプレゼントだね!!」
「あぁ……。俺達の旅立ちを祝福している。」
2人は穏やかに微笑んで、嬉しそうに美しい花吹雪を眺めていた。
やがて、花吹雪は静かにやんでいた。
「黒狼……、この花はね?胡蝶花っていって、花言葉は“清らかな愛”なんだ。」
「“清らかな愛”か……。ニーナによく似合う。」
「うん!!ニーナお姉ちゃんと僕達家族の花だよ!!」
「あぁ……。そうだな。ルーナ、その白と黒のリボンを取ってくれ。」
黒狼はどこか懐かしむように、白と黒のレースのリボンを見つめた。
「どうするの?」
ルーナは、両手で丁寧にリボンを取り黒狼に問いかけた。
「白いのは俺がニーナから貰ったやつだ。
ルーナには黒い方をやる。」
「いいの……?ニーナお姉ちゃんの形見だよね?」
「あぁ……。このままここに飾っとくよりはルーナに身に付けてもらった方がニーナも喜ぶ。」
「じゃあ、大切にするね!!今度ニーナお姉ちゃんに逢うときに髪飾りをプレゼントする!!」
ルーナは、嬉しそうに黒いレースのリボンで自分の髪を蝶々結びにした。
「変じゃないかな……?」
ルーナは、不安そうに黒狼へ問いかける。
「よく似合っている。」
黒狼は懐かしそうに微笑んだ。
「本当?良かった!!黒狼また小さくなって!!」
「何故だ……?」
「このまま街に向かったら、みんな驚いちゃうよ?それと、小さくなったらリボン結べるもんね!!」
「それはそうだな……。“Infantilization”」
黒狼は少し嫌そうにして小さくなった。
────Infantilization……、幼児化www
「…………変なことを考えているだろう?」
黒狼はニヤニヤと笑っているルーナを見て、疑わしげな視線を送る。
「ただ可愛いなぁって思ってただけだよ?リボンは尻尾がいいかな?それとも首かな?
…………よし!!首の方が汚れないし可愛いね♡」
ルーナは、笑顔でとぼけながら黒狼の首に白いリボンを蝶々結びにした。
「可愛い♡じゃあ、行こう!!」
「おい!!降ろせ!!」
「やぁっ!!ここまで僕は黒狼に乗って来たんだし、今度は僕が黒狼を抱っこしてあげるんだ♪」
ルーナは、黒狼を抱き締めながらニーナの墓に向き直る。
「…………………。」
黒狼は諦めたようだ。
「それじゃあ、ニーナお姉ちゃん、また来るね!!」
「はぁ………、ニーナ安らかに眠れ。またな。」
ルーナは、笑顔でニーナに別れを言う。
黒狼はどこか疲れて、ニーナに別れを言った。
お互いにまた必ず来ると約束して。
♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬♪♬
「もふもふ~♪ふわふわ♡」(スリスリ
「……………俺は人形ではないぞ。」
ルーナと黒狼はビントスへと向かっていた。
ルーナは、フードを深く被りまた顔を隠していた。
黒狼はまるで、人形のようにルーナに抱き抱えられていて不満そうだ。
「肉球も可愛いね♡ぷにぷに~♪」
「俺は猫じゃない!!」
「えへへへ~♪」
─────絶対に俺で遊んでる!!!
そんな風に楽しみながら2人は歩いていた。
しかし、その平和な一時は突然の悲鳴により消え失せる。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!誰かぁ!!助けて!!」
その悲鳴は、少女のものだ。
「「────っ!?」」
「行かなきゃ!!」
「気を付けろ!!」
ルーナと黒狼は急いで悲鳴の方へと向かう。
そこには……………
血を流し倒れている2人の庸平のような男女と親子と思われる4人が盗賊らしき者達に襲われていた。
母親と娘と思われる2人は、服を切り裂かれ恐怖に震えている。
それを、父親と息子と思われる2人が剣を構え庇っていた。
「助けなきゃ!!でも……、どうすれば!?」
「相手は盗賊だ!!殺すしかない!!」
「ころ、す……?」
────それは、ルーナにとっての最も畏れていた試練であり新たな出逢いでもあった。
ルーナ「小さい黒狼は可愛いね♡」
チビ黒狼「……俺は面白くない。」
ルーナ「街に着いたら、色々布を買って小さい黒狼に服を作ろう!!きっと子犬みたいで可愛いよ!!」
チビ黒狼「やめろ!!俺は絶対に着ないぞ!?そもそも俺は犬ではない!!」
ルーナ「うぅ~………。絶対似合うのに!!」
チビ黒狼「俺は着ない!!」
ルーナ「………(いつか絶対に着せるんだからぁ!!)」
チビ黒狼「………………(凄い寒気がする)」(((((gkbr




