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eight.

中身は読むまでもない

カインとアワンに聞くまでもない


それでもあの血が気になって手紙を読み始める


「カイン君とアワンちゃんの保護者様へ


いつもありがとうございます。

今回もカイン君とアワンちゃんに手伝ってもらいとても助かりました

イヴちゃん、アダム君、カイン君、アワンちゃん、それぞれが

来てくれた日は村の仕事が大幅に捗りとてもとても助かっています

僅かながらですが、今回も搾りたての牛の乳や果物をお渡しするので

宜しければ食べてください。


さて、今回はお礼以外にも謝罪をせねばなりません。

2人の洋服を見てもらえば分かるよう、血が付いております。


実は、村一番の猟師が怪我をしたのですが

最近現れるようになった凶暴な熊に私たちはホトホト困っておりました。

猟師は怪我で動けない、残る猟師ではとてもではないが退治できない、

そんな状況でした。


脅えてくらしていた私たちに気付いた2人は、どこかへ消えたかと思うと

フラリと熊を引きずりながら戻ってきたのです。

倒したときについたのでしょう、服に血が付いており

着替えさせようとしても、貴方からもらったものだから、と頑なに拒みました。


(勝手に思っているだけなのですが)預かっている身で

2人を危険な目に合わせてしまい大変申し訳ありません。

たまたま倒せたと言う2人の言葉をすべて信じたわけではありません。


しかし、あの熊を倒せるような力を持っているとも到底信じられません。

ですが、助かったことは事実なのです。

私たち一同は、この子たちはいったい誰なのか、

貴方が誰なのか追及する気はありません。


なんせ、命の恩人ですからね。


この度は2人を危険な目に合わせてしまい申し訳ありませんでした。


追伸 熊を倒した以外には、本当にいい子ですね。

イヴちゃん、アダム君たちの悪戯も懐かしく思います。

                   村の宿 女将より」


呆然とした

カインとアワンが村人を助けた……だと……

真逆じゃないか

まだ牛を牧場から出していた方が悪人みたいだ


何がいけない

設計図も全て全て全て完璧だ!!

どうしてこうなる

何故逆の行動をとるのだ


逆……?逆!逆だ逆!!

そうだ逆だ!!


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