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魔法学園  作者: 心木真冬
第5章 修行と襲撃
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一時の休息

 国衛軍ファリアス市署、その建物の取調室にブラウンは居た。


 今回ここにいるのは取り調べではない、はずなのだが……。


「なんで連れてこられるのがここなんだか……」


 机を挟んだ対面の椅子にはイーラが座っている。


「ぼやかないでちょうだい、誰かに聞かれないならここが一番なのよ?」


「それで?また森林調査に赴くのか?」


「いえ、ソドム総務部長はあの後すぐに別地に視察に向かわれたわ。だから報告書に目を通してこちらに伝言をのこしただけで、向こうから何か直接言ってくることはないはずよ」


「お忙しい中わざわざ調査隊をくませたのか」


「私に文句言っても無駄よ、そもそもソドムさんの計らいがなければあなたが捕まっていた可能性もあるのよ?」


「そうさせたそもそもの原因がアレだろ。まあおかげさんでこっちは軍の干渉を受けない、そういう認識でいいんだよな?」


「ええ、今から2ヶ月程は余程の事がない限りはあなた達のやることに軍は干渉しないわ」


「余程の事とは?」


「そうね、例えば国家転覆をしようとしたりとか」


「壮大な話だな、まあこちらもあまり大事にする気はないが、向こうがそうさせてくれなくてね」


「一応聞くけど、森にいたミノタウロスの目的は一体何なの?」


「ふむ、あれの更に深淵に世界平和を目指すやつがいる」


「世界平和って、それこそ壮大な話じゃない。聞こえ自体は良さそうだけど何かの比喩かしら?」


「そのまんまの意味だ、もっともその方法は力による支配によって世界を統一するわけだが」


「作り話しにか聞こえないわね、平和とはかけはなれているじゃない」


「ソイツは本気で成そうとしている」


「あなた達もあなた達でどうしてそれを止めようなんて?」


「復讐だよ」


「復讐って……」


 イーラは手元にある書類をめくる。


「はぁ……」


 ブラウンはタバコを取り出す。


「ここ、禁煙よ」


「そうかい、じゃあ外で吸わせてもらうよ」


 立ち上がり、取調室を出ようとする。

 イーラは止めない。


「今の、本気で言ってるの?」


 立ち止まり、振り返る。


「何が知りたい、何故知りたい?」


「一個人として興味がわいたわ、知れる事なら全部知りたいところだけど」


「盗み聞いているやつがいるのか、それとも録音?」


「答えたくないのなら答えなくてもいいわよ」


「じゃあ俺が答えれることはない、勝手に調べればいいさ」


 その言葉に返答がないのを確認して扉を開けた。




 道路をトラックが走っていく、何の変哲もないその日常。


 時間帯こそ深夜だが、それは変わらない。


 しかしそんな日常に突如異変が起きる。


 そう言えば大事件のようにも思えるが、トラックの一台が変則的な動きをしながら路肩に止まった。


 どこかにぶつけたわけでもない、トラックの運転手も無事で、止まった後すぐにトラックから降りて車体の確認をし始める。


「え~?ま~たなんでこんな……」


 運転手は嘆くように言う。


 トラックのタイヤがパンクしているのだ。


 そういった状況に出くわすのは初めてなのか、頭を抱えながらどうしようかと考える。


 だから彼は気づかない、そのトラックに近づく影を。




 翌日、3人は教室にて会議をしていた。


「というわけで暫くは自由が利きそうだから鍛錬を継続しつつ、次の目標を考える」


「森に行くんじゃないのか?」


「行かないって言っただろ」


「嘘ついて行くんじゃねえのかよ」


「嘘をつく意味ないだろ、軍が干渉しないって言ってきたんだから」


「先生、それ本気で信じているんですか?」


「ああ、むしろ軍にしてみれば俺達なんぞに嘘をつくメリットがない」


「いざなにかやらかしたら俺達の責任にしてくるんじゃねえの?」


「その時はその時、恐らくそれが余程の事だろうからな」


「でも目標を考えるってどうする気だよ、あのミノタウロスは森に居そうだし……」


「それも考えにくい、ガルム自体があの森にいるのはかなり稀だからな。ミノタウロスはフィデアが会わせるようにしたんだろう」


「……そういえばフィデア先生は?」


「あいつも最近見ないな、まあ何かあったら向こうから来るだろ」


「まるで展望がねぇ……」


「まあ休息は時として必要だ、何かあったらすぐに動けるようにしとけ」




 そして森では両腕に包帯を巻いたエギラダとアレッドが、洞穴の前である者を待っていた。


 うじゃうじゃと、何かが集まり奏でる不快な音、階段を上がる音よりもアレッドはいつもソレが気になってしまう。


「ガルム様はなんとおっしゃったのですか、()()()()


 忌々しい思いでその名を呼び捨てる。


「別に、いつもと変わらない。魔法結晶石の捜索と運命の者等の始末だ」

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