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#4

 気がつくと、天井も壁も床も全てが大理石で作られているような白い大きな部屋の中に立っていた。

 部屋はかなり大きく、バスケットボールのコート二面分くらいはあるだろうか。

 そして、床には魔方陣が描かれている。

 魔方陣の中には、他にも見馴れた人間が二人立っていた。

 真田一郎と、同じく中学の同級生で友人の伊達昴流(だて すばる)だ。


「揃ったね」


 俺と真田を見て頷きながら言った伊達は、白いワイシャツに黒いスラックス、黒いベストを羽織っている。


「それじゃあ、ヤツを一発殴りに行こうぜぇ」


 笑顔でそう言う真田の格好は、丸眼鏡に深紅の革製ロングコート、黒い革パンツだ。


「二人とも、どうしたんだ、その格好?パーティー用のドレス?」

「そうらしいよ。大天使が脳内のイメージを読み取って用意してくれたそうだよ」


 伊達が自分の服装を確認しながら答えてくれた。

 黒い革の手袋をはめて、手袋からワイヤーを引っ張り出している。


「なるほど。で、冒険とかヴァンパイアってイメージから連想したのが、死神ウォルターとヴァッシュって事か」


 ヴァンパイアやゾンビと戦ったり、荒野を冒険するキャラクターだから、ピッタリではあるか。


「それだけじゃないよ」


 真田が銃剣をコートの内側から二本取り出すと、片手にそれぞれ一本ずつ握り、構えて見せた。

 これは…


「エイメン!」


 真田は力強く叫んだ。


「アンデルセン神父か。ヴァンパイアを狩る気満々だな」


 思わず苦笑いしてしまった。


「で、お前の格好は何?」


 真田の問いに自身の服装を確認してみると、合皮か化学繊維か分からない黒いロングコート、黒い樹脂製の薄いボディアーマー、赤いティーシャツ、黒い合皮のズボンだった。

 ショルダーホルスターの左右に拳銃が収まっている。


(ということは…)


 やはり、コートの内ポケットにサングラスが入っていた。


「ブレイドだよ。洋画のヴァンパイアハンター」

「あぁ、あれか」

「すまん、分からない」


 伊達は納得したみたいだが、真田は分からなかったようだ。


「ところで、俺達に素敵なコスプレを用意してくれた大天使って誰だ?」


 疑問を二人にぶつけてみる。

 俺は天使になんて会った記憶は無い。


「水色の髪の女の子を連れてる、眼鏡スーツの男に会わなかった?彼が、この世界の大天使だってよ」

「マジかよ」


 真田の答えには、さすがに驚いた。


「じゃあ、あの水色の女の子は…」


 俺の言葉の途中で、壁の一部が音を立てて開いた。

 そして、ちょうど今、話題に出そうとした女の子が白いローブを着た人間を数人連れて入って来た。

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