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空っぽ少年と色深き者たち ~世界を彩る物語~  作者: 和吉
オーレント王国 決断の街イエリ―
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打開策

隊長室に居る全員に緊張が走り、魔物の蹂躙の恐怖を覚えたがまだ希望は消えていなかった。エリガンは、力強く


「まだ、希望はあるな」

「あぁまだ何とかなる状態だ」


 力強い声に答えたのは冒険者のリーダーだった。調査してきた本人だからこそ分かる、まだ魔物の蹂躙を抑えることが出来るとエリガンは頷き、打開策を全員に伝える。


「速やかに、上位種を相当すれば魔物の蹂躙を防ぐことが出来る。速やかに冒険者に招集をかけ森の掃討へと向かう、衛兵隊からも戦力を貰いたい、いいかヴァルク」

「あぁ」


 上位種が成長したことによって魔物が増えるのであれば、上位種を倒せば魔物の増殖は抑えられるということだ。だが、上位種の討伐となると、それ相応の戦力が必要となる広大な森を攻略するとなればなおさらだ。だが、やらなくては街が崩壊するだけここにいる全ての自分つが決意の目をしていた。


「上位種の種類について知っておきたい。話してもらえるな?」

「勿論だ。俺達が確認できた上位種だとオーガ、ゴブリン、オーク、ウルフ、マンティスの上位種だな。変異種も同様だ」

「ウルフとマンティスが厄介だな・・・・」

「森に馴れてないやつだと簡単にやられちまうだろうな」


 ウルフは群れによって狩を行い素早い動きをするため、森で戦うにはそれに対抗するためのじついょくが必要となる。マンティスは鋭い刃によって簡単に木を断ち切り、気配が薄く不意打ちによって殺されてしまうことが多い。どちらもただでさえ厄介なのに上位種となれば、その危険度は2等級冒険者が必須となるだろう。他の魔物達は数こそ厄介だが、こちらも人数で対抗すれば何とかなることが多い。



「だが、キングやクイーンがいるのでは戦力を分散させるのも良くないな・・・・」

「それじゃあ、ゴブリンは衛兵隊が受け持とう」

「良いのか?」

「俺達衛兵隊は森に馴れているとは言えない、だが集団での戦闘や数であれが俺達の方が良いだろう」

「確かにな・・・・頼むぞ」

「ああ」


 衛兵隊の本来の役目は街を守る事、そのため街の治安維持や城壁で守ることが多いため森に馴れているとは言えない。そのためヴァルクはウルフやマンティスを相手取るよりも、数での戦闘であるゴブリンと戦った方が勝算があると考えたのだ。ヴァルクは戦闘力だけで考えるのなら2等級冒険者以上隊員たちの練度も高いため十分勝算はある。エリガンも納得し信頼して任せると次の話に移った。


「我々の戦力では1日で森の魔物を掃討することは出来ない。そのため数日に分けてに作戦を行う必要がある1日目は繁殖力が厄介なゴブリンと森での不意打ちを少なくするためにマンティスの掃討を行いたいと思う意見はあるかね?」

「ゴブリンとマンティスを潰すのは良いと思うが、匂いでウルフが寄ってきて戦闘になっちまうと思うぜ」

「それは魔除けの香で対処する。ウルフは鼻が良いから特に魔物の香が効きやすい。変異種相手では効果が薄いが群れではなく個で戦闘になるのなら好都合遭遇した場合全力で叩く」

「なるほどな・・・・それだけの量の魔除けの香用意できるのか?」

「衛兵隊の備蓄とギルドの備蓄を使う。この2つがあれば十分賄えるだろう」

「ギルドも本気って訳か」


 冒険者だからこそ分かるギルドの本気。ギルドは中立かつ独立の立場でいるためギルドが1つの街に肩入れすることは無いが、緊急事態であるためギルドは完全に街を支援する立場となっている。シオンと冒険者たちはその事に気付きギルドの本気さを感じ取っていた。


「戦力はギルド職員からも出す、私も戦場立つので戦力として数えて貰って構わない」

読んで頂きありがとうございます!

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