表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
空っぽ少年と色深き者たち ~世界を彩る物語~  作者: 和吉
オーレント王国 決断の街イエリ―
70/87

知らせはまだ来ない

新作を投稿していたので、更新を一週間休ませて頂きましたがまた今日から更新させていただきます!次から投稿が空くときは、あとがきでお知らせさせていただきます。宜しければ新作の「常闇の街を今日も俺達は散歩する」もご覧ください。

https://ncode.syosetu.com/n5493hp/

「衛兵隊長さんと?」


 領主と衛兵は深い関係にあるのは分かるが、衛兵隊長個人と領主が昔からの付き合いがあるというのはどういうことだろうとラドが疑問を投げかけると


「ギルドマスター、領主様、隊長は幼馴染で昔からお互いの事を知っているので信頼し合ってこの街は動いてるんですよ」

「そうなのか・・・・幼馴染なら、衛兵隊と領主の距離が近いのは納得できるな」


 衛兵と領主の繋がりが深いことに納得したラドは食べる手を再開し、シオンはリリナに朝からずっと考えていたことを聞いてみた。


「冒険者達はまだ帰ってきていないのよね?」

「まだ帰ってきていないです。夜になっても城門を通れるように許可証を出しているので、帰ってきたらすぐに知らせが来るようになっているのですが・・・・恐らく明日になると思います」

「行き帰りの距離を考えると、そんなにすぐは帰って来れないか・・・・」

「馬を使っていますので、移動手段は有りますが調査となると時間が掛かるかもしれませんね」


 調査の結果によってこの街の未来を左右する程の重要な知らせが何時来るかとそわそわしていたが、恐らく明日になるだろうということを聞いて落ち込むが今出来ることをしようと切り替え食事の手を進めていった。話が終わり皆が食事を再開しようとすると、突然グレスが立ち上がった。


「あら?グレスどうしたの・・・・あぁお代わりね」

「相変わらず速いなぁ」


 突然立ち上がったグレスにシオンとラドは驚くが、プレートを持ってカウンターに歩いていくグレスに納得し食事の手を再開しようとするが体格の良い兵士がグレスに近づいていくことに気付き兵士を止めようと立ち上がる。しかし、どうやらグレスに絡んではいるが悪い絡みでは無さそうだ。


「おう、坊主飯のお代わりか?」

「うん」

「そうか、いっぱい食べるんだな良い事だ」

「良い事」

「おう、美味しい飯はいっぱい食わなきゃ大きくなれないからな」


 体格の良い兵士はグレスに近づくとしゃがみ込みグレスと目線を合わせながら話し掛け、無表情で単語しか話さないグレスに笑顔で話しかけて頭を撫でていた。その様子を見てシオンは大丈夫だと判断し、席に着いた。リリナはシオンの様子を見て、グレスの方に視線を向けるとあぁと納得した声を出した。


「彼は、ウォルですね。弟が3人いて面倒見が良く優しい人ですので大丈夫ですよ」

「みたいね」

「俺もドキドキだったぜ」


 楽しそうに会話しているグレスとウォルの様子を見て安心した2人は、一息ついて食事を再開するのだった。


「坊主は何が好きだ?」

「???」

「あぁ言葉が少なかったな。食べ物で何が好きだ?」

「・・・・肉」

「はははは、肉か!肉は美味いよなでも野菜もしっかり摂らないと駄目だぞ」

「うん」

「どうだ?俺がおすすめの料理よそってやろうか?」

「うん」


 ウォルは弟が多いため子どもに対しての接し方が上手いため、グレスとも順調に会話を進めていくことが出来た。昼にグレスが来た時もウォルは食堂に居て様子を見ていたのだが、グレスがよそう料理が昼にローズがよそってくれた物を真似して、同じものしかよそってないことに気付き声を掛けたのだ。


「いろんな料理が有るから、色々食べると良いぞ。気に入ったが有れば、同じものを食べても良いがな」

「うん」

「ほれ、溢さないよう気を付けろよ」

「ありがとう」

「いいってことよ」


 ウォルはバランス良くよそったプレートを渡すと、グレスはお礼を言って受け取り席に戻っていったのを見送るとウォルも自分の分をよそい席に戻っていった。

読んで頂きありがとうございます!

コメント・感想・評価・ブックマークお願いします。

基本毎日投稿しており、時間は決まってません。

twitterで更新状況を発信しているので、宜しければフォローお願いします。

#空っぽと色

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ