2話 はい!?異世界ですって!?
「どこ…どこなのよここ…」
美佳はとまどった
そう、目が覚めたら自分の部屋じゃない
西洋風の木をつかったちょっとお洒落な感じの部屋であった
美佳はまず携帯で確認
しかし…圏外だという
ほとんどの機能が使えない
「嘘!嘘ぉ!どうしよう!」
美紗緒との約束があるのに…
どうすればいいのかわからなかった
その時
コンコンッ
「?」
「起きてるんですか?」
「え?は…はい」
ガチャッ
扉が開いたらそこには
とても日本人には見えない女の子がいた
「失礼します」
メイド服を着た彼女
何者だろう?
「よかった、貴女庭で倒れていたんですよ?」
「に…庭?」
どういうこと…?
「あの…ここどこですか!?」
おもいきって場所をきいてみることにした
「そうですか、そういえば貴女、この国の人間
には見えませんもね」
「ここは、ベネルクス王国のベネルベルク城よ」
「!!」
美佳は驚いた、ベネルクスはベルギー、オランダ、ルクセンブルクの
3ヶ国の集合を指し示す名称である
だがこのメイドさんがいった国もなければ
ヘネルブルク城もない
美佳は大声で叫んだ
「日本に帰りたああい!!」
「にほん?」
「あ、いえ、なんでもないです」
その後、このメイドさんにいろいろ聞いた
名前はニーナ・カセレス、この城専属のメイドらしい
「貴女の名前は?」
「私?私は西澤美佳」
「ニシザワミカ?変わった名前ですね」
それはそうだろう
ニーナ・カセレスって名前事態、フランス語である
しかも日本という国をしらないみたいだから
変な名前に聞こえるのは当たり前だ
現に我々日本人だって外国人の名前をきいたら
違和感を感じるはず、それがもっとひどいバージョンがこの世界であろう
「…そういえば、国王様が貴女に用事があるっていってたわ」
「こ…国王!?」
「私に!?」
「はい」
「はぁぁ…」
美佳はもうこの辞典で緊張する
なんせ面会希望者が国王だというから
「わ…わかりました!わ…私!がんばります!」
「大丈夫美佳さん?からだの動きがぎこちないですよ?」
「ぜ…全然大丈夫ですわ…アハハハ」
適当にごまかしては
いるもののやはり緊張する
こうして美佳は、ニーナに案内されて
国王のいる謁見の間へ向かった
途中には甲冑きて槍もった兵士達がいた
「うわあ…」
「どうしたんですか?」
「いや、世界史にでもでてきそうな人たちだなぁって」
「?」
もはや歴史上存在した
兵士だとしか美佳は思えなかった
「ここが謁見の間です、国王様はお二人での面会を
ご希望していましたので私のお供はここまでです」
「ふ…ふふふ!二人!?」
「はい」
さらに緊張がます
(ニーナさんついてきてくれるかと思ったのにぃ!)
そう思いつつ扉をあけた
「ど…どうも…」
「…貴女が…異界より召喚させられし者ですな?」
「は…はい?召喚ですって?」
意味不明である
召喚とはどういうことだろうか
「…私としたことが…このようなまだ子供を
召喚してしまうとは…」
「許してくれお嬢ちゃん」
なんか人違いだったらしい
国王の名前はシャン・ベネルクス、この国の国王である
「実は、私の娘であるサラがこの国のテロリストにさらわれて
今私の王位を継承する予定の王子モーリスがサラを助けるべくダンブルクという
テロリストが潜んでいる山中の村にいったっきり一週間帰ってこないのです」
(う…わ、こりゃまためんどくさい)
アニメや漫画、小説なんかでありがちな
設定である、そんなことあるわけないと思っていた美佳は
正直鼻で笑いたかったが国王の前なので下手すると粛清される
ガマンした
「ああ!異界にはすごいもをもっている人がいると
国立の学園の学園長から聞いたというのに…ごめんなさい召喚してごめんなさい」
(なんて弱気な国王なの!?)
しょうじき、ヘタレに見えたそうな
…まてよ?こいつが召喚したんだから
きっともどせるはずだよなと思い
美佳は質問してみた
「あの…国王様?」
「はい」
「召喚できるってことは…戻せるんですよね?」
「ごめんなさい…ムリなんです」
「…」
人生\(^o^)/オワタ
美佳の頭にはこの言葉がたくさんうかぶ
これからどうすればいいんだかよくわからない
「そうだ、あるかもしれないですぞ!」
「ええ!?」
あるかもしれない
その言葉だけでもなんか嬉しかったそうな
「昔のことです、私の父からきいた事なんですが今から64年前
轟音をあげて飛ぶ鳥がやってきたらしい」
「音をたてる鳥…?そんなに泣き声がすごいんですか?」
「泣き声というよりうなり声に近いそうです」
「それは満月から突然現れたそうな…」
「その鳥の飼い主、なんとつい最近まで生きていたらしいですよ」
よくわかんないけど
とりあえずそのかわった鳥にのれば
帰れるらしい
「でも…住処がわからないんですな」
知りたい、元の世界に返れるなら
その鳥の存在を知りたい
どうにかしても聞きださねばと美佳は思った
なので…
「あの!サラお嬢様とモーリス王子様を探してあげますから
その鳥の場所意地でもつきとめてください!」
美佳は意地でもその鳥を見つけ出すべく
自ら危険な任務に志願した
「そんな…危険ですよ」
ベネルクス王も危険と勧告する
しかし意地でも日本に帰りたい美佳は
「お願いします!どうしても帰りたいんです!」
もうかえるためならなんでもしてやるよ
という気持ちであった
そう…かえるためなら…
「そこまでいうなら…とめませんが…
きをつけてください…テロリストは武器でももたないととても太刀打ちできません」
「そうだ!いい人がいます」
いい人とは誰だろう
ベネルクス王が呼んだ人物はなんと、メイドのニーナだった
「お呼びでしょうか国王様?」
「この少女の護衛を行ってくれないか?
なんでも伝説の鳥で日本というところに帰りたいために
わざわざ誰も引き受けてくれなかった危険な任務をひきうけてくれたのです」
「わかりました」
交渉成立、謁見の間から出た
「あの…ニーナさん?」
「なんですか?」
「…ニーナさん、頼って大丈夫なんですか?」
「はい?」
「国王様に私の護衛しろっていわれてましたけど…
強いんですか?」
「ええ、こう見えて私、魔法使えるんですよ」
「ま…魔法!?」
流石に驚いた
ゲームの世界ぐらいにしかない
魔法というものをこのニーナは使えるらしい
「うそくさいですよそんなの!
見せてくださいよ!」
「そうか、美佳さん、日本という異界の国からきたんですもね」
「え?なんで知ってるんですか?」
「だって、こっそり聞いていました」
(と…盗聴!?)
とにかく…美佳は魔法と言う存在が
信じられない、一体どのような魔法があるのか
それは次回で
また、64年前に突如轟音をあげ満月から現れたという伝説の鳥の正体とは?
ご意見、ご感想などありましたらお気軽にどうぞ
伝説の鳥なんて適当に言ってしまいましたが
具体的になんなのかはまだ考えていません