まほろばベンチ
藤の蕾は
白月の爪 無口なままに伸びて手繰り寄せる春を
落ちる一雫の一瞬が咲きゆく指先から
優しげな薄紫の風香る日を待つ まほろばに
梅の蕾は
あの子のキュッとつむる
口元想わせてひとつふたつ綻ぶさまの愛らしさ
スッと伸びた先の水仙黄色の副花冠
風が吹くあの口笛からの香水を
胸ポケットに焚きしめて歩く
曇天の合間を咲いて
雲が薪のように紅いオレンジ
冬の学生ふたり 厚着した恋のシルエットが腰掛けるベンチ
その向こう冬空に映るふたつの体温は寒さに煙も立てずに透きとおってゆくみたい
藤の蕾は
白月の爪 無口なままに伸びて手繰り寄せる春を
落ちる一雫の一瞬が咲きゆく指先から
優しげな薄紫の風香る日を待つ まほろばに
梅の蕾は
あの子のキュッとつむる
口元想わせてひとつふたつ綻ぶさまの愛らしさ
スッと伸びた先の水仙黄色の副花冠
風が吹くあの口笛からの香水を
胸ポケットに焚きしめて歩く
曇天の合間を咲いて
雲が薪のように紅いオレンジ
冬の学生ふたり 厚着した恋のシルエットが腰掛けるベンチ
その向こう冬空に映るふたつの体温は寒さに煙も立てずに透きとおってゆくみたい
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