表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
御前試合騒動顛末  作者: 高橋太郎
第四章 潜入
76/185

その弐拾七

(主様、周囲に人の反応はありません)

 明火の言を得て、仁兵衛は手早く動きそうな部位を確かめようとした。

「相棒」

 そんな仁兵衛を慶一郎は呼び止めた。

 作業を止めることなく、目線だけ慶一郎の方に向けた処、

「焦るな」

 と、諭された。

 一つ大きな深呼吸をして、気を鎮める。

「落ち着いたか。お前さんの親父さんは天下一の武芸者だ。俺達が束になっても適わないような、な。一歩一歩着実に行こう」

 仁兵衛にだけ聞こえる声で喋りながら、ゆっくりと梯子を上がってきた。

 仁兵衛は心の中で一つ頷き、静かに床板をずらした。

 音もなく慶一郎は一気に梯子を駆け上がり、素早く床の上へと上がり込んだ。

 慶一郎の反応を見てから、仁兵衛は慎重に鳳凰殿へと身を滑り込ます。

 左右を見渡し、人が居ないのを確認してから、互いに頷きあい、慎重に決めていた道筋で【奥之院】へと足を進めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ