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空っぽ少年と色深き者たち ~世界を彩る物語~  作者: 和吉
オーレント王国 決断の街イエリ―
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魔法具

「収納袋ね~あれは、高すぎるしお金が有ったとしても手に入れられる機会はそうそうないわね」

「私達衛兵隊も欲しいのですが、あれは中々市場に出回りませんよね」

「収納袋」

「グレスは収納袋の事知らないのか?」

「知らない」

「収納袋って魔法具の中でもかなり有名な部類に入るんだがな」


 収納袋の入手の難しさに話していると、グレスが知らない単語だったのか反応したためシオンは魔法具と収納袋について説明を始めた。


「収納袋って言うのは魔法具の1つで、小さな袋なのに部屋一つ分入るとか、ある種類物が膨大な量入れることが出来る魔法が掛かっている袋や鞄の事よ」

「魔法が掛かっている道具の事を、全般的に魔法具と呼んでいます。魔法具は人が作れるものもと迷宮で発見されたものがあって、全体的に迷宮で見つかったものが高性能ですね」

「迷宮で見つかった物の殆どが人の手では作れないものが多いのよね~似たようなものは作れるけどその物っていうのは中々作れないのよ」

「何でだ?」

「色々な説が有るのよね~人の想像力が及ばないとか魔力が足りないとか細かな魔力操作や魔法を固定させる技術が足りないとか」

「つまりは、人では及ばないってことか」

「そうね。魔族や竜人だと作れる人は一定数居るらしいけどね」


 魔法具は、様々な効果を持つ道具だが迷宮や魔物から手に入れるか数少ない職人から手に入れるしか方法がないので希少性が高い、そのためなかなか手に入れることが出来なく簡単な魔法具でもかなりの値段がする、冒険者にとって便利な道具だが殆どの者が手に入れることが出来ない。ラドは話には聞いていたが、魔法具は効果で手に入れられない物だと知っていたので、詳しく知ろうという気にはならなかったのでシオンとリリナの説明は有難い。


「収納袋を持っている人なんて1等級冒険者か大国の上位貴族、もしくは王族くらいでしょうね」

「小国の衛兵隊には手に入れられない品物ですからね・・・・あれば兵站や備蓄などにとても役に立つんですが」

「収納袋はまず市場に出ないもの」

「何で収納袋が市場に出ないんだ?貴重な物だってことは分かるが全く発見されないって訳じゃないんだろ?売れば莫大な金が入ってくるんだから見つけたらすぐに売られそうなものだろ思うんだが」


収納袋が希少だということは分かるが、売れば一生を過ごせるほどの金になる物が売られないことが気になるラド


「確かに貴重なものだけど全く無い訳じゃないわ。収納袋が見つかるのは迷宮の深層なのよね、だから手に入れられるのは基本冒険者になってくるんだけど深層まで潜ることが出来る冒険者なら自分で使った方がお金になるのよね」

「そうですね。深層まで潜って魔物を倒せる人なら素材を沢山持って帰れる方がお金になりますし」

「収納袋を使えば深層まで潜るのが楽になるし、深層の魔物の素材の価値はとても高いから何度か繰り返したら収納袋の売却額を上回るわね」

「深層まで何度も潜るのか・・・・命知らずだな。いや、それだけの実力があるってことか」

「確かにリスクはあるけど、深層まで潜れるんだったらそうそう命を落とすことは無いわね」


 確かに深層の魔物の素材は高値で買い取ってくれるし、何度も繰り返せば収納袋の売却額を上回るだろう。迷宮に入るだけじゃなく、普段魔物を狩って持って帰る量も増えるだろうから長い目で見たら自分で使った方が良いということを理解したラドは頷きながら、


「なるほどな・・・・長い目で見たら、自分で使った方が金になるのか。それに引退したら収納袋を売れば金には困らないだろうな」

「そういうこと。収納袋1つでひと財産ですもの」

「王族や貴族の方が収納袋を所持しているのは、いざとなった場合売却し換金することが出来るというのが理由の一つですね」

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#空っぽと色

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