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異界にて〜  作者: 田端
3/4

3話 この世界

「いいです?魔法には…」


ニーナの説明が始まった

それはそれは長い説明が


「火・氷・雷・水・大地・風・暗黒・神聖・無属・補助・回復という

 種類がそれぞれありましてその種類によって効果も違いますし時には威力も違います」


どこにでもありそうな設定だ


「それぞれには弱点がありますが、無属だけは

 どの敵にも威力を発揮します、補助は自身や味方の能力をあげたりしまして

 回復は自身や味方を回復させます」


「これなんてゲーム?」


そういわざるをえない

そこらに売っている

市販のゲームレベルの設定だ


「そして、最後に、さきほど私が言った系統とは違う魔法でして

 『召喚』っていうのがあのます」

「現時点で確認できる中で国王様しか使用できませんがこれは

 いわゆる召喚獣や異界の人間を自分のもとにワープさせるのです」

「まあ国王様もギリギリ使えるってレベルで失敗することもありますが…」



まあ美佳を召喚した時点で

失敗は確実だ


「ちなみに私はその中の風の使い手で

 さすがにでっかいのはムリですが竜巻起こせますよ?」


自信ありげに迫るニーナだが

美佳はそれを信じようとはしない


「ホントなんですか?じゃあやってみてくださいよ」


「そうですね…」


ニーナがふとふりむくと

ガラの悪い人たちがいた


「あっちみててくださいね」


「?」


その時、ニーナは手を構えた

魔法というよりはこれから

格闘技をする感じだ


「はぁっ!」


「掛け声男くさ!」


だがその時、小さい…といっても

3〜4メートルはあるものの竜巻が生まれて

ガラの悪い人たちのほうへむかっていった


「ぎゃああ!!」


「…」


ぽか〜ん



「ねぇ!?」


「そ…そうね…正直すごいよニーナさん」


こんな非常識な事ができるとは

流石に美佳は関心した


だが…よくわからない

深く考えないでもこれはシュールだと思った



さてさて、お二人はその後王都ベネルクス

に訪れた、白いレンガや赤いレンガでできた美しい家

が立ち並ぶその街はまさに中世ヨーロッパといった感じだろうか


…いや


「いらっしゃい!ラジオなんかあるよ!」


(以外と近代の技術もってた!!?)


この世界では最近開発されたというラジオなんかあれば

港を見れば蒸気船もあったり、兵士は刀や槍のほかにも火縄銃やマスケット銃

とも違う古臭いがわりとまともな小銃を装備していたりと

どうやら思っていたよりも近代的であるようだ


ただし兵士が甲冑きているなどいがいと古い感じではあるが


中世+近代といった感じだろうか



「あの?なにか食べます?」


そういえばそろそろお昼時である


「う…うん、そういえばおなかすいたね」


「じゃああそこへいきましょうか」


っとニーナに案内され

たどり着いたのは喫茶アルベールという所だ

中に入るとパンやらスープやらの臭いかぷんぷんする


「いらっしゃいません」


店員もやたら多い

客も多い


「フランクパン2つとハンバーグ2つ、あとスープを

 お願いします」


「かしこまりました」


…待つこと1分


「お待たせしました」


「は…早!?」


「ここはね、ベネルクスで最初のファーストフード店なの

 なんでも向こうの大陸にあるアメリケンって国で人気らしいわ」


(ふぁ…ファーストフード!?)


なんとこの世界

日本より遅れているらしいが

それでもファーストフード店が存在しているそうだ


どうでもいいがこのフランクパン、どうみてもフランスパンにしか

見えないのは美佳だけであろうか


(これ…フランスパンよね…そうだよねこれ絶対そうよね!?)


自分で考えてもわからないので

ここはなにかと物知りである

ニーナにきいてみることにした


「あの…フランクってなんですか?」


「ん?ここより南にある大きなお国ですよ」

「なんでも悪い王様が治めているらしく一週間前にお隣のロマーニャ王国へ

 攻めにいって失敗したわ」


「ロマーニャ?」


「一時は帝政だったみたいだけど革命が起こっていまは王制よ

 …といってもここと同じく立憲君主主義国家らしいですが」


名前からして現実世界でいうイタリアに相当する国家だろう

どうでもいいのだがここに立憲君主主義の国家があるとは

美佳は思ってもいなかった


「ロマーニャって個人主義者ばっかりで侵攻するときはあまり強くないのですが

 防衛戦になると心が一つになりますのでものすごく強くなるんです」


兄、徹也が言ってた事と同じである

たしかにイタリアは進攻よりも防衛のほうが強い

…ベネルクスがベルギー・オランダ・ルクセンブルクで

フランクがフランス、ロマーニャがイタリア、そうなると美佳は

残りの国家の名前もきになった


「あの…後はどんな国家があるんですか?」


「そうですね、ここ欧州だけでも結構あるわ」

「ここより東にあるプロイセン帝国でしょ」


プロイセン…名前からしてドイツだろう


「さらに東のモスクワ大公国、プロイセンの下のハプスブルク帝国

 あとは…プロイセンとモカクワの間にあるポルスカ共和国

 そして島国だけど亜州のほとんどを制したブリテン王国があります」


どれも聞いた事ある言葉

ばかりの国名だ


さらに亜州とよばれる美佳のいた現実世界でいう

アジアに相当する州があるそうだ

そこはブリテン王国という国が大部分を占領しており

本土とその周辺の島、大陸の一部と太平洋の島赤道付近までの大部分を領土とする

大東亜帝国という国だけが発展し根強くブリテンと戦い続けているという


一方現実世界でいう北アメリカ大陸には赤道以南の太平洋と大陸南部を領土とする

アメリケン、北にはなんとそのまんまカナダが存在する


南アメリカ大陸は未開の地であるらしい

この世界の列強というのはニーナがいうかぎり


フランク・ロマーニャ・プロイセン・モスクワ・ブリテン・アメリケン・大東亜の七カ国だ

ニーナがいうにフランク、ロマーニャは国民性からか戦争向きではないものの

いざとなれば強い、フランクにかぎっては王が圧制で無理やり押さえつけている


プロイセンは数は少ないものの技術が最も発展した国で

この世界で始めてラジオや性能のいい銃を開発したそうだ


モスクワとアメリケンは質よりも数という感じで

最強の陸軍を持つほか、大東亜帝国との戦闘も視野にいれ海軍の戦力を増強中との事

またモスクワは金決だったりアメリケンはかなり裕福だったりという特徴もある


ブリテンと大東亜は島国だが広大な領土を持っていた

特にブリテンは始めて蒸気船を開発、大東亜もそれに送れぬよう独自で開発

両国は国境を争いたびたび戦争となる、両国ともこの世界で最大規模の海軍力を誇る


この世界では、ベネルクスのような小国は

未だちょっと中世が残っているもののブリテンなどの列強国は近代化が進み

少なくとも日露戦争〜第一次世界大戦時の技術はあるという

(美佳曰く)


ただし、航空機についてはライト兄弟のような人たちが現れず

存在しない、一応計画はあり大っぴらにも公開されていた為

民衆の多くは知っていて「人乗る鳥」という名で一時期はやったそうな


まあ、そんな話をそれても美佳は興味なさそうであったが…

ただしニーナとの会話でわかったことはこの世界はすくなくとも

日露戦争〜第一次世界大戦レベルの技術がありちょうど帝国主義が

活発である時期であるらしい


さらに美佳はきいた

ほかにもこの世界の人が開発したものってなにかあるって


また兵器なのだが

戦車と自走式で銃弾に耐えうる装甲と大というほどでもないが砲を装備したものが

ブリテンとフランク、プロイセンが開発に成功したらしく

すでに実戦部隊に配備されているという


まあ、美佳は興味なさそうだ

ただ予想以上に進んでいたので驚いてはいた


「ふう、おなかいっぱいです、ありがとうございました」


「いえいえ、ファーストフードは安いですし、さ、ダンブルクへ向かいましょ」


「はい」




ご意見、ご感想などお待ちしております

なお国名については実際の地名や歴史、小説

なんかからとっています。

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