表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
御前試合騒動顛末  作者: 高橋太郎
第五章 師弟
92/185

その壱拾参

「そうだな。全く以てそうだ」

 やはり、溜息を付き仁兵衛は途方に暮れた。

「【門】であることは間違いなさそうなんだがなあ」

 二本の柱を行ったり来たりしながら、慶一郎は首を傾げる。

「さてはて、どうやったらこの先に進めるのやら。クラウスなら何とかなるのかね、これ?」

 真顔で仁兵衛はぽつりと呟いた。

「さてなあ。初代様が絡んでいるなら、これの製作者は知識神ウルシムか、その嫁の魔王ザーハムラームか。力押しで何とかするなら、二人の息子の南の魔王様でも怪しいところか……」

 真面目な顔で慶一郎は考え込んだ。

「まあ、居ない相手に頼るのは馬鹿馬鹿しいから、二人でそれらしい合言葉を探していくか」

 そう仁兵衛が提案した時、(たえ)なる弦の調べが聞こえてきた。

「なんだ? こんな時に管弦の宴でもしている酔狂な奴が居るのか?」

 突然の事態に、呆れた口調で慶一郎は(うそぶ)いた。

「待て。この音は扶桑の物ではなく、むしろ──」

 言葉を選んで続けようとしていた仁兵衛は、目の前で起きている出来事を見て絶句する。

「活性化してやがる?!」

 慶一郎は驚きの声を上げた。

「罠か?」

 怪訝そうな表情で仁兵衛は呟く。「……どちらにしろ、やることは変わらないか」

「然ういう事だな」

 にやりと笑い、慶一郎は背中に背負っていた弓を弓手に(たずさ)えた。

「征くか」

 瞬時に迷いを捨て去り、慶一郎の返事を聞く前に柱と柱の間に生まれた光の渦へと仁兵衛は身を投じた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ