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空っぽ少年と色深き者たち ~世界を彩る物語~  作者: 和吉
オーレント王国 決断の街イエリ―
75/87

湯屋4

sideシオン


 リリナと一緒に脱衣所に入り、ロッカーに荷物を預けて服を脱ぎながら周りを見渡しながらシオンは、


人が多いわね。旅の間に湯屋に行くこともあったけどここまで賑わっている場所は初めてね。脱衣所には警備員が経って盗みを防止しているし、ロッカーにマークを付けておけば字が読めない人でも簡単に利用できるししっかりと考えているわね。


 リリナは冒険者として、様々な場所に行ったことがある為湯屋は何度か利用したことがあるが殆どが高価な物だった。人が多いことが珍しく見渡していると、その様子を見てリリナは


「シオンさんは湯屋の利用初めてですか?」

「いえ、何回か利用したことがあるわ。でも、こんなに人が居るのは初めてだわ」

「なるほど、それで見渡していたんですね。ここは結構色々な場所から道が通っているので利用しやすいんですよ」

「それで、こんなに人が居るのね」

「盗みの対策もしっかりしているので、心配せずとも大丈夫ですよ。衛兵隊の詰所から近いので治安も良いですし」


 シオン達が今いるエリアは南エリアで住居が多く人通りが多い。仕事から帰ってきた人や、近くに住む住人たちが多く利用し、街の中に一つしかない湯屋であるため遠くから来る人も多い。南エリアはイエリ―の街の中でも特に治安が良いエリアであるため、子どもや女性でも利用しやすいのも賑わう原因の一つだ。リリナは説明をしながら服を脱いでいくが、着痩せするタイプだということに気付く


あら、凄い筋肉。体はしっかりと引き締まって洗練された体形ね。服の上からは分から無かったけれど、流石副隊長ってことね。


 リリナは、シオンの視線に気づいたのか照れながら


「すみません、あまり見ごたえのある身体じゃなくて・・・・シオンさんが羨ましいです」


リリナの視線は、シオンの胴体に向けられていたそれ気付いたシオンは顔を真っ赤にしながらタオルで隠すと


「いえ、シオンさんも綺麗な体をしてると思うわ」

「えっシオンさんに言って頂けると嬉しいです」


リリナは照れながら、タオルで体を隠すと


「それじゃあ浴場に行きましょうか」

「えぇ楽しみだわ!」


シオンはリリナに続いて浴場に入ると、一回浴場全体を見渡すと洗い場の椅子に座った。洗い場においてある石鹸に

気付くとシオンは



「あら、石鹸が置いてあるのね。自分の石鹸持ってきちゃった」

「石鹸って湯屋に置いてある物じゃないんですか?」

「えぇ置いて有る場所もあるけど、私が行ったことがある場所だと基本的に自分の石鹸を持ち込む所が多かったわね」

「そうなんですね・・・・私はあまり街から出たことが無いので」


 衛兵隊の副隊長をしているリリナは基本的に街から出ずに、街の中での職務が多いため他の街に行くことがほぼ無い。遠征も基本的に隊長が行くため、副隊長であるリリナが街を守る役割を担っていることが多いのだ。


「良ければ私の石鹸使ってみる?」

「え?良いんですか?」

「えぇ私が作った物だから、合うかは分からないけどラベンダーの香りの石鹸よ」


 リリナはシオンから石鹸を受け取り匂いを嗅ぐとうっとりとした表情で、


「良い匂いです。凄いですねシオンさんは石鹸も作れるんですね」

「結構簡単なのよ」


 シオンはそんな事は無いと、照れた様子で体を洗っていきリリナもラベンダーの匂いを楽しみながら体を洗い終わると一緒に浴槽へと向かっていた。

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#空っぽと色

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