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three.
昼過ぎに出て行ったイヴは夕暮れ近くに戻ってきた
あの後しっかりと確認もしたが設計にミスはない
ただ単純に羽に色が入らなかっただけだろうか
とにかく次は慎重にしなければいけない
「まあ、いいか」なんて妥協はできなかった
「おかえり、イヴ、どうだった」
男は設計図から目を離さずにイヴを迎えた
きっと殺戮を繰り返し、多くの返り血を浴び
たんまり食料を持って帰ってきたのだろうとほくそ笑んだ
「ただいま戻りました、食料ヲもらってきました」
よしよし、任務完了だな
「よくやった」
どのような行動をとったのだろうか、
整備でもしながら報告を聞こう、そう思いイヴを見た瞬間言葉を失った
綺麗なままだ
グレーのワンピースも黄金色に輝くストレートロングの髪の毛も
白い肌も顔も全て、出発したときと同じ
綺麗なままだ
?
ああ、返り血を浴びないようにしてきたのか
一応女の子だもんな
そう思っているとイヴが一通の手紙を渡してきた
手紙を開くと同時にイヴは
「貯蔵庫に食料をいれてきまス」
といい部屋を出て行った