#52
「これはこれは、アリスお嬢様じゃないですか」
「あなたは!」
玄関から出て、待っていた面子と顔を合わせた瞬間、ロイドとアリスがお互いに反応した。
「こんなところでお会いするとは」
警戒心を顕にするアリスに対して、ロイドは余裕の表情だ。
「アリス、今から説明するから」
とりあえず、アリスを宥めて、皆に先程の話を説明する。
「夜の王の僕を信用するんですか!」
話を聞き終えたシャーリーが怒鳴った。
「僕も反対です!」
エミリーも異を唱える。
「俺達のリーダーがそう決めたんだ。もう決定事項だ」
俺がそう告げると、二人が俺と明智を睨んだ。
「明智が決めたんなら、いいんでない?どうせ責任は明智が取るんだろ?」
真田が明智を見る。
「あぁ、何かあったら腹でも何でも切りますよ」
「明智もああ言ってるし、それでいいだろ?」
伊達がフォローを入れた。
「…分かりました」
シャーリーは渋々といった様子だが、納得してくれた。
「君達は、どうする?これはあくまで東の勇者の決定だ」
伊達が、原田と本田を見る。
「私は、それで構いません」
「俺も、それでいい」
原田と本田は、異論は無いようだ。
「アリスは、どうしたい?」
「私は…」
「もう夜の王は居ない。戦う理由も無いだろ?」
「私は…」
「自分自身で決めていいんだよ?」
アリスの目を見て、返事を待つ。
「…、私も一緒に行きます!」
「そうか。ありがとう」
アリスの頭を優しく撫でる。
「私からも、皆さんにお話があります」
アリスの頭を撫でていた手を離すと、彼女は自身の事を語った。
「今まで黙っていて、ごめんなさい!」
「それが?保護者は武田だし」
頭を下げているアリスに、伊達が声をかけた。
「だね。何かあったら、武田が何とかすればいいんだから、いいんでない?」
真田が微笑む。
「そうね」
明智も同意する。
やっとアリスが頭を上げた。
他の面子も頷いている。
「私の時とはえらい違いですね」
ロイドが呟いた。
「じゃ、話もまとまったし、今後の方針を話し合おうぜ」
伊達が煙草を取り出しながら、そう言った。




