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気づき
自分の経験を元にした私小説です。特にLGBTの方が、これを読んで少しでも共感したり、自分は一人じゃないんだと思ったりしてくれたらとても嬉しいです。
定期的に連載できるかまだわかりませんが、出来るだけ書き続けていけるよう頑張ります。
どうして、俺は女なのだろう。
いつの頃からか、俺はそう思い、時には戸惑い、時には呪ってきた。
初めてそう思ったのは初潮を迎えた時だ。俺は鬱になり、泣き、壁を殴った。普通の女子は、初めは嫌だと思っても、そのうちぶつくさ文句を言いながらも生理に対処できるようになるものだろうが、俺は何回生理が来ても、何年それに対処していても、同じように怒ったし、同じように泣いた。そして、思い続けていた。
俺、男に生まれたかった。
大学生の今も、この思いは変わらない。
これは、男に生まれたかった俺と、俺がその時々で恋した人たちの物語。