夕飯は騒がしい
「結構話してたらもう夕方になっちゃったわね」
「色々なこと話してましたからね」
「かなり勉強になる話だったな~俺も知らない事ばかりだ」
「かなり冒険者視点の話になっちゃったけど大丈夫かしら?」
「ああ、何なら色々見てる冒険者の話の方が役に立つ気がするな」
シオンは冒険者としての生活が長いため、どうしても常識や知識が冒険者としての知識や常識に偏ってしまう事を懸念しラドに訊くシオン。ラドは街での生活が長いため、一般市民としての常識や知識を持っているが冒険者や戦闘の事は全くと言って良い程分からな為新しい知識を得て満足していた。グレスの将来の為には必要ない知識はないのだ。
「それなら、良かったわ。魔法と冒険、薬の事なら教えられる自信があるから何時でも聞いてね」
「おう、勉強も良いが腹が減ってきたな・・・・」
「ご飯」
「お、グレスも腹減ったか」
「腹減った」
「グレス、その言葉使いは駄目よ。ラドも乱暴な言葉使いしないように気を付けてね」
「すまない・・・・」
グレスは常に回りの人間から言葉を学び、感情や行動を学んでいる。そのため、言動に学んだ人の特徴が表れるので今回はラドから言葉使いを学んでしまった。常に丁寧な言葉使いをしろとは言わないが、丁寧な言葉使いも学んでほしいシオンはグレスを叱るのではなくラドに注意を促す。そのやり取りはさながら、子供の教育で揉める親のようだ。
「ふふふ、2人ともグレス君のことが大好きなんですね」
「勿論短い付き合いだけど、最後まで面倒見るって決めたからね」
「グレスには色々救われてるから、少しでもグレスの役に立てるようにな」
「あら、グレス君は人気者ですね」
リリナは2人からグレスの事をよく考えているということを、短い時間で感じることが出来たので2人の人柄の良さを感じられ笑みがこぼれてしまう。話題の中心にいる当の本人は、無表情で笑っている3人を見つめるのみ。
「グレス、腹減ったじゃなくてお腹空いたって言うのよ」
「お腹が空いた」
「よろしい、夕飯はどうしましょうか」
「引き続き詰所の食堂を利用して頂いて構わないですよ」
「よっしゃ!ローズさんの料理すごく美味しかったんだよな」
「私も同感。なんて言うのかしら、美味しいのは確かなんだけど、それと一緒にとっても温かい味なのよね」
「分かる。心が温まる味だよな~」
昼に食べたローザの料理の味が忘れられず、もう一度食べたいと思っていた2人は夕飯も食べれると聞き手を叩いて喜び料理の感想を述べあう2人。リリナも、何時も食べている料理が褒められ分かりますと頷く。
「この時間だと、多くの衛兵たちが食堂で食事取っていますがそれでも良ければすぐに食べれますよ」
「私は構わないわよ」
「俺も大丈夫だが、リリナさんは俺達と一緒で大丈夫なのか?」
部外者である自分達と一緒に食事して大丈夫なのか、自分達が食堂に混ざってもいいのかと疑問に思い聞くが一応シオン達は客人と言う立ち位置に居るため問題ないとリリナが答えると喜んで食堂へ向かう3人だった。
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