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九ノ巻
「ワンワン」
「カー！」
庭先で四体の式神がそれぞれの主達と戯れている中、焔一人は縁側に座ってその光景を眺めていた。
「皆いいなぁ……」
焔が呟くとそれを聞いていた双が隣に座り声を掛ける。
「焔君も式神を持てばいいじゃん！」
双の提案を聞いた天が話に入って来た。
「双、式神なんて誰でも持てるものじゃないんだ。簡単に言うな」
「でも、虫級ぐらいなら誰でも持てるでしょ？」
「虫？ 確か、前に言っていた奴の事か？」
「うん。必要な力も少ないから初心者、素人向けって言われてたりするけど……」
