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御前試合騒動顛末  作者: 高橋太郎
第六章 魔王
170/185

その参拾八

活動報告の方に記した通り、完結を早める為、一日に二回更新するかどうか悩んでおります。

もし宜しければ、コメントの方にご意見を頂ければ幸いです。

──ガアアアアアアアアアアアアッ

 天敵たる竜が全ての意志を攻撃に回した威力は魔王からしてみても想像を絶する物であった。明火の発する焔が混沌ごと魔王の肉体をも再生する端から焼き払う。仁兵衛の攻撃に合わせて反撃を狙っていたのに、それを為すための意志すら集中出来ぬほどの苦痛を断続的に与えられ、為す術もなく斬り裂かれていく。

(捉えたっ!)

 前もって父親から耳打ちされていた魔王の核の片割れを探り当て、強い意志を持って仁兵衛は金剛丸を振り抜いた。狙い違わず、魔王の核となっていた金剛製の鉄扇の片割れを焔と化した竜気で焼き斬る。

──貴様ッ、何時の間にッ?!

 驚愕の声を上げる魔王に、仁兵衛は返す刃でもう一方の器を叩き切らんと慶一郎張りの虎尾を放つべく構えを取る。

──同じ手は二度喰らわんのはこちらも同じぞ!

 攻撃態勢に入っている仁兵衛に豪腕を振り下ろした。

 仁兵衛はそれを寸前の見切りで交わすが、交差する豪腕より骨の槍やら触手やらが飛び出した。

「相棒!」

 仁兵衛の危機を察知し、雷獣を瞬時に操ると、慶一郎は仁兵衛を拾い上げた。

「助かった」

 仁兵衛は素直に礼を述べる。「焦っていないつもりでも、焦っていたか」

「魔王相手に速攻は基本だが、無茶はなしだろう」

 にやりと笑い、魔王の間合いの外に仁兵衛を降ろした。

「まだやれるか?」

 気遣う様に、仁兵衛は慶一郎を仰ぎ見た。

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