表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
空っぽ少年と色深き者たち ~世界を彩る物語~  作者: 和吉
オーレント王国 決断の街イエリ―
82/87

騒がしい朝

カンカン カンカン


 早朝から金属音が詰所に響き渡る。音を聞き、衛兵たちは活発に動き出しその表情緊張が走っている。この音は城壁から鳴っており冒険者が帰って来た時に合図として隊長が用意しておいたものだ。


冒険者が帰ってきのだ


シオンとラドは朝から鳴り響く金属音に、目を覚ましラドは五月蠅そうに窓から外を覗きシオンは装備の確認をしていた。


「何なんだこの五月蠅い音は」

「恐らく、冒険者が帰って来たのを知らせる音ね。住民も困惑してるみたいだから襲撃があった訳じゃなさそうね」

「帰ってきたのか・・・・」

「えぇラドグレスを起こしておいて」

「分かった」


 ラドはこの騒音の中すやすやと眠りについているグレスの所まで行き、気持ちよく寝ているのに起こすのは悪いが心を鬼にして起こす。


「グレス朝だぞ起きろ」

「うん」

「うわっ吃驚した」


 ラドはグレスを起こすために一回揺すっただけで、グレスが勢いよく起き上がってきたので驚き仰け反るとグレスは何の気にも留めずベットから降りた。


「寝起き良いなグレス」

「うん」

「すぐ動けるように支度しな」


 3人がそれぞれ準備をしていると、焦ったように素早いノックが休憩室の扉を叩いた。

トントントン

3人が答える前に扉が開き、中に入ってきたのはリリナだった。


「いきなりすみません」

「いいえ、冒険者が帰ってきたのでしょ?」

「はい、先程冒険者が帰還されました。第一証言者であるシオンさん達にも報告の立ち合いをして貰いたいとのことなので今大丈夫ですか?」

「ええすぐ出れるわ」

「お願いします」


 シオン達は予め準備をしていたので、すぐに部屋を出ること事ができ隊長の部屋まで案内される途中でラドはシオンに


「何で俺達まで呼ばれるんだ?」

「私たちが持ってきた情報が正しいかどうかの判断や、冒険者たちが嘘を言っていないかを確かめるためでしょうね。実際に森に入ったことがある人の意見も聞きたいって言うのも呼ばれる理由ね」

「なるほど・・・・だけど情報が合っていれば疑いは晴れるんだろ?」

「そうね」


 リリナは2階の奥にある隊長室の扉の前に立つと、ゆっくりと扉を叩いた。トントントン


「入れ」

「失礼します。4等級冒険者シオン様と同行者2名計3名をお連れしました」


 リリナは返事を聞くと扉を開き、要件を述べる。部屋には、調査に行っただろう冒険者4名とギルドマスター、衛兵隊長が揃っていた。椅子に座るよう、衛兵隊長ヴァルクが手で示すと席に着き会議が始まった。話を切り出したのは、ギルドマスターキリガンだった。


「早速だが、調査結果を聞かせて貰おう」


 冒険者パーティーのリーダーであろう大剣を背負った大男が森の状況を話し始めた。


「はっきり言って状況は悪い。このままでは、確実に魔物の蹂躙が起るだろう」

「根拠は」


 エリガンは嘘偽りは許さぬと威圧を出しながら、問い詰めるが大男は威圧を気にすることなく淡々と状況を説明していく。


「まず、森の魔物が以上に強くなっている。森の調査中何度も魔物と戦闘になったが、上位種だらけだ。変異種まで次々と現れやがるし、下位の魔物なんて見やしない。魔物の数はそこまでいないが、質が高くなってやがる。大規模なゴブリンの巣とオークの巣を見つけたし、どんどん拡大して街を襲うようになるだろう」

「規模は?」

「キングかクイーンが居るのは確定だな」

「そこまでか・・・・」

「巣は無いが、森の中に強い魔物がうようよしてやがるし強さが極まったら、後は大量発生だけだな」


 魔物の蹂躙が起こる前の特徴として、様々な上位種が生まれ通常の状態から一段階危険度が上がるというのがある。上位種になり強さが一定以上になったら、自分の剣族や子供、配下を増やし数をどんどんと膨れ上がらせ魔物の群れとなる。この現象は何度も観測され、論文にもなっているため冒険者達でも知ってることが多い。もちろんエリガンも知っているため現状がどれだけ危険な状態なのかを理解していた。

そして、打開策も

読んで頂きありがとうございます!

コメント・感想・評価・ブックマークお願いします。

2日に1回投稿しており、時間は決まってません。

twitterで更新状況を発信しているので、宜しければフォローお願いします。

#空っぽと色

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ